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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

夏の男飯。鯵の手こね寿司、新信州郷土料理、ブラジル料理、アメリカン&メキシカンなど(妻女山里山通信)

2021-07-23 | 男の料理・グルメ
 コロナ禍の自粛生活で家にいる時間も長いので、料理を作る時間も余裕があります。そんな料理を撮りだめしてみました。色々こだわりはありますが、地産地消で新鮮な野菜を使う。規格外でもいい。化学調味料、食品添加物、砂糖を使わない。柿酢、信州麹味噌、塩麹は手作り。地元の山菜や野草、天然キノコ、発酵食品を使う。郷土料理の知恵に学ぶなどなど。


 旬の「鯵の手こね寿司」。寿司酢は、手作りの柿酢・奄美のキビ糖・粗塩です。寿司飯は薄い茶色になります。こくがあって美味です。鯵も寿司酢でしめます。昆布茶を少しふります。酢飯を盛って青紫蘇を刻んで散らし、鯵の刺身を並べてネギのみじん切りを散らし、練り梅を添えて適量の醤油を回しかけて出来上がり。在京時代は江ノ電鎌倉駅の大船軒の鯵や鯖、小鯛の押し寿司はよく買いました。今が旬の殻付きホヤをさばいて食べました。でも信州ではなかなか買えません。岩牡蠣も。
柿酢の作り方:熟した柿のへたを取り(洗っては駄目。周りの白い粉が必要)、熱湯で殺菌したプラスチックの桶に入れる。和紙で蓋をして周囲を紐で結び冷暗所に置くだけ。翌年の1月には柿酢になっている。上の上澄みを瓶に詰めて保存する。

 丸なすのおやきは信州の夏の代表的な郷土料理。普通は小麦粉で包んで灰焼きにするか蒸しますが、「信州丸なすの挟みおやき」というのもあります。皮の小麦粉は幻のいがちくオレゴン。高度経済成長前までの東京のうどん屋さんの粉はこれでした。皮は全卵1個を入れてゆるく溶きます。今回は水にほとばしたオートミールと蕎麦粉、豆乳おからも少しずつ入れました。更に炒り粉と海老粉も少し。
 具は丸なす大1個をスライスして5ミリ幅ぐらいに拍子切り。みじん切りの青紫蘇と出汁粉を加えて信州糀味噌とゴマ油で軽く混ぜながら練ります。フライパンに大さじ1のゴマ油をしいて熱し蓋をして両面を6分ずつ焼いたら出来上がりです。皮にとろろを入れると軽くなり、冷めても固くなりません。

「原木ナメコと納豆のおろし素麺」。ナメコはパックに入った小綺麗なものではなく大小様々が入った原木ナメコがオススメ。100円です。菌床栽培でも色が濃く大きめがオススメ。納豆はこれは違いますが、地元の大粒の川中島納豆がオススメ。激安の納豆は実は本物の発酵食品でないものもありますが、これは本物。ツルヤやJAなど県内のスーパーで買えます。素麺はゴマ油で練り込んだものと入らないものがありますが今回は後者。奥州白石の松田製粉のもの。4人分で100円ぐらい。ナメコは出汁醤油でさっと煮て冷ましておきます。素麺を茹でて水洗いし椀に盛ります。大根おろしをたっぷりのせて納豆、ナメコと出汁醤油をはってできあがり。ネギと梅肉を添えて。ナメコと納豆の旨味と大根おろしの辛味で食が進みます。

「信州丸なすと南瓜、唐辛子の塩鯨煮」。塩鯨(塩皮鯨)は、ぬるま湯で塩気を流し水から煮込んで出汁をとります。そこへ丸なす、南瓜、青唐辛子を入れて煮ます。鰹出汁、昆布、干し椎茸、酒、味醂で味をつけ冷蔵庫で冷やして出来上がり。鯨からいい出汁が出て野菜の旨みが増します。郷土料理です。冬にこの出汁で食べる鯨うどんは、在京時代に息子達も大好きでした。

 昔ブラジルの叔母から伝授された「新じゃがのアンチョビー炒め」。新じゃがは半分に切り皮付きのまま10〜15分電気圧力鍋で蒸しました。みじん切りしたアンチョビーをオイルごとフライパンで炒め、みじん切りのパセリを半分、途中で残りを最後に入れて、レモン汁を掛けてできあがり。簡単です。ビールのつまみに最高です。
新ジャガとアンチョビーのサラダ:もう少し手の混んだ本格的なレシピです。以下リンクはすべてオリジナルレシピです。

 ブラジルの国民食で、ほぼ毎日食べられます。定食には必ず付いてきます。「フェジョンの煮込み」。フェジョン・プレット(黒インゲン)を倍量の水で15分圧力鍋で煮ます。半分ぐらいを潰します。鍋にニンニクとタマネギのみじん切りを入れてオリーブ油で炒め、豆と信州ハムの無塩せきウィンナーのぶつ切りを入れてマギーブイヨンとローリエを入れて煮込みます。足りなかったら塩を加えます。
 ご飯にかけて、ファリーニャ・デ・マンジョーカというタロイモの粉をかけ、ピメンタという辛い唐辛子のソースをかけていただきます。今回はハラペーニョソースを使いました。材料はブラジル食材店かネットで揃います。夏にピッタリの料理で我が家の夏の定番料理でした。
フェジョンの煮込み(ヴィナグレッチ添え):もう少し本格的なレシピです。フェジョン・プレットは、鉄分が豊富な豆です。
フェイジョアーダ:ブラジルの最もパワフルな料理のひとつ。アマゾンにはマニーバというキャッサバ芋の葉を使ったマニソーバという深緑色の強力な煮込み料理があります。

 美味しそうなバンズと信州牛の赤身のひき肉があったので「手作りのアメリカン・バーガー」を作りました。ひき肉はシンプルに塩黒コショウで練って整形します。バンズは内側に焼き目をつけて粒マスタードを。タマネギはスライスしてロースト。トマトは厚めにスライス。バンズにサラダ菜敷いてタマネギ、焼いたハンバーグ、チェダーチーズ、トマトを乗せてマヨネーズを。胡瓜のピクルスをのせてバンズで挟んでできあがり。
 ファストフードのハンバーガーはもう何十年と食べていません。やはり手作りのハンバーガーは一味も二味も違います。冷凍庫にジビエの鹿肉のロースのタレ漬けがあるのですが、これを和風ハンバーグにしてみたいと考えています。
キヌアパン(コッドローバーガー・ソーセージバーガー):キヌアは穀物の中でも特に栄養価が高く、21世紀の主食ともいわれています。コッドローはタラコの缶詰。これを使ったサンドイッチは、学生時代にバイトをしていた村上春樹さんのジャズ喫茶「ピータ・キャット」で出していました。左のブログ「国分寺・国立70sグラフィティ」の記事で詳しく紹介しています。

「全粒粉入トルティーヤのポテトサラダのタコス」。トルティーヤは業務スーパーのもの。手作りのポテトサラダを挟みました。新じゃがを蒸して熱いうちに潰します。人参とモロッコいんげんは食べるサイズに切って塩蒸しに。タマネギは粗みじんで、アボガトは適当に潰して、胡瓜は粗みじんに。パセリはみじん切り。アンチョビーをみじん切りにして少し熱して臭みを取ります。ピクルスはみじん切りしてつけ汁も加えます。
 今回はアンチョビーなのでハムではなく、鯖の入った魚肉ソーセージにしました。マヨネーズにレモン汁、隠し味に昆布茶を加えよく混ぜて塩味を確かめてできあがり。
家常餅(ジアチャンビン)・ピタパン・おやき:中華版トルティーヤ。バターにすれば洋風。オリーブ油にすればピタパンと応用がききます。

 息子達が小さな頃、サッカー・ワールドカップの際は、開催国や対戦相手の料理を作って食べたり、私は酒を飲みました。イタリアならグラッパ、フランスならシャンパン、アメリカならバーボンとか。しかし、今回の東京五輪は全くそういう気になれません。コロナ禍だけではなく商業主義に腐りきったオリンピックは一度止めるべき時期に来ているのではないでしょうか。

 『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

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