ラヴェンダーの咲く庭で

「みゃーきんぐ・ぷあ」から変更。保護猫と綴る日々の備忘録、独り言にすぎない半径5mの記録です!基本、読み専です。

流る水、吹く風、見事な幕引き

2020-03-26 22:23:45 | 日常

快晴。18-8℃ 

暖かいが、ますます世間はコロナ一色モードに突入!

昨夜、「今夜は寝かしておくれ。」と最後の強制給餌。

(夜中も意味不明の鳴き声を上げていた。また、私はこの件で寝つきが悪くなってしまった。)

猫は、いつも通りに、早朝から張り切って起こしに来た。目が輝いている。

きーじは今日は良く寝てくれていた、失禁も無く助かった。

友人とお話しし、音楽の練習を家事の合間にする。

 

さて、関東はいっきにコロナ患者が増えたが、某塾は今日から始まると言う。だから宿題だけでも届けに行く。

そもそも、基礎疾患があるので、年寄りの私が一番危ない。

父の時計のベルトが古すぎて切れた。鞄につけ出発した。

日差しが強く、暖かで、素晴らしい天候だった。まさに散歩日和の。

塾では、講師も生徒も皆マスク装着で、ただ出来た問題集を採点して貰っている、口述のテストすら危険で禁止、ならば年寄りの私は、ここの席にわざわざ座らずに、宿題のやり取りだけにして貰う。(なお、猫でヘトヘトで宿題は減らしてもらった。ブログを書くのもやっとです…。)

 

その後、何時もの散歩コースを回る。

私が桜を撮っている時だった、

その人はこう言った。「○○霊園の桜が今満開で綺麗ですよ。」と。

私は、こう答えた。

「そうですか、其処には書家の『浅見喜舟』さんのお墓が入り口にありますよ」と。(山形の親友のお父様も眠っている。そして、そこで20年前の三月の終わりに、今朝、会話した友人のご主人を荼毘に付したのだった…。)

昭和の子供の書道のお手本の、浅見喜舟さんから、話の糸がほつれだした。

その方は趣味が読書で、蔵書一千冊以上とか、今は老眼鏡の問題ではなく、全く読む気力さえない事など、

筑摩書房の昭和29年の全集を中央図書館に寄付した話とか。

伺うと85歳であり、職業は材木業、奥様は15年前から市の特養だそうだ。現在息子さん世帯とお隣どうし一戸建てを並べお住まいだそう。だけど、15年間、独居に近い訳だ、スープの冷めない距離であるが。

私も、簡単に私の生い立ちを述べ、家の遺品整理の際、昭和の全集は全く喜ばれなく、同じような蔵書は図書館にもあり捨てるのと、祖父の蔵書はトラックで神田に運んだことなどお話しする。

聞かれたので、私の年を述べるとビックリされた、そしてなぜここにいるのか、私の最後の夢、今持ち帰ったテキストを見せる。私もその方と同じく、本は読めなくなってきたし、大病もすれば、体力も、記憶力も無い、つい最近まで気力すらなかった、と。

「でも、夢を持っていたいと、再び立ち上がったんです!」と。

合間に、デジカメで適当に写真を撮る。

すると、私のはCanonのIXY三代目なのだが、カメラの事も話出し、一眼レフ、家での白黒写真の現像、(実は私は30手前まで月光という印画紙でやっていた、その遥か遠い記憶を思い出して答えた)それは、それは、色々お話しをした、公園を名残惜しく、ぐるぐる回った。

そして、最後に「声をかけても、まさか話をしてくれるとは思わなかった、今日は貴女と話せてよかった、やはり人と話すのは良い。」と笑顔で帰られた。

 

私は、独りでも考えたかったので、少し戻って、更に奥に分け入った。

去年の台風で倒された、運の悪い桜の木が、健気にも開花している…。

その見事な頑張りぶりに、「決して忘れないよ」と思った。

 

 

 

帰宅途中、亡くなられた餌やりさんのMさんの家の跡地に、コンクリートミキサー車が入っているのに気が付く、

やはり亡くなられたMさんご夫婦のお家は買い上げられ、同じ頃に亡くなった、Kさんご夫婦のお家は、主無き家が建ち続けている…。

生きるからこそ、まだ少し何かの行動や計画が出来る、良り良く生きる事だ、無情な時の流れを感じながら、家の扉を開ける。

 

待ちかねていた猫に給餌をし、ひたすら生きてるあの桜の木をかぶせる。

 

大変な運動量だったようで、いつの間にか目を閉じてうたた寝をした、

その後、中々弾けなかったところをおさらいすると、弾けていた、次の曲もだ、とても嬉しかった。今日は良い日だ。

コメント (4)
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