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monoろぐ

古典和歌をメインにブログを書いてます。歌題ごとに和歌を四季に分類。

柳の髪

2025年02月25日 | 日本古典文学-草樹

春きぬとつげの小櫛(をぐし)もささなくに柳の髪をけづる春かぜ
(土御門院御集)

はるさめに-やなきのかみを-あらはせて-けつりなかすは-かせにそありける(イかせにこそありけれ)
(頼政集~日文研HPより)

はるかせは-けつるとすれと-さほひめの-やなきのかみは-かつみたれつつ
(文保百首_内経~日文研HPより)

さほひめの-やなきのかみや-くらふらむ-かとのゐつつに-なひくはるかせ
(為尹千首_雅縁~日文研HPより)

 川上柳
幾村の柳の髪を春かせに吹みたしつつあらふ川なみ
(前参議時慶卿集~「続群書類従16上」)

秋ふかき柳のかみよあはれわか老のすかたのたくひとそみる
(仙洞歌合_崇光院~日文研HPより)


山姫、遠山姫

2025年02月20日 | 日本古典文学-人事

かすみゆく-とほやまひめや-そめつらむ-おなしみとりの-ゆきのしたくさ
(洞院摂政家百首_教実~日文研HPより)

山姫の袖のかすみの八重かさねさくらたちそへて二月の空
(前摂政家歌合~「続群書類従15上」)

雲のゐるとほ山姫の花かつら霞をかけてふくあらしかな
(内裏百番歌合_建保四年閏六月九日~日文研HPより)

 

やまひめの-もみちのいろを-そめかけて-にしきとみする-ころもてのもり
(文治二年歌合~日文研HPより)

あきもいまた-とほやまひめの-たかねより-なにゆゑさらす-ぬのひきのたき
(夫木和歌抄_為家~日文研HPより)


霞の底

2025年02月12日 | 日本古典文学-天象

みよしのは-またはるさむし-ひかけさす-かすみのそこの-ゆきのむらきえ
(文保百首_道順~日文研HPより)

やへうつむ-かすみのそこの-しはのいほに-たにのうくひす-こゑかよふなり
(若宮社歌合_建久二年三月三日~日文研HPより)

やへふかき-かすみのそこの-うくひすは-こゑはかりこそ-たにをいてけれ
(御室五十首_守覚~日文研HPより)

なにことを-はるのひくらし-おもふらむ-かすみのそこに-むせふうくひす
(清輔集~日文研HPより)

ふきおろす春のあらしやさむからんかすみのそこによぶこどりかな
(28・為忠家初度百首、春・谷中喚子鳥・93)
『新編国歌大観 第四巻 私家集編2 定数歌編 歌集』角川書店、1986年、264ページ

ひとむらの-かすみのそこに-にほひゆく-うめのこすゑの-はなになるころ
(風雅集~日文研HPより)

あしひきの-やまへのさくら-さきぬらし-かすみのそこに-にほふしらくも
(歌合_永仁五年~日文研HPより)

はなはみな-かすみのそこに-うつろひて-くもにいろつく-をはつせのやま
(秋篠月清集_良経~日文研HPより)

かねのおとは-かすみのそこに-あけやらて-かせほのかなる-はるのよのつき
(新後撰集_為家~日文研HPより)

あさまたき-かものかはせを-みわたせは-かすみのそこに-うつもれにけり
(別雷社歌合_治承二年三月十五日~日文研HPより)

やまのはも-ともににほひて-はるのつき-かすみのそこに-かけそいさよふ
(新後拾遺集~日文研HPより)

くれてゆく-はるののこりを-なかむれは-かすみのそこに-ありあけのつき
(玉葉集_式子内親王~日文研HPより)


霞の立所/立処(たちど・たちどころ)

2025年02月10日 | 日本古典文学-天象

みよしのは-はるのかすみの-たちとにて-きえぬにきゆる-みねのしらゆき
(洞院摂政家百首_定家~日文研HPより)

閑中春朝
風さゆる春の霞のたちとたに猶さためなきよもの浮雲
かせさゆる-はるのかすみの-たちとたに-なほさためなき-よものうきくも
(草根集~日文研HPより)

あはれけに-なにはいりえの-あけほのは-はるのかすみの-たちところかな
(亀山殿七百首~日文研HPより)