凡凡「趣味の玉手箱」

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心の旅路

2005-10-22 00:24:46 | 映画 ラブストーリー
「心の旅路」とは、またこの映画に良くフィットしたタイトルを付けたものと感心しました。原題はRandom Harvestですがこの意味が理解できません(どなたか教えてくれませんか?)

ストーリーはおよそ現実に起こりそうもない筋なのですが、何かほのぼのとした気分にさせる、心温まるラブストーリーです。

映画の終盤、ロナルド・コールマン扮するスミスが記憶を取り戻して行く過程ではスクリーンに釘付けになりました。

桜の花咲く庭から以前住んでいた家の扉へと進み、記憶を辿る足がかりとして大切にしていた鍵をポケットから取り出し、鍵穴に差し込んで、ハッピーエンドとなるラストのシーンには特に感動し、涙が出できました。

輝いた表情を見せた時のグリア・ガーソンが魅力的です。

若い人にも是非一度見てもらいたい作品です。

http://moviessearch.yahoo.co.jp/detail?ty=mv&id=7838
http://www.sam.hi-ho.ne.jp/whiteriver/e1g.html

マイビデオのデータ
制作年・国:1942年 アメリカ
監督:マービン・ルロイ
男優:ロナルド・コールマン
女優:グリア・ガーソン
舞台:イギリス(リバプール)
ビデオ番号:0033-3


ひまわり

2005-08-16 22:25:33 | 映画 ラブストーリー

ひまわり


イタリア 1970年作品
監督 ビットリオ・デシーカ
女優 ソフィア・ローレン
男優 マルチェロ・マストロヤンニ
音楽 ヘンリー・マンシーニ

ストーリー:新婚のアントニオは兵役を逃れるために、精神病患者を装うが、ばれてロシア戦線に送り出される。

やがて戦争が終わり、ぞくぞくと帰還兵がミラノ駅に戻ってくる。アントニオの妻ジョバンニは出迎えにくるが夫の姿は見えない。

やがて、アントニオの戦友からアントニオが氷点下の雪の降る凍てつく戦場で彼の姿を見失ったという話を聞く。

しかし彼女は夫が戦死したとはどうしても考えることが出来ない。彼女はロシアに夫を捜しに行く。

どこまでも果てしなく広がるヒマワリ畑、ここには多くの戦死者が眠っている地であることを聞かされる。彼女はここには夫はいないと感じる。

夫が好きだったサッカー場にも足を運ぶが夫の姿は見えない。あちらこちらを探して、彼女はついにアントニオが住んでいるという家を見つける。家には洗濯物がかかっていた。

家から美しい若い女性が出てきた。女性には小さな女の子がいる。

ジョバンニは即座に自分のおかれている複雑な立場を理解する。彼女の目からは大粒の涙が、こらえようもなく次から次へと出てくる。

女同士、言葉は通じなくても状況はお互い理解しあっている。やがてカチューシャはアントニオの靴を出してきて、身振り手振りでアントニオを雪原から救い出した模様を説明する。

工場の終わりを告げるサイレンが鳴る。

カチューシャは夫アントニオを鉄道の駅まで迎えに行く。ジョバンニも後からついてゆく。

やがて汽車が黒い煙を吐きながらホームに入ってきた。長い間探し求めていた愛しいアントニオが汽車から降りてきた。カチューシャはアントニオに耳打ちしながらジョバンニを指さす。

アントニオはジョバンニを見つけ、懐かしさの余り駆け寄ろうとする。

しかし、ジョバンニはアントニオを振りきるように、動き出した汽車にそのまま乗ってイタリアに戻ってゆく。

アントニオ家族は新しい土地のアパートに引っ越したが、アントニオは毎日浮かない顔をしている。ジョバンニが忘れられないのだ。

カチューシャは心配して思い切ってイタリアに行ってみたらと夫に話してみる。

アントニオはジョバンニに会いに、お土産の毛皮のマフラーを携えてミラノに向かう。

ミラノでジョバンニは新しい夫と再婚してすでに子供をもうけていた。

アントニオの一目でよいから会いたいと懇願されて二人は会う。

アントニオはジョバンニにお土産の約束のマフラーを渡して、もう一度やり直そうと言うが、二人ともすでに別々の人生を歩み始めているのだ。お互い子供まで抱えているのだ。

無理なことをアントニオも理解する。こうして運命の縺れた糸に翻弄された二人はミラノ駅で別れる。

汽車がミラノ駅を悲しい汽笛の音を鳴らしながら出てゆく。

ヘンリー・マンシーニの切ない音楽とともに。