Konzertabend
Das Symphonieorchester des Bayerischen Rundfunks
Leitung: Bernard Haitink
Wolfgang Amadeus Mozart: Klavierkonzert d-Moll, KV 466
(Maria Joao Pires, Klavier);
Ludwig van Beethoven: Symphonie Nr. 9 d-Moll
(Sally Matthews, Sopran; Gerhild Romberger, Alt;
Mark Padmore, Tenor; Gerald Finley, Bassbariton;
Chor des Bayerischen Rundfunks)
去年は年末に実演の第9を聴いたが、今年は日程的にも
無理なので、音源で行くことにする。
ちょうどバイエルン放送協会のネットラジオで、日本時間
午前4時過ぎから「コンサートの夕」という番組でプログラムに
あった。もしかすると今年2月のライヴ収録のアルバムからかも
しれなかった。
それにしてもピリスのモーツァルトと抱き合わせとは、ピリスも
18年にコンサート活動からは引退している。
2人の引退組からのメッセージだ。
ピリスはモーツァルト弾きとしても、名をはせていたし、安定した
その表現にも定評があった。本日は20番の協奏曲。
映画「アマデウス」でも使われた2楽章。
ニ短調という調性合わせで、本日のコンサートは組まれていた。
午前4時というので、人間タイマーで開始をセットし、
起きてから全編を聴く。
ピリスのピアノはYAMAHAが定番という事なのだけれど、ここでも
それを使っているのだろうか。ホール定番のスタインウェイなのか。
音色自体はよくわからない。しっかりした打鍵、そこから紡ぎ出される
クリアーでピュアな音。彼女のモーツァルトはこうある的な演奏が展開される。
ハイティンクも良くつけている。縦線を外すことなく、オケを提供している。
ピリスの演奏が立っていることもあり、オケが彼女を自然に弾きたたせている。
明快なMozartを聴いた気がした。ピリスは聡明な演奏家なのだな。
ハイティンクは90歳を迎えての第9。この歳で振るとなるとある意味前人未踏。
なかなかない経験。総まとめ的な演奏になるのか。
演奏に熱がある。聴いていて引き込まれる。テンポはゆったりとしていて、音楽が
繋がっていることを感じさせる。決して音楽が緩んでいるという事ではない。
2楽章もゆったりとしたテンポで進んでいく。演奏に芯があり、意味を持たせているように感じる。
指揮者の意図をオケは感じ取っているのだろう。
3楽章今まで有ったものを一つ置いて、起承転結の転、何を思うか。テンポは前2楽章と比べると
気持ち速いかなという程度、気分を変えていく。アンサンブルも丁寧に進められる。
終楽章:ゆったりしたテンポで旋律を作っていく。さて、結びの一番。
何も含みのないチェロが旋律を奏し、アンサンブルになると透明感が増す。
特に煽るわけでもなく音楽は進んでいくのだけれど、その凄さが感じられる。
何か普通とは違うのだ。
バリトンが語る「おぉ、友よ、この様な音ではない、もっと心地よい・・・」から始まる歌唱も。
トロンボーンに導かれる男声合唱もそののちの混声合唱も。三位一体となって進んでいく。
合唱もレベル高く、演奏に華を添えている。
何か、普通とは違うものを感じさせつつ曲はコーダを抜け大大団円を迎える。
ハイティンクはこのような演奏を最期に引退していったのだな。ある意味深くて、凄い。
Das Symphonieorchester des Bayerischen Rundfunks
Leitung: Bernard Haitink
Wolfgang Amadeus Mozart: Klavierkonzert d-Moll, KV 466
(Maria Joao Pires, Klavier);
Ludwig van Beethoven: Symphonie Nr. 9 d-Moll
(Sally Matthews, Sopran; Gerhild Romberger, Alt;
Mark Padmore, Tenor; Gerald Finley, Bassbariton;
Chor des Bayerischen Rundfunks)
去年は年末に実演の第9を聴いたが、今年は日程的にも
無理なので、音源で行くことにする。
ちょうどバイエルン放送協会のネットラジオで、日本時間
午前4時過ぎから「コンサートの夕」という番組でプログラムに
あった。もしかすると今年2月のライヴ収録のアルバムからかも
しれなかった。
それにしてもピリスのモーツァルトと抱き合わせとは、ピリスも
18年にコンサート活動からは引退している。
2人の引退組からのメッセージだ。
ピリスはモーツァルト弾きとしても、名をはせていたし、安定した
その表現にも定評があった。本日は20番の協奏曲。
映画「アマデウス」でも使われた2楽章。
ニ短調という調性合わせで、本日のコンサートは組まれていた。
午前4時というので、人間タイマーで開始をセットし、
起きてから全編を聴く。
ピリスのピアノはYAMAHAが定番という事なのだけれど、ここでも
それを使っているのだろうか。ホール定番のスタインウェイなのか。
音色自体はよくわからない。しっかりした打鍵、そこから紡ぎ出される
クリアーでピュアな音。彼女のモーツァルトはこうある的な演奏が展開される。
ハイティンクも良くつけている。縦線を外すことなく、オケを提供している。
ピリスの演奏が立っていることもあり、オケが彼女を自然に弾きたたせている。
明快なMozartを聴いた気がした。ピリスは聡明な演奏家なのだな。
ハイティンクは90歳を迎えての第9。この歳で振るとなるとある意味前人未踏。
なかなかない経験。総まとめ的な演奏になるのか。
演奏に熱がある。聴いていて引き込まれる。テンポはゆったりとしていて、音楽が
繋がっていることを感じさせる。決して音楽が緩んでいるという事ではない。
2楽章もゆったりとしたテンポで進んでいく。演奏に芯があり、意味を持たせているように感じる。
指揮者の意図をオケは感じ取っているのだろう。
3楽章今まで有ったものを一つ置いて、起承転結の転、何を思うか。テンポは前2楽章と比べると
気持ち速いかなという程度、気分を変えていく。アンサンブルも丁寧に進められる。
終楽章:ゆったりしたテンポで旋律を作っていく。さて、結びの一番。
何も含みのないチェロが旋律を奏し、アンサンブルになると透明感が増す。
特に煽るわけでもなく音楽は進んでいくのだけれど、その凄さが感じられる。
何か普通とは違うのだ。
バリトンが語る「おぉ、友よ、この様な音ではない、もっと心地よい・・・」から始まる歌唱も。
トロンボーンに導かれる男声合唱もそののちの混声合唱も。三位一体となって進んでいく。
合唱もレベル高く、演奏に華を添えている。
何か、普通とは違うものを感じさせつつ曲はコーダを抜け大大団円を迎える。
ハイティンクはこのような演奏を最期に引退していったのだな。ある意味深くて、凄い。