『Partie Traumatic』(2008) Black Kids

2008年07月27日 | 00's
試聴していっぺんに気に入ってしまい、レジに持っていきました。
キラキラしてんのよ~☆もう切ないくらい振り切れて、超ポップです。
ブラック・キッズの1stアルバム!

歌詞も音も見事に”Music For Kids!!”という感じ。
思春期(年齢関わらず)における恋愛/友情/孤独などに関する濃ゆーい想いとか妄想とか悶えとかが過不足なくきっちり入っているのがエライ。正直やっぱり私はこのバンドを外から見て聴いて楽しませてもらっているという気持ちは消えない。聴いていて、あまりにリアルに自分のことを代弁してくれているせいで、身を焦がされる想いをする、ということも、もうない。それは今のキッズたちの特権だから。私にはウィーザーのBlue Albumがあったし。





失礼ながらメンバーはみんながみんなそれぞれどこかちょっと冴えない。どこか情けなさそう。
(だからこそ惹かれたっていうのもある)
そして白/黒、男/女混ざっている。リード・ヴォーカル/ギターのレジー・ヤングブラッド(男・写真真ん中)はフィリピン系の黒人、で、多分オネエ(違ってたらゴメン)。色んなことが混ざっている。混ざっているということは深く孤立しているということだし、何かを超えているということでもある。越境者の奏でる音楽なのですね、コレは。


歌詞だってレジー(男)が歌うんだけど、女の子が女の子に向けて、っていう設定で

「アンタにワタシ、子供ん時からマイッテたのよ
(One!)ワタシ、舌を噛んじゃった
(Two!)アイツがアンタにキスをする
(Three!)あぁ~、なんでわかんないの?
(One!Two!Three!Four!)

 ワタシ、アンタのボーイフレンドには踊り方を教えてやんない
(Dance!Dance!Dance!Dance!)

(One!)アンタがワタシの舌を噛んだ
(Two!)ワタシがアンタにキスをする
 ワタシよりアイツの方がいいってわけ?」

M-7 ”I'm Not Going To Teach Your Boyfriend How To Dance" より。モスコ訳

という内容でして、もーいろいろ混じってます。
そんでもって曲自体はありえない位、キラキラ・キラー・チューンで、ホントたまりません。
カッコのところは女性メンバーのコーラスでチアガール風に元気に入ってくるのがまたイイ!

そう、この女性コーラス、掛け合いがすっごい良くて、彼らを一発で気に入ってしまった理由でもあるんです。
私、最近ようやく気づいたんですけど、頑に好んでいるひいきバンド、サブウェイズとかもそうだけど、男性ヴォーカルに掛け合いで女性コーラスが入ってくる、っていうのにすごく弱いのです。
ウィングス~ポール・ソロでのリンダのあの声、あの声が始まりだったのかなぁ。
ポップ期のフリートウッド・マックがすんごい好きなのもそこら辺の理由もあるのかな~。


私にはウィーザーのBlue Albumがあったとさっき書きましたが、レジーもBlue Albumについてこのように言及していました。

「(自分たちの)アルバムに満足してる。ほんとにクールだからな。シングルを10曲集めたようなアルバムを作りたかった。間を埋めるだけの曲なんて欲しくなかったんだ。バンド・メイトのケヴと俺はティーンエイジャーのとき、ずっとウィーザーの『Blue Album』を聴いてた。10のビューティフルな曲が収録されたアルバムだって思ったもんだよ。全部に価値がある」


そっか。ホントだ、彼らのこのデビュー・アルバムも全部で10曲だし、全部をシングルに出来ると思うよ!
ポップすぎてうれしくなっちゃって、突然意味なく走り出したい衝動に駆られてしまうほどだもん(笑)
うん、全曲最高だもん。通勤中、特に行きしなに聴きまくってテンション無理矢理上げてます。
プロデューサーは音楽バカ(ホメ言葉)バーナード・バトラー!
というわけで今年発の新人さんでは、一番始めに気に入っちゃったバンドです!



→Black Kids MySpace