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錬金術

2008年01月23日 | 自然科学
おかえりなさい
こちらのお席にどうぞ

今こうやってカクテルを趣味にしている僕ですが、元々は工学部化学科出身で、混ぜたり、振ったり、レシピを研究するのは大好きなんです

★コトッ(タンブラーを準備します)

化学の前身は「錬金術」です。
錬金術の中には不老不死などの研究も含まれていますが、主な目的は「金を作り出すこと」にあります。
そしてその主要な手段として化学的手法が用いられ、数多くの薬品が研究されてきました。

★カランカラン(氷を入れます)

錬金術は長い歴史があり、また世界各地で研究がなされてきました。
「万有引力」の発見で知られるアイザック・ニュートンもその研究者の一人で、彼の毛髪にはかなりの量の水銀が蓄積していたといいます。
何故、水銀で研究していたのかは後ほど触れますが、正解にほぼ達していた人物の一人です

★トクトク(ルジェ・クレーム・ド・カシスを45ml入れます)

しかし近代科学の発展によって、錬金術は不可能であることがわかり、錬金術は「化学」に生まれ変わりました。
目的が「金」ではなくなりましたが、その代わりに新たな「薬」や「材料」という「金」を追い求める化学者たちは、「錬金術師の末裔」と言えるでしょう。

★トクトク(オレンジジュースを適量入れます)

そして現代…
水銀から金を作り出すことができるようになりました。
水銀(原子番号80)は金(原子番号79)より原子番号が1つ大きく、水銀に放射線(ガンマ線)を照射することにより、原子崩壊を起こさせ得ることができます。
(ニュートンも水銀の原子核をいじることで金が作れるのではないのかと、考えていたようです)
ただコストがかかりすぎるため、金(gold)を生み出すために多くの金(money)を失うことになりますが…

(ちなみにこの方法、分類するのであれば物理学的な手法であるので、化学の力で金を生み出すことはできていません。というより不可能かもしれないです)

★カランカラン(軽く混ぜます)

で、今の僕にとってはカクテル作りは「錬金術」と言えるものなのかもしれませんね。

★カラン(マドラーを入れます)

そんな元化学者の卵の僕としては「錬金術」が悪い意味で使われるのは、好きではありません。
そういえば、高校時代の物理の恩師は当時流行った「金融ビッグバン」という言葉に対し、「ビッグバンはロマンにあふれている。できればあんなふうに使ってもらいたくない」と言ってたっけ


★お待たせしました、カシスオレンジです。
非常に飲みやすく、アルコール度数も高くないので人気のあるカクテルです。
居酒屋でも注文される人が多いのではないのでしょうか?
ルジェ・クレーム・ド・カシスは200ml入りのものもあるので、1本置いておくといいかもしれませんね


about CASSIS ORANGE(Liqueur&Cocktail サントリー)

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
へ~、錬金術が化学に・・! (obichan)
2008-01-25 12:34:54
知らなかったです。
化学の中の一つだと思ってましたね。
漫画で錬金術って流行ってる気がします。

カシスオレンジも飲みやすいですね♪
私にとってはジュースみたいですが・・
返信する
ありがとうございます (もじっと)
2008-01-25 13:40:02
漫画でもありますよね
(詳しくは知らないのですが…)

カシスオレンジ、僕もジュース感覚で飲んじゃいます
アルコール度数もかなり低いですからね
女性が飲んでると、ちょっと可愛らしいです
返信する
Unknown (YZO)
2008-01-27 22:58:28
ニュートンってあんな昔の人なのに、水銀と金の近さに目を付けてたんですねえ、驚き

あの人って数学や物理の式に分野を問わず「またお前かっ!」って位名前が出てきますよね

ちなみに鋼の錬金術師は全巻もってます(苦笑
返信する
ありがとうございます (もじっと)
2008-01-27 23:56:07
>YZOさん
初来店ありがとうございます!
Science Cafeコミュニティともどもお願いしますね。
ほんと、ニュートンには驚きですね!
数学にも物理にも、おまけに錬金術に関しても有名な科学者ですね。
実はその漫画、読んだことないのですが…
今度立ち読みでもしてみようと思います
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