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十八史略を読む-1 はじめに

2005-07-12 21:20:00 | 十八史略を読む
十八史略を読む-1
はじめに
本日から徳間書店から発行されている「十八史略:丸山松幸、西野広祥編訳、1987年7月九刷」を少しずつ読んでいきます。この本は丁寧な注釈や解説がついており非常に読みやすくなっています。自分の記憶にとどめるためにそのポイントを記載します。十八史略は宋末期、元初期に生きた「曽先之:そうせんし」によって、記されました。

中国の歴史を人間中心にわかりやすく記述しています。日本の江戸時代に、文学は「唐詩選」、思想は「論語」、そして歴史は「十八史略」が初学入門の必読書にされていたとのことです。日本の故事・名言がこの三書によってほとんど生まれたといっても良いと言われています。

「十八史略」はその題名が示すとおり中国の代表的な18の歴史書をまとめた物です。従ってまず、「十八史略」を読み引き続いて「史記」や「春秋」などを読んで行くのがスタンダードな読書法なのでしょう。

中国の歴史を理解する上で「五行思想」を知る必要があります。「五行思想」とは天地には“木”、“火”、“土”、“金”、“水”の五つの気が流れていて、これらによって万物は生成消滅するというものです。天下の王者となるものは必ず五行の内の一つを身につけており、最初の王者は木徳、次は火徳、土徳という順で交替することになっています。