15日の木曜日、信州の12月とは思えないほどの晴天で風もなく穏やかな日。これはどこかの山に撮影に行かなくてはと思いましたが、色々雑用があり出発したのが11時過ぎ。北アルプスになるべく近い山ということで、麻績村と旧大岡村の境にある聖山へ車を走らせました。403号から雪の凍った道路を慎重に登って聖山パノラマホテルに着いたのが正午。

(左)聖山パノラマホテルの大きな駐車場から、今は閉鎖されたスキー場のゲレンデの遊歩道をジグザグに登ります。左に見えるのが山頂。ここの気温は−3度でした。(中)ゲレンデの中頃から聖山パノラマホテルと、向こうに見えるのは戸隠連峰。国民宿舎ですが、手打ち蕎麦や郷土料理が美味しいと評判らしいので、いつか泊まってみたいですね。(右)更に登ると東に善光寺平(長野盆地)が見えます。奥の志賀高原方面は真っ白です。ニホンカモシカとタヌキの足跡を追いながら登りました。

(左)25分で展望台。以前はリフト降り場だったところです。(中)山頂は目の前に見えますが、やはり25分ほどかかります。(右)聖山山頂(1447.2m)。実はアンテナがあるため山頂まで車で行けます。今回もアンテナの保守点検作業の車が来ていました。ほぼ無風ですが、気温は−6度ぐらい。慌てて出てきたので、フリースにウィンドブレーカーと軽装で寒いです。でも登っている時は軽く汗をかいた程でした。積雪は10センチ足らず。これぐらいだとスノーシューやかんじき、軽アイゼンも不要です。輪かんじきは持っているのですが、今回は持ってきませんでした。ただ、独鈷山や京ヶ倉の様な、厳しい岩場がある山は、里山でも軽アイゼンは必須です。過去には滑落死亡事故も起きています。

北東の展望は善光寺平。左に見えるのは中野の高社山。その右奥に連なるのは志賀高原の山々。右手前には右(南)から何本もの尾根が左(北)に伸びていますが、これが長野盆地南部の地形の特徴です。一番手前は、私が撮影や自然観察のホームフィールドとしている妻女山・斎場山山系です。今年は『真田丸』人気で訪れる人が激増しました。中央手前の青い流れは千曲川。

南東に見えるのは噴煙を上げる浅間山。現在はレベル2です。左手前に三角の烏帽子岳。一番手前は冠着山(かむりきやま)。別名は姨捨山(おばすてやま)。浅間山外輪山の黒斑山と共に、いずれも拙書で紹介しています。黒斑山や浅間山の火山情報は、気象庁や小諸市のサイトで確認してください。

北西を見ると仁科三山の勇姿が見えます。左から爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳、五竜岳。手前の霧氷がキラキラ光って綺麗です。美し過ぎてため息が出ます。

山頂の雲が取れたので、鹿島槍ヶ岳を望遠で撮影してみました。西風で吹き上げられる雪も見えます。まだ積雪量は多くない様ですが、厳しい冬山の様相です。日本4例目、信州初の氷河らしいと調査中のかくね里も見えます。思わず言葉を失う厳しさと美しさです。

こちらは南面の大展望。一番奥に蓼科山と八ヶ岳連峰。その右手前に美ヶ原。蓼科山の左奥は南アルプス。その手前、八ヶ岳の長い裾野の手前のノコギリ状の山は塩田平の独鈷山。その手前の台形の山は子檀嶺岳。中央手前の大きな里山は四阿屋山。その手前の里は麻績村。長野自動車道が見えます。

南西を見ると安曇野や左に松本盆地が見えます。台形の有明山の奥は大天井岳でしょうか、左に常念岳。手前にはゴールデン・ウィーク頃に満開になるヒカゲツツジで有名な京ヶ倉も見えます。京ヶ倉は拙書でも紹介していますが、テレビで紹介されたこともあり、ヒカゲツツジの季節は全国からの登山者で溢れます。ただし1000m弱の低山ですが滑落事故も起きており、初心者向きの山ではありません。

一番右が爺ヶ岳。大きな木の左に大きな山体の蓮華岳。左へ唐沢岳、餓鬼岳と続き、一番左が燕岳辺りでしょうか。手前のアンテナがある山はタララ山ですね。

結局、山頂に25分弱いましたが、厚い雲に覆われはじめ、あまりに寒いので下山しました。白馬三山方面と戸隠連峰、志賀高原などの北部の山脈は、結局稜線がずっと雪雲の中でした。登りは50分ほどでしたが、下りはさっさと30分ほどでした。

(左)403号に下りる途中で撮影した三峯山。これも拙書で紹介していますが展望がよく、ファミリー向きのいい里山です。スキー場には全く雪がありませんね。下の聖湖では数人がへらぶな釣りをしていました。(中)JR東日本篠ノ井線のスイッチバックで鉄道マニアには有名な姨捨駅に寄りました。色々改装中でした。駅舎の左に造っているのは展望レストランでしょうか。手前は幅が広いのですが奥は狭いのでカフェですかね。なんか楽しみです。(右)ホームにあるベンチは、線路側ではなく善光寺平側を向いています。ここからの夜景は一見の価値があります。ぜひ訪れてみてください。姨捨SAでもご覧いただけます。

最後に棄老伝説で有名な姨捨の長楽寺に寄りました。そこから見る姨捨の棚田と左に観月の鏡台山。姨捨から見た浮世絵、安藤(歌川)広重が江戸時代後期に描いた『信濃 更科田毎月 鏡台山』で有名です。
◉信州麻績村の聖山はアサギマダラの楽園だった。その100倍ぐらいアブが大発生でフリーズ(妻女山里山通信)真夏の聖山もおすすめです。
◉日本3大車窓駅の姨捨駅と初詣は雪降りしきる姨捨山長楽寺へ(妻女山里山通信)真冬の姨捨駅。
◉403号の千曲川展望台からの善光寺平大パノラマ(山座同定)
◉同じく千曲川展望台からの暮色に染まる善光寺平と五一山脈。街の明かりが灯り始めた青く染まる善光寺平の大パノラマ。
◆『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

★本の概要は、こちらの記事を御覧ください。
★お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。長野県シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。

(左)聖山パノラマホテルの大きな駐車場から、今は閉鎖されたスキー場のゲレンデの遊歩道をジグザグに登ります。左に見えるのが山頂。ここの気温は−3度でした。(中)ゲレンデの中頃から聖山パノラマホテルと、向こうに見えるのは戸隠連峰。国民宿舎ですが、手打ち蕎麦や郷土料理が美味しいと評判らしいので、いつか泊まってみたいですね。(右)更に登ると東に善光寺平(長野盆地)が見えます。奥の志賀高原方面は真っ白です。ニホンカモシカとタヌキの足跡を追いながら登りました。

(左)25分で展望台。以前はリフト降り場だったところです。(中)山頂は目の前に見えますが、やはり25分ほどかかります。(右)聖山山頂(1447.2m)。実はアンテナがあるため山頂まで車で行けます。今回もアンテナの保守点検作業の車が来ていました。ほぼ無風ですが、気温は−6度ぐらい。慌てて出てきたので、フリースにウィンドブレーカーと軽装で寒いです。でも登っている時は軽く汗をかいた程でした。積雪は10センチ足らず。これぐらいだとスノーシューやかんじき、軽アイゼンも不要です。輪かんじきは持っているのですが、今回は持ってきませんでした。ただ、独鈷山や京ヶ倉の様な、厳しい岩場がある山は、里山でも軽アイゼンは必須です。過去には滑落死亡事故も起きています。

北東の展望は善光寺平。左に見えるのは中野の高社山。その右奥に連なるのは志賀高原の山々。右手前には右(南)から何本もの尾根が左(北)に伸びていますが、これが長野盆地南部の地形の特徴です。一番手前は、私が撮影や自然観察のホームフィールドとしている妻女山・斎場山山系です。今年は『真田丸』人気で訪れる人が激増しました。中央手前の青い流れは千曲川。

南東に見えるのは噴煙を上げる浅間山。現在はレベル2です。左手前に三角の烏帽子岳。一番手前は冠着山(かむりきやま)。別名は姨捨山(おばすてやま)。浅間山外輪山の黒斑山と共に、いずれも拙書で紹介しています。黒斑山や浅間山の火山情報は、気象庁や小諸市のサイトで確認してください。

北西を見ると仁科三山の勇姿が見えます。左から爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳、五竜岳。手前の霧氷がキラキラ光って綺麗です。美し過ぎてため息が出ます。

山頂の雲が取れたので、鹿島槍ヶ岳を望遠で撮影してみました。西風で吹き上げられる雪も見えます。まだ積雪量は多くない様ですが、厳しい冬山の様相です。日本4例目、信州初の氷河らしいと調査中のかくね里も見えます。思わず言葉を失う厳しさと美しさです。

こちらは南面の大展望。一番奥に蓼科山と八ヶ岳連峰。その右手前に美ヶ原。蓼科山の左奥は南アルプス。その手前、八ヶ岳の長い裾野の手前のノコギリ状の山は塩田平の独鈷山。その手前の台形の山は子檀嶺岳。中央手前の大きな里山は四阿屋山。その手前の里は麻績村。長野自動車道が見えます。

南西を見ると安曇野や左に松本盆地が見えます。台形の有明山の奥は大天井岳でしょうか、左に常念岳。手前にはゴールデン・ウィーク頃に満開になるヒカゲツツジで有名な京ヶ倉も見えます。京ヶ倉は拙書でも紹介していますが、テレビで紹介されたこともあり、ヒカゲツツジの季節は全国からの登山者で溢れます。ただし1000m弱の低山ですが滑落事故も起きており、初心者向きの山ではありません。

一番右が爺ヶ岳。大きな木の左に大きな山体の蓮華岳。左へ唐沢岳、餓鬼岳と続き、一番左が燕岳辺りでしょうか。手前のアンテナがある山はタララ山ですね。

結局、山頂に25分弱いましたが、厚い雲に覆われはじめ、あまりに寒いので下山しました。白馬三山方面と戸隠連峰、志賀高原などの北部の山脈は、結局稜線がずっと雪雲の中でした。登りは50分ほどでしたが、下りはさっさと30分ほどでした。

(左)403号に下りる途中で撮影した三峯山。これも拙書で紹介していますが展望がよく、ファミリー向きのいい里山です。スキー場には全く雪がありませんね。下の聖湖では数人がへらぶな釣りをしていました。(中)JR東日本篠ノ井線のスイッチバックで鉄道マニアには有名な姨捨駅に寄りました。色々改装中でした。駅舎の左に造っているのは展望レストランでしょうか。手前は幅が広いのですが奥は狭いのでカフェですかね。なんか楽しみです。(右)ホームにあるベンチは、線路側ではなく善光寺平側を向いています。ここからの夜景は一見の価値があります。ぜひ訪れてみてください。姨捨SAでもご覧いただけます。

最後に棄老伝説で有名な姨捨の長楽寺に寄りました。そこから見る姨捨の棚田と左に観月の鏡台山。姨捨から見た浮世絵、安藤(歌川)広重が江戸時代後期に描いた『信濃 更科田毎月 鏡台山』で有名です。
◉信州麻績村の聖山はアサギマダラの楽園だった。その100倍ぐらいアブが大発生でフリーズ(妻女山里山通信)真夏の聖山もおすすめです。
◉日本3大車窓駅の姨捨駅と初詣は雪降りしきる姨捨山長楽寺へ(妻女山里山通信)真冬の姨捨駅。
◉403号の千曲川展望台からの善光寺平大パノラマ(山座同定)
◉同じく千曲川展望台からの暮色に染まる善光寺平と五一山脈。街の明かりが灯り始めた青く染まる善光寺平の大パノラマ。
◆『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

★本の概要は、こちらの記事を御覧ください。
★お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。長野県シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。






気持ち良くなりました。
また撮って見せて下さい(^-^)
短歌を書きました。