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超犀門的日常身辺雑事控

from Musashino
since December 8, 2009

月夜の幻燈会

2018-10-22 | お気に入り
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ここは武蔵野。

すぐ近くを玉川上水が流れる、とある小さな雑木林。

地域では『どんぐり林』と呼ばれ、近隣の憩いの場となっている貴重な場所だ。

この『どんぐり林』、実は東京都の計画で、道路建設が進められようとしているのだ。

当然のように玉川上水をも分断する事になる。

地域の交流の場でもあり、またタヌキなどの動物も生息し、当然のように植物も豊富なこの地を、『開発』『利便性』と言う名の横暴な理由で壊そうとしている。

主催者の『どんぐりの会』は、この開発計画に反対の意思を表し、武蔵野の貴重な自然を守る為に日々活動をしているようだ。

この地域、または周辺で生活をしている人にとって、この環境は何物にも代えられない宝でもある。

「壊してはいけない!」「一度壊したら、もう二度と元の姿には戻らない!」のだからね。

そんな活動の一環として、この『月夜の幻燈会』が行われたのだ。



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暗闇の中にスクリーンが置かれている。

アリーナにはブルーシートが大きく敷かれ、開演を待つ子供達のそわそわした声が響く。

夜空の高い位置には十三夜の月がボンヤリ輝き、雑木林を更に幻想的にする。




やがて刻限となり、小さく点いていた照明が落とされる。

さて、開演だ。




いきなり篠笛の高音が雑木林に鳴り響く。

しかも、とても不思議な旋律。

月夜に相応しい音色。

これで一気に気持ちを掴まれた。

小さな音で太鼓が追う。

これが録音ではなく、スクリーン横で生で演奏されているのが判った。

素晴らしいじゃないか。






そして、幻燈機から映し出されたタイトル画。



朗読が始まり、宮沢賢治の世界が聴衆を一気に包み込む。












































この話は90年も前に作られたのに、現代に於いてもこの種の『悪の構図』は蔓延っています。

考えさせられますね。

こんな世の中が続くのはマズイ!って宮沢賢治に教わった気分です。

野暮になるからストーリーは説明せず。

読者それぞれでグーグル先生を頼って読んでみて下さい。




あーぁ、実に素敵な月夜であった。

この催しを教えてくれた N.Y. の葉さん、ありがとう!。

って、ただ今絶賛帰国中でしたねw。


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第19回 月夜の幻燈会『オッベルと象』
2018年10月21日(日)18:30‐19:10
小平中央公園どんぐり林
作:宮澤賢治
画:小林敏也
朗読:鍵本景子
笛:植松葉子
パーカッション:入野智江

当社予定されていた22日(土)は夕方から激しい雷雨が小平を襲った為、公演は翌日(23日)に延期され盛況に開催されました。

尚、上映中の撮影は禁止なので、終わってから一つ一つを写真撮影用に投影してくれた物を写しています。

そう、像が涙目になっているカットは自分で撮り損ねたので他所から借用しています。

ご協力、感謝。

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