あれから15年

あの日の事は今でも鮮明に憶えている。

朝のテレビニュースで大地震が神戸を襲った事を知り、

通勤途中はずっとj-waveのJ.カビラ氏が伝える悲痛な知らせを耳にし続け、

事務所に着けば、この話題で持ちきり。

混乱する頭では当然のように仕事に集中するのは無理だった。


…神戸のポートアイランドに恩師一家が住んでいました。

朝から何度も公衆電話で連絡を試みたけど…呼び出し音が続くばかりで全然繋がらず、ただ焦るばかり。

もう半分以上は諦めの境地で、夕方に再度電話をした。

そしたら…

ガシャ…と受話器を取る音。

「はい、もしもし…」

恩師のくぐもった声が耳に入った瞬間に心臓が高鳴った。

「家の中はムチャクチャだけど、家族４人共無事だよ！」の声に漸く胸を撫で下ろした。

その後の会話は上の空。ただ、４人が無事だった事が何よりも嬉しくて。

あれから15年。

この震災で犠牲になった方が6000人以上。命は取り留めたが被災した方は数知れず。

自然災害だからと割り切れない思い。

恐ろし過ぎる。

そして、

決して忘れちゃいけない。
西の空に向かって手を合わせる。