原題:Catch Me If You Can (2002・米)スティーブン・スピルバーグ
キャスト:レオナルド・ディカプリオ、トム・ハンクス、クリストファー・ウォーケン、マーティン・シーン
先々週くらい?TVでやってた『マイノリティ・リポート』を観て、私はやたら面白いと感じたのですが、そこで最近の“スピルバーグ映画“すら観てなかったことに気づきました。ダメダメです、私。
で、この映画を観てみる。
華やかな監督&キャスト、ソール・バス風なオサレ・タイトル・ロールからして、詐欺のテクニックを軽ーく鮮やかに魅せてくれる楽しい娯楽作品だったらいいなぁと踏んだんだけど、そうではなくて、結構シリアスな作品でした。
これも本人原作の自伝が元、と言っても、前回書いた『遠い空の向こうに』とはえらく違くて、こっちは孤独な天才詐欺師ののお話。同じ17才くらいから始まる話なのに、この違い。でもこっちも原作がたまらなく面白そうだ!
主人公は不正小切手でお金を集めて、様々な職業の人にまんまとなりすまします。例えば大胆にもパイロット、医者、弁護士など。
オレっち、パイロットだもんね~。ヘヘーンだっ
でもこれってスピルバーグが映画監督になる以前にしていたことなんですよね。小切手の不正はしていないでしょうけど、もちろんw
彼は映画監督になりたくて、父親のスーツを借りて、スーツケースを手に(中身はサンドイッチとキャンディーバー!!)、まんまとユニヴァーサルのスタジオに潜入して、空きオフィスに自分の名前掲げて事務所を作りました。そして毎日会社の人間に自分の作品を売り込んだそうな。その時スピルバーグ、この映画の主人公と同じ17歳!
そこにこの映画の主人公が何故詐欺師の道を選んで行ったか、という所に両親の「離婚」という要素もある訳で、これは全くスピルバーグ好みの題材だったんでしょうね。
スピルバーグ自身が父親となっている今はもう、母性から父性に作品の核を持っていっているのでしょうか。
この映画でも、実の父親と、さらには追うFBI捜査官との間での情感溢れるやりとりが執拗に繰り返されます。そしてそれこそが見終わった後も心にじんわり、何かを残します。
ディカプリオ、クリストファー・ウォーケンが好演。ウォーケンはんの怪演はいつものことながら、ディカプリオ、旨いなぁ~。自然に役に溶け込んでいて、旨さを見せつけない旨さ。
マーティン・シーンもちょいお間抜けなオカシイ役を嬉々として演じているのがイイですね。
「子供を売る親がいるか、バカタレめっ」by 父
尺が長過ぎて、テンポが滞りがちなとこと、詐欺のシーンをもっとスマートに魅せて欲しかったという不満も少しありますが、スピルバーグ渾身の映画のような気がしました。
でもエンド・ロール(その後の展開)を含め、やっぱり圧倒的に面白いのは「実話」そのものだったりして。
何せ、荒唐無稽すぎ!ちょっぴり切ないけど、あったかい、嘘みたいな本当のお話でした!
あぁ~、こんな人生を生きてみたいなぁ・・・1週間くらいでいいですケド(笑)
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同時期に見たのが「マッチスティック・マン」なので、どうしてもそっちの方が印象が強くなっちゃうんですよね。
『マッチスティック・メン』、ニコラス・ケイジのやつですね。今調べてみたら、あら~、これリドリー・スコット監督なのですね~。
もちろん、私は観れていませんw
k-hikoさんのおすすめなのだったら、観てみようかな。
詐欺シーン、あっぱれでした?この映画、そこら辺が不満だったんで、スマートで粋な詐欺映画を観たい、今日この頃です。
ちょっと元気が足りない時によく効くよね。(笑)
シリアスさはちょっと記憶にないけれど
脳みそカラっぽで楽しめる作品。
好きだな。タイトルも好き。
コレ、タイトル、イイですよね。
直訳邦題なら『捕まえられるもんなら、捕まえてみろってんだいっ!』ってとこですかね(笑)
私が今でも印象に残っているのは、“楽しさ“よりディカプリオの表情の“寂しさ“なんですよ~。
まぁリアル・ハッピー・エンドなんで、とってもヨカッタと思いますけれどね~