Bar FU-TEN

もじっとの瘋癲的なブログ
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記事もお酒も、その日の気分次第でございます

論理療法

2008年01月14日 | 心理学
おかえりなさい
こちらのお席にどうぞ

bartender(バーテンダー)とはbar(酒場)とtender(相談役)の合成語と言われています。

そこで今日は相談を受けるときのテクニックのひとつ、エリスの合理情動療法(論理療法)を紹介しましょう。

★コトッ(タンブラーを準備します)

この論理療法はABC理論というのが肝です。
Aはactivating event or experience (原因となる出来事や経験)
Bはbelief system (信念)
Cはconsequence (結果)

です。

つまり原因となる出来事があり、それを自分の信念に照らし合わせて、結果が出るというわけです。

★カラカラン(タンブラーに氷を入れます)

例を挙げてみましょう
僕が楽しみにしていたタンカレー(ジンの銘柄)を誰かが半分飲んでしまった
悲しい…
楽しみにしていたお酒が減ったのがA、悲しいのはCです。

ん?Bは???
Bは楽しみにしていたものを失って悲しいと判断した、その心です

論理療法はBを変えることで、結果を変えてしまおうという考え方です

★トクトク(ドライジンを45ml入れます)

何、言ってんだ
楽しみにしていたお酒を飲まれたら、誰だって悲しいだろ?とお思いですね。
当たり前です。
しかし、やはり『悲しい』という結果に達してしまう信念は、合理的とは言えません。これを非合理的な信念(irrational belief)と呼びます。

これを如何に合理的な信念(rational belief)に導くかが問題です。
あなたならどのように僕の信念を変えてくれますか?
「お酒の量が控えられてよかったじゃん
(ん~確かにそうだけど…)
「そういやボンベイ(ジンの銘柄)飲みたいって言ってたよね?早く試せるやんけ」
(おおおそうやね

★シュポン トクトク シュワー(トニックウォーターを適量加えます)

実はこれ、皆さんも実生活でやっていることです。
恋に破れた友達を慰めるとき、「男(女)なんて星の数ほどいるやん」「浮気するような奴と早く別れてよかったじゃん」
試合に負けた友達に「練習して、次の試合で頑張ればいいやん」
これらもみんな論理療法です。

★カランカラン(軽く混ぜます)

大事なことは、その人に合った合理的な考え方に導いてあげることです。
そして、また同じAが起こらないためのアドバイスと反省を促すこともお忘れなく!

そしてこれを自分自身で行えるようになれば、精神衛生上とても良いことです
本当のポジティブ・シンキングとは楽観主義ではなく、理論立てて自分をよい方向に持っていく思考をいうのでしょう
論理療法はむしろセルフ・メンタル・ケアのほうが効果を発揮します
(なお、相談相手の心理状態がいっぱいいっぱいの場合は、論理療法は好ましい対処法にならないことあります。ご注意を)

★(カットライムをタンブラーのふちに飾ります)

さて、会社の冷蔵庫にフルーツ大福があったはず…
誰だー俺の大福を勝手に食った奴はぁー(実話)

誰か、僕を論理療法で慰めてください…


★お待たせしました、ジントニックです。
お好みでライムを搾って、搾ったライムはタンブラーに沈めてください。
(搾らなくても、沈めなくても、お客様の自由ですよ)
ライムの香りと炭酸が爽やかなカクテルです
ジンには健胃効果がありますし、柑橘系の香りと炭酸は食欲を増進します。
ビール代わりにどうぞ


about GIN TONIC(Liqueur&Cocktail サントリー)