monoろぐ

古典和歌をメインにブログを書いてます。歌題ごとに和歌を四季に分類。

古典文学における季節表現

2012年12月29日 | 日本古典文学

 1月からは、古典文学における季節表現を収集して時系列にアップしていこうと思います。散文だけでは用例が少ないので、詞書も含めて和歌も集めます。時間があれば、漢文とか謡曲なども集めたいです。ただし、俳句は収集しません。時代としては、江戸時代よりも前で、基本的には中古・中世あたりをメインに。近代以降でも、雅文調なら採用。
 実際に資料にあたっている時間がないので、多分ほとんどはネット上の情報をコピーします。景色・風景描写や年中行事などが主なものになると思いますが、そのほかで個人的に興味があるのは、衣裳の描写です。
 ブログには、日付がわかるものは、陰暦の日付のまま現在の日付で投稿。カテゴリーは春夏秋冬の四季に分類します。(1~3月を春、4~6月を夏、7~9月を秋、10~12月を冬とする。)

 七十二侯も一度、カレンダーに当てはめて書き込みをしていきたいですが、とりあえず今回はパス。


冬の星

2012年12月27日 | 日本古典文学-和歌-冬

ふけすぐる星のひかりに風さえておとせぬしもそ夜半(よは)にさむけき(夫木抄)

吹きとほす梢の風は身にしみてさゆる霜夜の星きよき空(風雅和歌集)

村雲の絶えま絶えまに星みえて時雨をはらふ庭の松風(玉葉和歌集)

くらき夜の山松風はさわげども梢の空に星ぞのどけき(玉葉和歌集)

軒の上はうす雪しろし降り晴るる空には星のかげ清くして(光厳院御集)

月をこそながめなれしか星の夜のふかきあはれをこよひ知りぬる(玉葉和歌集)

あふぎ見る空なる星の数よりもひまなきものは心なりけり(続千載和歌集)


最古級の平仮名

2012年12月10日 | 日本古典文学

 先月のニュースですが、藤原良相(よしみ)邸宅跡から出土した9世紀後半の土器片に、日本最古級の平仮名が書かれていたとのこと。(毎日jp=毎日新聞、2012/11/18。他)

「ひとにくしとお(も)はれ」
「かつらきへ」~神楽歌(朝倉)の一節か
「なかつせ」

 土器片の文字は、筆跡が違う文字もあり、複数の人物が書いたとみられるとのこと。墨跡は鮮明だが、後世の平仮名とは崩し方が異なり、ほとんどの文字の解読ができなかったという。
 この「解読できなかった」部分を是非、研究してほしいなー。現在判明している変体仮名とは異なる文字(漢字)を使用しているのでしょうか?