日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

早春の隠岐を行く - 帰着

2016-03-21 23:57:43 | 近畿
帰宅しました。帰りの列車に乗る際に大汗をかいたため半袖に着替え、そのまま車内で過ごした後、東京駅で降りたときには再び肌寒くなっていました。こちらも似たり寄ったりの天候だったようです。
山陰の状況からおよそ察しがついた通り、近所の桜で開花が始まっていました。しかしこの先気温が極端に上がる日は少ないらしく、一気に開花が進むかというとそうでもなさそうです。今季の桜は意外に長持ちしてくれるかもしれません。
問題なのは、毎年定点観測している近所の土手が工事で長らく立入禁止になっており、結局桜の開花までには終わらなかったことです。そればかりか、どさくさに紛れて木々が何本も切り倒され、最寄りの公園に至ってはついに桜が一本もなくなってしまいました。何とも嘆かわしい現実ではありますが、少なくとも通勤路に関しては台無しといわざるを得ません。それ以外の場所がどうなっているのか、早起きして確かめるのが当面の日課となりそうです。
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早春の隠岐を行く - ひかり538号

2016-03-21 22:47:32 | 近畿
やや慌てる場面はあったものの、ともかく予定していた列車にはどうにか間に合いました。本活動の最終走者となるのは東京行き最終の「ひかり538号」です。
このところ、西日本からの復路には最終の一本前の「のぞみ62号」を利用することが多くなっています。しかし今回は混雑必至の連休最終日です。このような局面では、なけなしの金をはたいてグリーン車を奢る方針をとってはいるものの、グリーン車といえども隣が埋まっているのといないのとでは快適性が違ってきます。連休最終日なら通路側まで埋まることが多い「のぞみ」の利用状況を考えたとき、少しでも混雑を避ける手段として浮上してきたのが、あえて「ひかり」を使うという選択でした。
東北新幹線では、最終の「はやぶさ」と「やまびこ」で混雑が全く違うという事実があります。それと同様、東海道新幹線でも「のぞみ」と「ひかり」の間には歴然とした差が出るのではないかという仮説を立てたわけです。そしてそれは見事に的中しました。
新大阪を出た時点で、隣はもちろん通路を挟んだ二席も空いており、浜松で通路を挟んだ窓側が埋まるという経過です。これなら「のぞみ」よりも明らかに有利といえるでしょう。所要時間が20分ほど延びるだけでこれだけの違いが出るなら、少なくとも連休最終日における新大阪からの復路は最終の「ひかり」が有力な選択肢となりそうです。

それにしても、大阪で呑み屋に一軒しか寄れなかったのは誤算でした。「第一旭」「新福菜館」の双璧をはしごした初日の京都にしても、雲一つない快晴に恵まれた今日にしても、それなりの成果があったとはいえ、この一回限りとなってしまっては物足りなさが残ります。次の機会はかなり先のことになりそうですが、年内に両都市を少なくともあと一回は再訪したいものです。

★新大阪2037/ひかり538(538A)/2326東京
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早春の隠岐を行く - 右往左往

2016-03-21 22:31:42 | 近畿
「初霞」を出た時点で、当初予定していた終了時刻まで30分が残りました。もう一軒訪ねるには明らかに足りず、一軒限りでの完結はこれにて確定です。それでは残った30分でどこへ行くかと考えたとき、閃いたのが去年も訪ねたなんばパークスの「南海ホークスメモリアルギャラリー」です。しかしこれが一筋縄ではいきません。
9階建の施設の最上階に、あえて人目を避けるかのようにぽつんとある展示室です。上の階へ行けば行くほど小さくなる階段状の建物はあたかも山のようです。なんばウォークを延々歩き、なんなんタウンとなんばCITYを通り過ぎ、さらになんばパークスを登山のごとく延々上るうちに大汗が吹き出してきました。

しかる後に下山したところで再び誤算が。荷物を預けたロッカーの場所が分からなくなってしまったのです。大阪特有の複雑怪奇な地下街を右往左往するうちにまたしても大汗をかき、ようやく在処を発見して御堂筋線に乗り込んだときには、持ち時間をほぼ使い果たしていました。
大汗を拭いつつ新大阪まで地下鉄に揺られ、まだ汗も引かぬうちに今度はコンコースを通って新幹線のホームまで重荷を担いで延々歩き、座席に着いて缶ビールを一本飲み干したところで、ようやく汗が引いてくるという顛末です。酔って麻痺した頭脳で大阪の地下街を歩くなど、よくよく考えれば無謀なことだったのかもしれません。普段使っているロッカーが空いていれば、このようなことにはならなかったはずなのですが。

最後の局面こそ大汗をかいたとはいえ、それまでは雨合羽を羽織っていました。日中は暑からず寒からず適度な気温で、風が吹けばやや肌寒く感じられるものの、雨合羽のおかげでしのげるという状況でした。初日に汗をかき続けたときには、このまま暖かくなっていくのかと思ったところが、季節は早春の最終段階で踏みとどまったようです。
とはいえ、松江でも隠岐でも桜の蕾はかなり成長してきており、あと二、三日もすれば開花しそうでした。山陰がこれなら都内などなおさらなのではないでしょうか。帰着したときには最初の一輪が開いているかもしれません。来週末からは花見で忙しくなるでしょう。早春の旅はこれにて完結です。

★恵美須町1810/250レ/1812日本橋/徒歩/なんば2006/480レ/2022新大阪
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早春の隠岐を行く - 初霞

2016-03-21 18:12:46 | 居酒屋
撮影を引きずりすぎたのがたたり、新世界と難波をはしごするのはどうにも厳しくなってきました。荷物を預けてきた関係上、どのみち難波には寄らざるを得ません。これは取りも直さず新世界を切るということでもあります。未練を残しつつも恵美須町から地下鉄に一駅揺られ、日本橋の「初霞」にやってきました。

大阪で呑むというと、この店をいの一番に選ぶことが多くなってきました。それも偏に、この店の立地が絶妙だからに他なりません。堺筋線の改札の正面にあり、店を出てなんばウォークを直進すれば御堂筋線の改札があって、そこから新大阪まで一本でたどり着けるという位置関係が、大阪で呑んで帰るときにはまことにおあつらえ向きなのです。
何度も足を運んだことによって、注文する品と順序も次第に確立してきました。酒は純米酒をぬる燗で、次いでおでんをいくつか、それに刺身を選び、あとは天ぷらまたは一品料理を腹具合と好みに応じていくつかという流れです。品数豊富でどれも安くておいしく十分な量があり、安心して飲み食いできるところは大衆酒場の鑑といった感があります。

それはとうに承知していた事実の再確認としても、今回新たに気付いたことがあります。全体的にL字のような形をした店舗の敷地からして、客席から見えないところに別室の厨房があるとばかり思っていたところ、客席から見える部分がこの店の全てだということです。つまり、カウンターの内側に据え付けられた什器だけで全ての調理をしており、なおかつカウンターに立っている人数だけで調理も接客もこなしていることになります。
今日についていえば主に調理を担当するおばちゃん一人と、調理接客兼任のおばちゃん二人に青年一人の四人組です。コの字をした長いカウンターが常時ほぼ埋まった盛況を考えても、これだけの客数を四人で捌くのは職人芸と形容するにふさわしいものがあります。本日泣く泣く見送った新世界の「酒の穴」でも、かなりの収容力があるコの字カウンターを、わずか三人で仕切っているのに感心したものでした。熟練した職人芸あってこその大衆酒場と再認識した次第です。

初霞
大阪市中央区千日前1丁目 なんばウォーク内
06-6213-6256
平日 900AM-2200PM
土曜日曜 800AM-2200PM
なんばウォーク休業日及び元日休業

生酛純米・純米酒
おでん三品
しまあじ
たこの天ぷら
蔵元秘蔵和え
串カツ三本盛
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早春の隠岐を行く - 阪堺電車

2016-03-21 17:49:16 | 近畿
延々三時間粘って撮影終了、今度は阪堺電車で大阪市街へ戻ります。
往生際悪く撮影を引っ張ったことにより、最後に一献傾ける時間が厳しくなってきました。帰りの列車の時刻から逆算すると、7時40分頃には切り上げるつもりで行動する必要があります。二兎追うものは一兎を得ずとなるよりは、新世界か難波のどちらか一方に腰を据えた方がよいかもしれません。

★住吉1743/302レ/1758恵美須町
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早春の隠岐を行く - 南海電車

2016-03-21 15:03:30 | 近畿
連休のせいでもあるのか、梅田にも難波にもコインロッカーの空きが全くないという状況の中、南海電車の方まで延々歩いてようやく空きが見つかりました。身軽になったところで活動を開始します。
今回はその南海電車を撮ることにしました。やってきたのは粉浜駅、複々線を下る電車を左カーブの外側から狙える午後向きのお立ち台です。引き続き雲一つない青空が広がり、日差しの方角と高さも申し分ありません。
しかし肝心の車両がいただけません。まずここまで乗車したのが、首都圏にはびこるのと全く同じ構造の安物で、その後に来た特急も、見るからに安いと分かる代物でした。後続の急行も同じく安物の規格型でした。これまで相当数の列車が通過した中で、ざっと半分かそれ以上が同種の車両のような気がします。どうやら南海は自社開発を断念し、車両メーカーにほぼ丸投げする方針に転換したようです。短期間で一気に落ちたという点では、東の京急と並ぶ双璧かもしれません。この手の車両に在来車両が一掃されれば、もはや南海電車を撮る理由はなくなりますorz

★梅田1333/245レ/1341なんば1353/1357動物園前1405/163レ/1409天下茶屋1417/6859レ/1420粉浜
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早春の隠岐を行く - 大阪到着

2016-03-21 13:34:47 | 近畿
大阪に着きました。大きな雲がいくつも浮かんでいた山陰から南下するに従い、いつしか雲一つない快晴になりました。出発前の予報から、道中の天候にはさほどの期待をしていなかったはずが、日を追えば追うほど天候が上向いています。これなら昼から酒など食らっている場合ではありません。明るいうちは電車を撮り、最後に難波の界隈で一献傾けて締めくくるつもりです。
ちなみに、日毎に晴れてきたのに加えて肌寒くなり、汗ばむ陽気だった初日とは大違いです。日が傾けばさらに冷える可能性もあるため、かさばるのを承知の上で雨合羽を携帯します。
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早春の隠岐を行く - スーパーはくと6号

2016-03-21 11:00:45 | 中国
二時間あまりの短い滞在を経て鳥取を後にします。連休最終日だけに混雑を覚悟したものの、午前中の列車なのと、発車の20分以上前から並んだこともあって、難なく席を確保しました。大阪まで二時間半の移動です。

★鳥取1046/スーパーはくと6(56D)/1320大阪
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早春の隠岐を行く - 日乃丸温泉再訪

2016-03-21 09:43:04 | 温泉
腹ごしらえの後は朝風呂を浴びます。立ち寄るのは往路でも世話になった日乃丸温泉です。
温泉ではないながらも宿には風呂がありました。米子駅のコンビニも開いていました。朝風呂も腹ごしらえも米子で済ませておけば、一本早い列車に乗り継ぎ、午前中には大阪に着いていたわけです。それにもかかわらずこのような選択をしたのは、往路に通ったとき雨の中を難儀しつつ歩くという結果に終わり、このままで帰ればあまりにお粗末と考えたからに他なりません。再訪したところで、そばをすすって一風呂浴びる程度のささやかさではありますが、毎年素通り同然に終わっている鳥取に対し、せめてもの罪滅ぼしがしたかった次第です。

★日乃丸温泉
鳥取市末広温泉町401
0857-22-2648
平日 600AM-1000AM/1400PM-2400PM
土日祝日 600AM-2400PM
第二月曜及び元日休業(祝日の場合翌日休業)

入浴料400円
泉質 ナトリウム-硫酸塩塩化物泉
泉温 46.6度
pH 6.6
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早春の隠岐を行く - 砂丘そば

2016-03-21 08:52:40 | B級グルメ
鳥取に着いたところで腹ごしらえを済ませます。ホーム上のそば屋は跡形もなく消え失せたものの、同じ「砂丘そば」の屋号の店が高架下に健在です。立ち食いだったホームの店舗に対し、こちらは着席できるコの字カウンターとテーブルを備え、寿司、おにぎりに丼物も揃って、時間に多少なりとも余裕のある状況には好適でした。

砂丘そば
鳥取駅構内
630AM-1900PM
砂丘そばミニ玉子丼セット600円
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早春の隠岐を行く - 首都圏色

2016-03-21 06:35:56 | 中国
そのようなわけで、鳥取行の普通列車に乗り込みました。首都圏色のキハ47を4両連ねた堂々たる編成です。
鳥取までの所要時間は二時間半、表定時速にすれば40kmに満たず、一時間後に出てくる「スーパーまつかぜ」にも抜かれるという鈍足ぶりです。そのような列車をあえて選んだのは、普通列車の旅そのものが今や貴重となってきたからです。
全国のどこへ行っても普通列車は安普請の車両に置き換えられ、編成は極限まで切り詰められて、場合によっては大荷物を抱えたまま延々立たされるという事態も覚悟しなければなりません。長距離の移動は無味乾燥な新幹線、短距離の移動は短編成かつ安普請の普通列車という二極分化が際限なく進み、普通列車は中長距離の移動にはとても向かない代物となってしまいました。そのような中、窓周りこそ改造されてはいるものの、それ以外は国鉄時代の姿をそのまま残した気動車による運用は、今や全国的に見てもきわめて貴重です。実際のところ、同業者らしき人物が各車両につき一人は乗っており、趣味的な見地からも注目されつつあることがうかがわれます。本日最終運行となる「はまなす」のように騒がれ出してからでは遅く、乗るなら早いうちに越したことはないわけです。今回は貴重な機会を活かしました。
今のところ、同業者風の人物に自分のみという閑散とした車内です。通学客を拾って混み合うであろう平日と違い、今日はどこまで行ってもそれほど混まないでしょう。左手に日本海、右前方に昇る朝日を眺めつつ、二時間半の旅路を満喫します。

★米子600/226K/832鳥取
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早春の隠岐を行く - ビジネスインよなご

2016-03-21 05:42:31 | 中国
出発します。昨晩世話になったのは「ビジネスインよなご」です。宿には金をかけない主義の自分も、宿泊費だけで宿を選ぶことはそれほど多くありません。しかしこちらはもっぱら料金だけで選んだ宿です。一泊2500円という破格の料金に加え、夜通し入れる大浴場もあるとの触れ込みが決め手となりました。
安かろう悪かろうという通り、この料金ならそれなりの割り切りは必要です。実際のところ、建物には古さもさることながら安普請で薄汚れており、部屋も最小限の広さしかありません。松江で世話になった「ヤングイン」が、同じく古びていながらも、志ある館主が旅人向けに造った宿としての居心地よさを持っているのに対し、こちらはどちらかといえば怪しさが漂っており、宿泊費を浮かせるための手段としての性格がより色濃くなってきます。あと千円少々出せば、日頃泊まっているのとおおむね同等のビジネスホテルが選べたことを考えると、ここまで切り詰める必要があったかという一抹の疑問は残ります。
とはいえ、松江と米子の二泊分を合わせて通常の一泊分です。浮いた宿泊費で呑み屋に一軒行けるというのは助かります。結果として六時前の早い出発となった以上、呑み屋から戻って寝られればそれでよかったわけで、そのような向きには必要にして十分でした。ただでさえ交通費のかかる山陰への遠征において、宿泊費の負担を軽減してくれたことに感謝しています。
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早春の隠岐を行く - 四日目

2016-03-21 05:30:43 | 中国
おはようございます。四日間の遠征も最終日を迎えました。三週ぶりの活動が離島への渡航を含む遠征ということもあり、普段以上の長旅に感じられます。
フェリーの接続バスに乗るという明確な目的があった一昨日と違い、今日早起きする必然性はなく、この時間に目が覚めたというのが実体です。一昨日は9時台、昨日も10時過ぎには早々と宿に戻ったため、その分目覚めが早まったのかもしれません。
異例の早起きにより、本日の行動の幅も広がってきました。まずは6時の普通列車で鳥取へ向かい、申し訳程度に滞在してから「スーパーはくと」で大阪に戻ります。現地への到着は昼過ぎです。終日晴との予報につき、的中すれば日中いっぱい電車を撮って、最後に難波の周辺で一献傾けてから帰路につきます。
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