牛です。 日付も変わってしまいましたが、自宅に到着しました。
走行距離数、1745.3キロ。
観戦日はほとんど走らなかった日もあるので、MAXは初日の485キロです。フェリーから降りた時間が結構遅めな事を考えると、朝から走れば余裕で1日500キロオーバーはいけるんでしょうね。
インプレッサw、よくがんばりました。
10年目…変に区切りにはしたくないものの、乗っているとあちこち思うところがあります。
サスの具合は以前からですが、長時間乗っているとあまりにも明らかなシートのへたり具合。 特に、助手席と比べるとそりゃもう…それだけ牛がこのシートで過ごしたことの証ではありますが。
帰り道、富良野から三笠へ抜ける道の入り口にあるGSに寄りました。
一昨年も、帰り際に給油したところです。
おじさんが「窓、ふいていい?」と聞いてくれます。
「はい、お願いします」…勝手にすべてをやってくれたり、お願いしてもワイパーについた虫はとってくれなかったりする他のGSとは違う、何か。
「車、自分で手入れしてるの?」
「ええ、自分でできる事は。でも10年目です。」
「女の人でこのくらいキレイにしてると、たいてい修理工場でやってもらってるけどねぇ。」
「えへへ。だけど、全部自分でやろうとすると、忙しくてほったらかしちゃうから…。」
「大事に乗ってるんだね。」
おじさんは、牛がスプレー缶で塗って微妙にツヤ消しになってるフェンダーを見て言ったんでしょうか。
牛はちょっとグっと来て、次の言葉がでませんでした。 …嬉しかったんです。
「ひとりで旅行?一番気楽でぜいたくで、いいわよねぇ!」
奥さんとおぼしき女性が、タオルを畳みながら近寄ってきました。
「ええ、ホントに贅沢です。寝袋積んでるから、好きなところまでいけるし。」
「北海道を走るなら、それが一番ね!」
牛はなんだかとても嬉しくなって一昨年もここに立ち寄ったことを伝え、心から感謝して、あいさつをして、また走り始めました。
一昨年のことがありありと思い出されます。
あの時も。 おじさんは気さくにはなしかけてくれて、牛がどこをどれだけ走ったか、おじさんが昔、一日にどれだけ走ったかを、給油が終わってもまだ話し続けたのでした。
ろくに観光もせず、ひたすら走り続ける旅。 何が楽しいのかわからないと言われても、仕方ないかもしれません。
むしろ、本当に理解してくれる人は少ないだろうとも。
けど、次々と展開する新しい風景、刻一刻と変わる空模様。雨が降り、止んで、次第に射し始める陽の光。その中を、風に吹かれながら駆け抜ける。
世界はとても美しいのだと、ただ単純にそれだけを感じながら。
そのすばらしさを共有できる人は、確かに居てくれるんだ。
今回で、行きたいところへたどり着けるのだと思いました。
でも、違うとも思いました。
今まで牛がこの目で見たものなんて、あまりにも小さな片鱗でしかない。
よぅくわかったんだ。 まだまだ、この目で見たいものがある。確かめたいことがある。
だからどこまでも走り続けられる。
インプレッサwが連れて行ってくれる。
新しい駐車場は、実はちょっとしたトラブルがあって本来の場所ではないのだけれど、今インプレッサwは、長旅を終えてしばしの休憩です。
ゆっくり休んでよ。今度、オイルをかえに行こう。
そして、また行こう。どこへだって行ける気がする。
ラリーみたいにね。できるだけ早く。できるだけ安全に。できるだけゆったりと。できるだけ楽しく。
「この目が衰え 生命を削ってでも たどり着きたい聖地があるんだ」という歌の歌詞を、いつだって胸の中で繰り返してる。
インプレッサwで、たどり着きたいんだよ。