日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

新春の四国を行く 2020続編 - 月ヶ瀬湖

2020-01-13 14:04:04 | 近畿
無闇に先を急ぎたくはない、さりとて好天を活かす妙案も浮かばないという悩ましい状況の中、ひとまず浮かんだのは平城宮跡です。しかし駐車場が満車であえなく断念。雲が出て日が陰りがちになってきたこともあり、奈良の市街は素通りしてきました。国道369号線、県道4号線の順に経由し、月ヶ瀬湖の畔で小休止をとったところです。
奈良市街から北へ迂回しつつ東進し、名阪国道に合流する道です。少なくとも地図上では、天理からそのまま行くより短絡できるように見えます。交通量が少なく走りやすいのも好ましく、ツーリングマップル推奨の経路でもあります。自分自身、最近は名阪国道よりもこちらを選ぶことの方が多くなりました。しかし好天下で走るのはこれが初めてとなります。
ここまで走って思ったのは、晴れたからといって劇的に眺めが変わるわけでもないということです。少なくとも車窓を楽しむ道ではありません。それにもかかわらずツーリングマップルで推奨されているのは、適度な起伏のある線形と交通量の少なさが、二輪車で走るにはお誂え向きだからでしょう。この道の真骨頂を乗用車で体感するのはどうやら難しそうですが、冬枯れの鄙びた農村風景には趣があります。
一帯は梅の名所でもあります。当然ながら全く咲いてはいないものの、所々で蕾が膨らんできました。立春まであと三週間、春遠からじと実感する光景です。
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新春の四国を行く 2020続編 - 糸吉言侖

2020-01-13 11:49:14 | 近畿
相当迷うかと思いきや、いともたやすく結論が出ました。北陸は潔く切り、自走で帰る前提で駒を進めます。六甲アイランドの宇佐美で給油を済ませ、阪神高速に乗るところです。
決め手は偏に天候です。現在地では快晴、太平洋側でもおおむね好天のところ、北陸は終日雨とされています。そもそも去年と違い、北陸へ向けて走りたいという強い動機はありませんでした。神戸から自走で帰るのが面倒だという消極的な理由によるところがほとんどを占めます。好天を棒に振ってまで、移動の負担を軽くしたいかと考えたとき、冬晴れの空の下を走って帰ろうと思い至った次第です。
とりあえず、往路と同じ経路をたどり、奈良まで走るつもりです。日没までにある程度の距離を稼いでおきたいという考えがある一方で、好天の一日を単なる移動に費やしたくもありません。相反する課題をどのようにして解決するか、奈良まで走る間に考えてみます。
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新春の四国を行く 2020続編 - 逆光

2020-01-13 10:51:55 | 近畿
朝から雲一つない快晴です。今こそ好機と思い立ち、諏訪山公園を再訪しました。
昨年ここを訪ねたときは、朝方こそ同じく快晴だったものの、着いた頃には雲が出始め、遠景が斑になってしまうという経験をしました。神戸市街を一望する絶景も、画竜点睛を欠くように思われたものです。それだけに、待望の快晴となった今回、すわと意気込みやってきたわけなのですが、またしても期待していた眺めにはなりませんでした。思った以上に逆光が強く、景色が全体的に霞みがちなのです。
あと一、二時間早く来ていれば、西向きの眺めだけはそこそこ絵になったのかもしれません。何はさておきまずこちらへ来るべきだったということになります。次回へ向けての教訓にしておきましょう。
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新春の四国を行く 2020続編 - 湊川神社

2020-01-13 09:44:17 | 近畿
去年は罰当たりを働いてしまいました。湊川神社が宿から徒歩圏内だったにもかかわらず、先を急ぐあまりそのまま失礼してしまったのです。その罪滅ぼしも兼ねての参拝となります。
一昨年とその前年、ここで交通安全のお守りをいただきました。今回二年ぶりにいただいていくのも一案ではあります。しかしあえて見送ることにしました。去年は代わりに近江神宮でお守りをいただき、暮れにも宮崎神宮でお守りをいただきました。各地の神社で一つずついただいていった方が、趣味と実益を兼ねられるだろうという寸法です。またしても罰当たりではありますが、今回は参拝のみで失礼します。
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新春の四国を行く 2020続編 - エスカル神戸

2020-01-13 07:54:52 | 近畿
連休中にもかかわらず、神戸の宿はがら空きでした。予約サイトで照会すると、百軒近くもの候補がありました。しかし、宿探しに時間をかけたくはありません。前回好印象だったエスカル神戸が空いていたため、再び世話になりました。
和室に泊まれた初回に対し、昨晩空いていたのは洋室でした。しかも、外壁工事中との理由により、敷地内にあった駐車場が使えなくなっており、少し離れた時間貸の駐車場に止めざるを得ませんでした。しかしその洋室は広くて快適でした。時間貸の駐車場についても、24時間900円という、神戸としては比較的安いところを見付けることができました。「丸萬」のある新開地が徒歩圏内、それでいながら猥雑な一帯から離れた静かな立地が好ましく、広くて清潔な大浴場があるのも好材料。合理性、経済性を追求するビジネスホテルとは一線を画す、福利厚生施設特有のおおらかな雰囲気も好ましいものがあります。今回も快適に過ごせたことに感謝します。
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新春の四国を行く 2020続編 - 三日目

2020-01-13 07:18:10 | 近畿
おはようございます。昨晩は早々と宿に戻り、一風呂浴びて休みましたが、早く寝ればその分早起きできるかというとそうでもありません。日付が変わる前には眠りについたにもかかわらず、目覚めたときには七時過ぎでした。しかし、ここで十分休んだことが、最終日の長距離移動に効いてくるかもしれません。

出発前の構想は、車を引き取り次第直ちに四国を出て、神戸、福井の順に駒を進めるというものでした。高松に一日半滞在したことにより、その構想自体は頓挫しました。しかし今なお、北陸へ行きたいと悪魔がささやいています。
理由の一つとして距離があります。四国へ向けて出発し、奈良まで走った初日の走行距離が570kmでした。比較的まっすぐ走ってきたにもかかわらずです。さらに遠い神戸から帰るとすれば、600kmを大きく超える距離を走って帰るということになります。これに対し、北陸に車を置いて一旦帰り、中四日で週末に再開するなら、本日の走行距離は大幅に縮減されます。どのみち冬の北陸には行くつもりでいました。四国との掛け持ちにすれば、一石二鳥ともいえるのです。
一方、天候がよろしくないこの時期の北陸に、車で行く意義が乏しいことについては、去年の経験から分かっています。異例の小雪となった今季、雪景色についても期待できません。今回の長距離移動が縮減される代わりに、全体では数百km単位で距離が延びます。今日走るのが面倒だという理由だけで、北陸を選ぶのは得策ではなかろうと思います。
そのようなわけで、自走で帰るか、さらに延ばすかについてはまだ流動的です。しかし、時間をかけて考えたからといって、よりよい答えが出るわけでもありません。ともかく見切りで出発します。
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新春の四国を行く 2020続編 - 小雨

2020-01-12 19:47:33 | 近畿
諏訪山公園から下山して投宿しました。高松では宿から港まで、神戸でも港から宿までの移動だけに終わり、出発からの走行距離は1450kmにとどまりました。小雨が降ってはきたものの、短時間なら傘も要らない程度の雨です。最新の予報を見ても、まとまって降りそうな気配はありません。傘は持たずに出かけます。
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新春の四国を行く 2020続編 - 諏訪山公園

2020-01-12 19:18:21 | 近畿
呑み屋の看板が早いことを考えると、港から宿へ直行するのも一案ではありました。しかし、一年ぶりの神戸と思えば、夜景も見て行きたくなるのが人情です。投宿に先立ち諏訪山公園に立ち寄りました。ただし、去年と同じものを見るだけに過ぎないため、無闇に時間をかける必要もありません。明るくなってから再訪する前提で、夜景については手短に済ませます。
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新春の四国を行く 2020続編 - 明石海峡大橋

2020-01-12 18:29:32 | 近畿
明石海峡大橋を通過したとき、一瞬意表を突かれました。神戸への入港まであと一時間以上、つまり高松から小豆島までの間とほぼ同じだけかかることになるからです。その謎が解けたのは、定刻より20分以上も早く着岸してからでした。四時間あまりの船旅はこれにて完結です。
最終盤は寒風に吹かれながらも屋上の甲板に立ちました。前回乗船したときには、好天にもかかわらずこの区画が閉鎖されており、側方と後方しか見えない状況をもどかしく感じましたが、全方位に視界が広がる屋上からの眺めは当然違ってきます。日中の眺めはさっぱりだったものの、夜景についてはおおむね期待通りでした。肉眼で見る眺めと写真映りは必ずしも一致しません。明石海峡大橋をくぐってから神戸港に至るまでの一部始終も、眺める分にはよいものの、写真に撮っても横方向に間延びしてしまう典型です。しかし、今回は一駒ながらも絵になるものを残すことができました。橋をくぐる直前、淡路島の方に向かって縦位置に構えると、照明に浮かび上がった主塔の向こうに、往路に乗った観覧車の明かりが灯っていて、絶妙な遠近感が出ていたのです。しかし、この光景を記録するには兎にも角にも感度を上げ、手持ちで撮れるシャッター速度に上げるしかありません。フィルムが主流だった頃ならあり得ない一駒でした。
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新春の四国を行く 2020 - 明石海峡大橋

2020-01-04 15:22:14 | 近畿
奈良では曇りがちだったものの、その後はおおむね晴天が続きます。高速道を降り次第寄りたいと思っていたのは、一昨年訪ねた県道沿いの穴場でした。サービスエリアから眺めると間延びしがちな明石海峡大橋を、画面一杯に切り取れる場所です。今回は余勢を駆って、坂を下ったところにある道の駅も再訪します。
何故か長年素通りし続けてきたものの、それがもったいなく思われるほど、ここからの眺めも上々です。縦でも横でも間尺に合わないサービスエリア、横位置が向いていた県道沿いに対して、ここでは縦位置に構えたときが断然様になっています。二本ある主塔と、神戸の方から緩やかな弧を描きつつ登ってくる橋桁の遠近感が、あたかも超望遠レンズで圧縮したかのように見えるという仕掛けです。中望遠でこうなるのは、橋がいかに巨大かということでもあります。
対岸に見えるのは神戸市街です。暗くなればあちら側の明かりがまたたき、主塔とケーブルが照明に浮かび上がることになります。その様子も一度は眺めてみたいものです。
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新春の四国を行く 2020 - 観覧車

2020-01-04 14:34:46 | 近畿
阪奈道路、阪神高速、ハーバーハイウェイを経て再び阪神高速に乗り、さらには第二神明を経て明石海峡大橋を渡りました。要するに例年とほぼ同じ経路ということですが、ここで併設の観覧車に乗るという、一人旅ではあり得ない展開が。一昨年鹿児島で乗ったときには、またの機会があるのだろうかと思ったものです。わずか一年少々で、再び乗ることになるとは思いませんでした。
自身の気紛れではなく母親の希望です。しかし、展望台からでは平板になりがちな明石海峡の眺めに、立体感が出てくることに気付きました。一度だけならよいものです。
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新春の四国を行く 2020 - 奈良中央郵便局

2020-01-04 11:35:56 | 近畿
京終駅が最後であるかのように述べましたが、もう一ヶ所だけ寄っておきたい場所があります。出発前に準備した年賀状を投函すべく、奈良中央郵便局を訪ねました。昨日は遅れ気味の進行だったため、郵便局に寄るどころではありませんでした。三が日を過ぎて遅きに失した感はあるものの、これが今年の第一陣となります。
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新春の四国を行く 2020 - 京終駅

2020-01-04 10:53:33 | 近畿
近鉄奈良駅で母親と合流。徳島へ向かって移動を始めますが、市街を出る前に京終駅を定点観察していきます。
木造駅舎が修復され、面目を一新していたのは去年訪ねたときのことです。駅前広場も後々整備される予定だと、帰京してから知りました。暮れに訪ねた伊達駅を始め、広場の整備により駅舎の佇まいが損なわれてしまう例もあるだけに、ここでもそうならないかが若干気になるところではありました。しかし幸い大きく変わったところはありません。ただ舗装されているだけだった駅前を芝生の広場にして、ベンチをいくつか置いたというのがその内容です。鄙びた雰囲気を残しつつ、美しく整備されたのを幸いに思います。
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新春の四国を行く 2020 - 里程元標

2020-01-04 09:57:53 | 近畿
続いて訪ねるのは里程元標です。昨晩呑み屋を探しながら彷徨い歩いていたときに見つけたのがこの物件でした。場所は奈良駅の方から三条通りを進み、東向、餅飯殿の商店街との交点を過ぎた直後です。興福寺がある高台の中ほどに立つ、見上げるような大木の下に高札場があり、その脇に元標の石が「奈良縣里程元標」の標木とともに並んでいました。記念撮影にもお誂え向きと見受けられため、翌朝再訪してみようと思っていた次第です。
こうしてカメラを構えていると、高札場の前に一台の自転車が止まりました。よりによってと面食らうも、ここで思わぬ出来事が。自転車の御仁が高札場に備えられていた一枚の紙を手に取り、こちらへ向かってきたのです。よく見れば元標の由来を記したもので、元々は餅飯殿の商店街の入口にあったものを移設し、高札場とともに作り直したとあります。このようなものが備え付けてあることには気付きませんでした。先達の教えがなければ、一生知らずに終わっていたかもしれません。粋な計らいに感謝します。
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新春の四国を行く 2020 - 興福寺

2020-01-04 09:32:10 | 近畿
宿からも駅からも歩けて、待ち合わせの時間までに回れるところをと考え、やってきたのは興福寺です。一見するとありふれた選択ではありますが、罰当たりなことに、今の今まで一度も参拝したことがありませんでした。あまりに著名な寺院をかえって敬遠する、天邪鬼の習性とでもいえばよいでしょうか。
今更ながら訪ねてみて知ったのは、国宝をいくつも擁する大寺院にもかかわらず、境内の大部分が拝観自由だということです。有料のお堂でさえも、遠巻きに拝むことはできるという気前のよさには恐れ入ります。わざわざ足を運んだ者に、神仏は必ず何かを与えてくれるものです。その経験則を改めて実証する結果でした。
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