二月題詞 2022年02月05日 | 読書日記 大空のひびきは、あゆみをはこんで二月のよそほひをつくる。やはらかな白天鵞絨(しろびろうど)のやうな手のなかにつめたく咲いてはこぼれてゆくさびしい花びら。二月よ、二月よ、おまへのつつまれたあわゆきいろの肌は、限りない秘密の瘴気(しゃうき)を吹いて胸をときめかす。ああ、二月は面(おもて)をふせた恋のうしろすがたである。(『限定版 大手拓次全集 別巻』(白鳳社、1971年、446p)より「季節題詞」) #2月 « 一月題詞 | トップ | 小弓 »
コメントを投稿 サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。 goo blogにログインしてコメントを投稿すると、コメントに対する返信があった場合に通知が届きます。 ※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます 名前 タイトル URL ※名前とURLを記憶する コメント コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。 コメント利用規約に同意する 数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。 コメントを投稿する
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます