monoろぐ

古典和歌をメインにブログを書いてます。歌題ごとに和歌を四季に分類。

母子草(ははこぐさ)

2013年03月03日 | 日本古典文学-和歌-春

母子(ははこ)つむやよひの月になりぬればひらけぬらしなわがやどの桃(好忠集)

ははこ摘むをとめが袖はゆふまぐれ霞にのみぞたなびきにける(林葉集)

花の里こころも知らず春の野にいろいろ摘めるははこもちひぞ(和泉式部集)


埋木(むもれぎ)

2013年01月11日 | 日本古典文学-和歌-春

花さかでいく世の春にあふみなるくち木のそまの谷もむもれ木(新勅撰和歌集)

朽ちにける身の埋木は春くれど花をばよそのものとこそ見れ(久安百首)

年ふれど春に知られぬ埋木は花のみやこにすむ甲斐ぞなき(金葉和歌集)

春ごとにわすられにける埋木は花の都をおもひこそやれ(後拾遺和歌集)

かずならば春をしらましみ山木のふかくや苔にむもれはてなむ(新勅撰和歌集)