薬屋のおやじのボヤキ

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夏には夏野菜で超健康!類人猿の食性に近づけましょう!

2012年07月26日 | 食養

夏には夏野菜で超健康!類人猿の食性に近づけましょう!

 ゴールデンウイークに一斉に植え付けた夏野菜。トマト、キュウリ、ナス、ピーマン、オクラ、ゴーヤなどなど。キュウリは盛りを過ぎ、遅植えしたものが生りはじめています。
 暑い盛りの夏野菜の何と美味なこと。
 なぜ、日本の夏に夏野菜が美味なのか。答えは、人類の起源にあります。

 人類は、原縁類、類人猿を経て進化しました。この間、食性は、動物(昆虫)食から植物性食品へとだんだん変わってきて、現生の類人猿は完璧な植食性です。
 彼らは、熱帯雨林やその周辺のサバンナで、草木の果実や柔らかい葉っぱ(サバンナでは乾期には代替食として豆)を食べています。
 人類の起源は諸説あって、ここでは触れませんが、200万年前から、順次、草原へ放り出されたのは事実でしょう。そして、従前の類人猿と同じ食性を維持できなくなり、代替食としての大発見が、地面を掘って手に入れた「芋」です。
 芋の主成分である「でんぷん」を代用食にして命をつなげ、芋が育つ温帯へも進出しました。これにより、ヒトはでんぷん消化酵素がよく出るようになりました。
 その後、火の利用を習得し、でんぷんの消化を助ける方法を開発します。
 なお、穀類を食べるようになったのは、せいぜい2万年前です。これも、火の利用で代替食としたものです。

 その人類の祖先が、大陸の果て、草木豊かな日本列島にやってきたのは、せいぜい4万年前です。日本列島に到着したヒトは、本来の食性である「草木の果実や柔らかい葉っぱ」をまず求め、ついで代替食の「木の実」と「芋」を探します。
 「食べられる野草」の宝庫である日本列島ですし、「木の実」も豊富ですし、特に幸いしたのは「山芋」です。唯一自生していた芋が「山芋」で、滋養強壮効果抜群ですから、健康この上なしの民族となり、人口密度も高かったと考えられます。

 さて、人類の生まれ故郷の熱帯と同様に蒸し暑い夏には、草木の果実や野草が容易に手に入り、これを食べることによって、適度に体が冷え、健康を維持できました。
 夏に夏野菜が美味なのは、「人類のふるさとと同じ環境で、ふるさとと同じ養生食を味わえる」からなのです。ヒトの体がそれを記憶しているのです。

 たいへん遠回りに説明しましたが、「食」とは、かようにも自然環境と密接に関係しているのです。なお、秋から冬には、代替食として木の実や山芋を食べ、春には野草や山菜の芽が手に入り、遠い祖先と同じような食を維持できました。

 一方、白人は、数万年前に寒冷な乾燥地帯へ進出した黄色人種が起源です。草木も芋も少なく、木の実がどれだけか手に入るだけで、動物の肉を代用食とし、その後、動物の乳も飲むようになりました。動物性食品の常食で、胃袋が分厚くなり、今日のドイツ人の胃袋の厚みは日本人の3倍にもなり、肉の消化酵素の出もいいです。
 また、乳のカロリー源「乳糖」を大人でも消化できる能力
も手に入れました。(乳糖の消化能力は哺乳類の赤ちゃんにしかなく、日本人も同様です。だだし、1割程度の日本人にその能力あり。
 動物性食品に移行した白人ですが、霊長類の進化に逆行しており、代用食に適応し切れていません。米国では、生活習慣病の予防には「肉類(魚を含む)を1日80グラム以下に抑え、なるべく魚にするように」と啓蒙されています。
 よって、米国では7%がベジタリアンで、狂牛病を経験した英国では10%がベジタリアンとも言われています。

 白人よりも動物性食品への適応力が弱く、長く植食性に親しんできた日本人が、現在どれだけの肉や魚を食べているかと言うと、何と1日170グラムにもなります。
 日本人が、これだけの動物性食品を食べても体がまともなら、オバケとしか言いようがありません。ほとんどの方が健康を損なっていると言えましょう。
 日本列島は、世界で一番植物が豊かな自然環境にあります。本来の植食生の食生活に近付け、本来の健康を取り戻したいものです。

 でも、植食性のチンパンジーもまれに狩猟し、肉食します。日本人も、江戸時代には、御法度になっている犬を、これは薬だと言って、まれに食べました。
 明日は、土用丑の日。薬としてウナギを食したいものです。
 しかし、今年は何と高価なこと。臭いを嗅ぐだけで我慢せねばなりませんなあ。
 焼きナスでも食べますか、本来の食性に立ち戻って。

(この記事は、当店の生涯現役新聞2005年5月号を一部修正したものです。) 


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