日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

海を渡って沖縄へ 2019 - 星勘定

2019-11-25 14:39:44 | 沖縄
国道58号線を引き返し、410kmあまりを走破して那覇に帰還。レンタカーを返し、ゆいレールに乗って那覇空港へ移動してきました。福岡に寄る番外編が残ってはいるものの、本編はこれにてひとまず完結です。
昨日千秋楽を終えた大相撲になぞらえて、道中の星勘定をすることがしばしばあります。今回の旅を総括するなら、残念ながら負け越したと認めるしかありません。ただし、滑り出しは決して悪くなかったのです。行きがけの駄賃に広島へ寄り、乗船前にも万全の買い出しを済ませるなど、前年の経験を生かしつつ、よりよい手順を踏めたものと思います。局面が変わったのは出航後です。東から吹き付ける強風に乗った火山灰を大量に浴び、期待していた錦江湾の航海は今一つでした。これを負けと評価しても、初日については2勝1敗相当といってよいでしょう。
翌日の航海も雨模様の中となり、那覇に上陸してからも土砂降りに見舞われました。ただし、二年続けて乗船したからこその発見も少ないながらあったため、1勝2敗相当ということにしましょう。三日目は、終日雨の予報の割に健闘したという点で、勝ちに近い引き分けだと当日にも申しました。ただし、勝ち越したとはいえないため、同じく1勝2敗相当です。夜の部で歴史的大敗を喫した昨日を3連敗とすれば、その時点で負け越しが確定していたことになります。多少なりとも持ち直した今日を2勝1敗と考えても、通算では6勝9敗ということです。

日程を仮にあと二日延ばしていれば、負けの多くを回避できたことについては繰り返し述べてきた通りです。しかし、逆に歴史的大勝となった先月の北海道についていえば、週末に二日先立ち出発したことが奏功しました。あと二日延びたとすれば、台風に直撃されてどうしようもなかったはずだからです。峠で雪が降り出す時期を考えても、あれ以上の延期は考えられませんでした。台風の影響を間一髪でかわせたのが、大成功の根本的な要因だったことになります。二日の違いに泣くこともあれば、笑うこともあるわけです。大勝ちした北海道と、逆に3点負け越した沖縄を通算すれば、それなりの成績と考えることもできます。そう思えば今回の負けにも一応納得です。
むしろ視点は来年を見据えています。負けの中にも教訓とすべき点が多々ありました。その教訓を生かしつつ、次なる旅をよりよいものにできれば幸いです。
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海を渡って沖縄へ 2019 - 座喜味城跡

2019-11-25 12:02:11 | 沖縄
限られた残り時間をどう生かす思案の末、再び北へ走ってきました。目当ては座喜味城跡です。
半日だけ滞在して帰るという状況では、適度な時間で行って戻れるという条件が必要となります。その結果として最も多く選んできたのが、南部を周回して戻るという経路です。しかし、今回は上陸した翌日に行きました。代わりになりうる場所を探してツーリングマップルRを見直したところ、残波岬の手前にあるこの城跡が浮上した次第です。
世界遺産に指定された沖縄の城の中では、唯一無料で見学できるのがここだそうです。ただし、数百円の入園料を惜しんだわけではありません。入園料まで徴収するということは、取りも直さずそれだけの見物客が恒常的に来るということでもあります。観光客が集まる場所より、知る人ぞ知る穴場の方が自分にとってはお誂え向きなのです。
こうして訪ねた座喜味城は、住宅地が広がる小高い丘の上に忽然と現れます。風化が進んだ具志川城の石垣と違い、二重になった石垣が美しい状態に保たれています。台形に積み上げるのは本土の城と同様ながらも、城郭を曲線状に巡らせるのがこちらの城の特徴です。その城郭が陰影によって強調されるのは、ようやく晴れてくれたおかげでもあります。やはりあと二日延ばすべきだったと、またしても結果論を持ち出さずにはいられませんが、最後に晴れたことに対して、今は素直に感謝したいという心境です。
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海を渡って沖縄へ 2019 - ロコイン沖縄

2019-11-25 08:36:32 | 沖縄
二日にわたり宿替えを余儀なくされてきましたが、最後は落ち着くべきところに落ち着きました。昨晩世話になったのはロコイン沖縄です。
折悪しく週末に重なった前夜までは、もはやこちらの手が出ない高額でしたが、昨晩は五千円台前半という穏当な料金でした。初日に泊まったウィークリーマンションとも千円足らずの違いだったため、比較的迷いなくこちらを選ぶことができました。むしろ迷ったのは、前夜世話になったカプセルホテルとの比較です。料金は若干下がって三千円台の前半でした。しかも、出発の際に割引券をもらっていたため、実質的には三千円を切る料金で泊まれたのです。個室とカプセルという違いこそあるものの、二千円を超す料金差は無視できません。しかも、あちらには大浴場付きという利点もあります。それでも結局見送ったのは、三夜にわたる滞在を締めくくるなら、長年慣れ親しんだ定宿を選びたいと思い至ったからに他なりません。

昨晩が歴史的な惨敗に終わったことを引き合いにして、あと二日延ばしていればと嘆きました。しかし単なる結果論というわけでもありません。今回の運不運を抜きにしても、暦の巡りを考えると、出発を二日延ばすことには明らかな利点があるからです。
去年と同じく土曜に出発していれば、こちらに着くのは日曜の晩となり、三泊とも格安に泊まれていた可能性が濃厚です。日中の滞在も月曜以降となるため、立ち寄る先が混み合う可能性も避けられます。沖縄への船旅に関する限り、休みは週末の前ではなく後に付け足すのが正解ということです。次回に向けての教訓がまた一つできました。
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海を渡って沖縄へ 2019 - 花火

2019-11-24 21:03:39 | 沖縄
国道58号線をひた走り、終点の明治橋まで走り通してから投宿しました。レンタカーでの走行距離は350kmに迫っています。つまり、今日だけで270kmも走ったということです。それだけ走る日は北海道でもなかなかありません。沖縄は意外に広いと実感させられます。
那覇まで走ってくる途中、印象的な出来事がありました。北谷の市街へ入るや否や、彼方に花火が上がったのです。海岸から上がっているのかとその瞬間は思いました。しかしカーナビを見る限り、海のある方角とは違います。さらに走って行ったところ、正面に上がっていた花火が左の方へ移動していきました。つまりコザの方で上がっているということです。
11月の下旬に花火というのも季節外れです。しかし自分にとっては、去年の道中を彷彿させる光景でもありました。鹿児島を出て錦江湾を航行していく途中、指宿市街の方角で花火が打ち上げられたのです。咄嗟に調べて分かったのは、夏場に予定されていた花火大会が、荒天の影響か何かで延期され、仕切り直しの開催がたまたまこちらの乗船日に重なったということでした。後方の海岸から何発も打ち上げられる花火が、あたかもこちらを見送るかのように見えたのが思い出されます。
あのときとは対照的に、今回の船旅は今一つでした。強い東風に乗った桜島の火山灰を大量に浴び、早々と退散を余儀なくされたからです。それだけに、あの晩を埋め合わせるかのように上がった花火が心憎く感じられました。昨晩の蛍と並ぶ名場面でした。
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海を渡って沖縄へ 2019 - 起点

2019-11-24 17:46:01 | 沖縄
今年も国道58号線の起点まで走ってから折り返します。必ずしも初めから意図していたわけではないものの、今日については前年の行程の焼き直しとなりました。しかも、あのときを明らかに上回る目覚ましい成果まではありませんでした。ある程度覚悟していたこととはいえ、二番煎じに終わってしまったともいえます。しかし、今日の天候を考えると、仮に本部へ行ったとしても中途半端に終わったと思われます。与えられた条件の下で、やれるだけやれたことについては満足です。暮れ行く空を追いかけつつ那覇へ戻ります。
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海を渡って沖縄へ 2019 - 辺戸岬

2019-11-24 17:19:03 | 沖縄
茅内バンタから辺戸岬までは一本道です。今年も最北端に足跡を残すことができました。
前回日が陰ってしまった茅内バンタとは違い、こちらは日射しがあるうちに訪ねました。仮に再訪したところで、同じものを見るだけだろうと思っていました。ところがそうでもありませんでした。ささやかな売店が一軒あるだけだった駐車場の一角に、それよりかなり大柄な二階建てが新築され、屋上に展望台ができていたのです。その展望台から見渡せば、最北端の碑の彼方に盾を伏せたような形の与論島が見えます。去年訪ねたばかりとはいえ、何だかんだで再訪した甲斐はありました。
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海を渡って沖縄へ 2019 - 茅打バンタ

2019-11-24 16:14:06 | 沖縄
最北端の辺戸岬まであと少しです。茅打バンタの展望台から来し方を振り返ります。
去年走った経路をほぼそのまま辿ってきたことになります。それではいささか芸がないのは事実です。二年ぶりに本部へ行ってみるのも一案ではありました。仮に快晴だったとすればそうしたでしょう。しかし、残念ながらそこまでの好天にはなりませんでした。どのみち以前走ったときの眺めを超えないのであれば、ひたすら北へ走った方がよさそうに思えたとでも申しましょうか。というのも、前回は明るいうちに辺戸岬まで走り切るのが精一杯で、こちらを訪ねたときには日が陰ってしまったからです。明るいうちに再訪すれば、眺めも当然変わるだろうと考えたのでした。幸いその期待は的中し、時折西日が射してきます。最高とはいわないまでもそれなりの眺めです。走ってきた甲斐はあったといってよいでしょう。
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海を渡って沖縄へ 2019 - グリーンリッチホテル那覇

2019-11-24 09:14:18 | 沖縄
外国人観光客の激増により宿代の相場が上がっていき、定宿も高嶺の花となってしまった一方で、安宿も相当増えてきた那覇の宿泊事情を評し、捨てる神あれば拾う神ありだと申しました。二泊目も同様の結果となりました。昨晩世話になったのはグリーンリッチホテル那覇です。
那覇に三泊できる中で、宿泊事情が最も厳しかったのは、土曜に重なった昨晩です。連休中と違って取りつく島もないほど混んでいるというわけでもありません。ただし、ビジネスホテルの最安値でも六千円台でした。それも新都心など繁華街から徒歩圏外の宿が多く、立地も重視するのであれば、事実上ゲストハウスかカプセルホテル以外の選択肢はありませんでした。しかし、近年急増したカプセルホテルが侮れません。松山の繁華街の中心にあり、なおかつ大浴場つきで三千円台中盤という、自分にとっては渡りに船のカプセルホテルが現れたため、昨夜はそこに落ち着くという顛末です。
近年西日本を中心に拡大しつつあるチェーンですが、世話になるのは初めてです。これは、今時の多くのチェーンと同様に、混んだときはかなり強気な値付けをする宿だからでもあります。キャビンと称するカプセルが併設されていなければ、おそらく世話になる機会はなかったでしょう。長崎の定宿として定着した、ドーミーインのキャビンのようなものともいえます。
三月に開業したばかりということもあり、館内はどこもかしこも真新しく、大浴場も立派なものです。キャビン専用の休憩室もあり、快適性はドーミーインのそれに迫ります。匹敵するとまで言わないのは、細かな粗さも散見されるからに他なりません。中でも不可解に感じられるのは、エレベーターを降りたところで靴を脱ぐにもかかわらず、その靴を収める下駄箱がなく、少し離れたロッカー室まで歩き、そこでスリッパに履き替えるようになっていることです。ロッカーが大きい代わりにロッカー室は狭目に造られ、三人ほどが鉢合わせるとたちまち混んでしまうのも惜しいところです。とはいえ、それも3500円なら納得できる程度の些細なことではあります。蒸し暑かったこともあり、何度でも入れる大浴場のありがたみは大きいものがありました。
今夜は一転して相場が下がり、前夜泊まったウィークリーマンションも四千円台中盤です。たかだか千円程度の差額であの広い個室に泊まれるなら、そちらを選びたくなるところではあります。しかし、二千円以上の価格差がつくなら話は別です。困ったときの駆け込み寺がまた一つ増えました。
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海を渡って沖縄へ 2019 - 四日目

2019-11-24 08:55:53 | 沖縄
おはようございます。沖縄に終日滞在できる二日のうち、好天が期待できるとすれば今日でしたが、その期待通りに日が射してきました。例によって一点の曇りもない快晴というわけではなく、日が陰る場面も少なからずあります。しかし、午前を中心に晴れ間もあるというのが最新の予報です。前日の段階では終日曇の予報だったことを考えると、引き続き上向いているのはたしかのようです。この好天を生かすべく、北へ向かって走れるだけ走ります。
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海を渡って沖縄へ 2019 - 第二夜

2019-11-23 21:12:55 | 沖縄
本島南部を一周し、80km弱を走って那覇に戻りました。先日旅した北陸はすっかり冬の趣でしたが、南の島の季節感は全くの別物です。気温は28度まで上がり、かなりの汗をかきました。とるものもとりあえず一風呂浴び、ようやくさっぱりしたところです。
昨年那覇に注ぎ込んだ三泊のうち一泊を削り、その一泊を寄港地の島に回すのも一興のところ、元の鞘に収まったことについては出発前にも申しました。しかし、第二夜を迎えてみて思うのは、三泊できることの恩恵が、出発前に思っていた以上に大きいということです。仮に一泊削ったとすると、これが最後の夜となり、明日も実質昼頃までしか持ち時間がなありません。そのように考えると、明日も終日滞在でき、さらに一泊できる効果がいかに大きいかが分かります。
土砂降りの雨にやられた昨晩と違い、今夜はそのような心配も無用です。Tシャツ一枚の軽装で出かけます。
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海を渡って沖縄へ 2019 - 具志川城

2019-11-23 18:30:33 | 沖縄
平和祈念公園、健児の塔、魂魄の塔、喜屋武岬の順に立ち寄り、具志川城に着いたところでほぼ暗くなりました。空が焼けてはいないかと、淡い期待を抱いたものの既に遅し。しかしこれが結果としては吉と出ました。蛍が飛んでいたのです。
初めて自分の車を渡した十年前、沖縄では冬にも蛍が飛ぶと知って驚きました。奇しくも今回と同じ11月の後半でした。本土では初夏の風物詩の一つですが、こちらでは多少なりとも涼しくなった今頃が、最も住みよい時期なのかもしれません。
終日雨の予報が出て、多くを望むべくもないかと思いきや、終わってみれば短時間とはいえども晴れ、傘の出番は一度もありませんでした。しかも、久々に蛍を鑑賞できるというおまけまでつきました。昨日は負けと認めざるを得ない結果でしたが、今日は勝ちに近い引き分けです。このよい流れが明日以降も続いてくれると期待しましょう。
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海を渡って沖縄へ 2019 - 奥武島

2019-11-23 15:50:14 | 沖縄
海岸線を右回りに周回して奥武島にやってきました。ただし、元々ここを目指していたわけではありません。
行こうとしていたのは久高島です。本島と橋でつながる奥武島と違い、フェリーで渡る正真正銘の離島でもあります。ただし、安座間から片道30分足らずで渡れ、島内も貸自転車で回れる程度の広さだと聞きました。午後からの半日を注ぎ込むには頃合いだったこともあり、三時に出るフェリーに乗るべく走ったのでした。ところが、与那原を出て少し走ると雲行きが怪しくなり、やがては雨が降ってきました。これでは行っても仕方がないと判断して見送り、せめてもの埋め合わせに奥武島を訪ねるという顛末です。
皮肉なことに雨はすぐ止み、時折日も射すそこそこの好天に戻りました。強行すれば、乗船している間に止んで、あちらでもそれなりに楽しめていた可能性が高いということです。とはいえ、日が射すとはいってもあくまで一瞬にすぎず、午前中のような快晴ではありません。今日のところは見送って、ここぞというときにとっておけという思し召しだったと受け止めることにします。今回の道中で再挑戦する余地はなさそうですが、来年以降の課題の一つにしておきましょう。
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海を渡って沖縄へ 2019 - 那覇新港

2019-11-23 12:32:54 | 沖縄
続いて立ち寄ったのはお約束の那覇新港です。快晴は長続きせず、こちらに着いてしばらくすると曇りました。しかし、大きな白い雲が漂う空を背景にして、絵になる眺めをいくつか切り取れたのは収穫です。今のところすぐに降り出しそうな様子もありません。元々の予報を思えば上出来といってよいでしょう。
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海を渡って沖縄へ 2019 - 泊港

2019-11-23 11:15:03 | 沖縄
沖縄の天気予報が当てにならないことについては織り込み済みのつもりでした。しかし、これほど見事に外れるのも珍しいような気がします。店を出るとまさかの快晴となっていました。ともかく近場で眺めのよい場所へと思い立ち、泊港を訪ねたところです。
改めて確かめると、先ほどよりも降り出しが遅くなり、時間帯によっては止むという予報に修正されています。昨日の時点より上向いてきているのは間違いないようです。終日雨の予報を受け、先月延長されたゆいレールにでも乗っておくかと思っていたところですが、この快晴が続くなら話は違ってきます。
ただし、上向く場合があるということは、逆に振れる場合もあり得るということを意味します。僥倖に感謝しつつ、今のうちに動けるだけ動いた方がよさそうです。
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海を渡って沖縄へ 2019 - 木目木奉

2019-11-23 10:05:26 | 沖縄
蜜月も今は昔といえばレンタカーも同様です。長年愛用してきたOTSレンタカーからオリックスレンタカーに鞍替えしたのは去年のことでした。今回も美栄橋駅前の営業所の世話になります。滞在中の相棒となるのはカローラフィールダーです。
立体駐車場に間借りしていたささやかな店舗は、隣のビルの1階に移っていました。大幅に増床されたにもかかわらず、土曜の九時台ということもありかなりの賑わいです。この営業所のよいところとして、宿から歩いて行ける上に、返却次第ゆいレールで空港へ向かえる点が挙げられます。その利便性が浸透してきたということでしょうか。しかし、昨夜の雨が降り続いていたとすれば、ここまで歩いてくることさえ不可能でした。雨が止んでくれただけでも助かります。
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