昨夜は残雪の上でのテント泊でした。
このテン場は、南側の風はハイ松が受けるためテントには何の影響もありません。
風の音を聞きながら快く寝ていることが出来ました。
しかし、明け方の2時頃、寒気がして目を覚ましました。
いくら気温が高い日が続いているとはいっても雪の上です。
明け方は冷気がテントの中まで侵入してきました。
起床予定時間は4時です。
あと2時間ほどで起きなければなりません。
寒さを我慢して寝続けましたが、突然身体が震えるなど寒さは確実に身体を痛めつけてきたのです。
(このことが発端となって札幌へ帰ってきてから咳が止まらなくなり病院へ行く有様でした。)
5月30日(金曜日)
やっと明るきなってきたので起床。
いつものように朝食をサ、サ、サと済ませ、出発の準備をします。
今日もいい天気なのですが、目の前に聳える神威岳の登りが今日一番の難所です。
5:50分、いよいよ靴幅山に向かってまずは尾根を降ります。
この降りは、一度登っているので多少藪の薄いところをついて歩くことが出来ます。
また、上から見ると藪の薄いところが幾分見えやすいのでそこを狙って降ります。
コルからの登り返しは、ハイ松の左手を狙って鹿道を利用しながら急斜面をドンドン登ります。
さすがに一度経験した道は歩きやすく感じます。
7:10分、靴幅山の山頂に到着です。
この山頂部にキバナシャクナゲが咲いており、その向こうにドーンと構える神威岳が素晴らしいので写真を1枚写しました。
ここからは、2度目となる靴幅リッジを慎重に歩き、藪を少し漕ぐと2日前のテン場です。
さらに下降を続けます。
コルに近くなると鹿道が沢の方から尾根に向かって延びてきます。
鹿道を使いながらコルまで降ると、さあ、ここからは神威岳の山頂まで標高差にして300mの急騰が続きます。
この急登は鹿道がなく、降ってきたときもハイ松の中を強引に漕いで降りてきました。
このときは根元が神威岳側にある順目でしたから何とかなりましたが、今日は逆目のハイ松との格闘です。
斜面が急な上、複雑に絡み合う枝先を分けながら登るのは本当にきつい仕事です。
このきつい仕事も前へ、前へ、と自分に言い聞かせて耐えます。
約3分の2ほど登った所から、やっと、踏み分け道が出てきて、ここからは何とか藪漕ぎも楽になりました。
7:10分、靴幅山から3時間ほどで神威岳の山頂に戻ることが出来ました。
ここで少し長目の休憩を取り、デポしていた水とガソリンを回収します。
そして、沢まで降るのに必要な水を1人当たり500ccづつ持ってあとの水は投げて荷物を軽くします。
神居岳の山頂からは登山道を降るのですからドンドン降ることが出来ます。
「藪漕ぎに比べると1級国道だね!」などと軽口をたたきながら降ります。
しかし、重いザックで降る急勾配の道は体力を奪います。
ヘロヘロ気味になりながら降っていくと左手の下の方から沢水の音が聞こえてきます。
11:50分、尾根取り付きに到着です。
ここで、デポしておいた沢靴に履き替え沢水を思い切り飲みます。
雪を融かして造った水は、冷たいうちは気にならないのですが、温くなってくるといろんな味がして美味しくないのです。
それに比べると、沢水は最高です。
尾根取り付き点にあった雪渓がすっかり無くなっていました。
わずか2日でも雪はドンドン融けています。
今回使った残雪のテン場もいつまで残っているのでしょうか?
そんなことを考えると、今回の山行は、ギリギリのタイミングだったかもしれません。
沢靴に履き替えて降ります。
疲れのためか集中力が途切れて、ときどきルートを外しそうになります。
それを修正しながらドンドン降ります。
下二股の笹原は、笹丈が背丈ほどあるためルートを見失ってしまいました。
しかし、すぐ側に沢が見えているのでルートを探すより沢に出て降った方が早いので直進します。
下二股を渡渉してしまうと残りは30分ほど廃道となった林道歩きです。
直射日光が照りつける中の林道歩きは疲れた身体には毒です。
14:40分、神威山荘に帰ってきました。
今日はここで1泊します。
On氏は、この時間ならば林道を歩いて車まで戻れると思っていたようです。
私も、この時間なら無理すれば日も長いので明るいうちに車まで歩けると思ってました。
でも、思った以上に疲れていること、さらに、そんな無理を重ねて今日中に帰る必要のないことから口には出しませんでした。
日の高いうちに小屋まで戻れたのですから、ここでゆっくりして疲れを取らなければと思いました。
5月31日(土曜日)
級も朝から天気が良く、暑くなりそうです。
昨夜はゆっくり出来たので多少は身体の疲れも回復しています。
朝の涼しいうちに林道を歩いてしまおうということで6:00分に小屋を立ちます。
林道に陽が当たっていない場所は本当に涼しく、また、木々の緑が目に優しいのです。
そんな林道歩きをしていても3時間を過ぎるとさすがに疲れてきます。
来るときに3時間ほどで歩いた林道が、3時間を過ぎても着かないのです。
結局、3時間30分ほど掛かってやっと林道ゲートまで戻ってきました。
今回、この縦走が成功したのは、何より天気に恵まれたのが第1の理由です。
次に、神威岳の山頂に1泊する予定を早く登れたので先へ歩いてテン場を探したことです。
この点については、神威岳の山頂からソエマツ岳までの稜線を見通すことが出来たので、残雪の状況などを見て3人で話し合った結果、先へ先へテン場を移動して行ったのも良かったと思います。
この臨機応変がすんなり決まるのが私達のパーティの良いところだと思っています。
さあ、これで残す大所が神威岳からペテガリ岳となりました。
これは来年の課題となります。
そして、そのまえに小さなところで十勝岳から楽古岳間、エサオマントツタベツ岳の山頂部を挟んだ1kほどを夏の間に登ることにしました。
これを今年の夏中に歩き終え、来年のゴルデンウィーク明けに日高主稜線縦走の完結を目指して神威岳→ペテガリ岳を歩く予定です。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
この時期の山にはダニが飛んでいるほどです。
私は今回の山行で5~6カ所ほど刺されていました。
幸いなことにすべて抜き取ることが出来ました。
お腹の右側1カ所はちょっと深く食い込まれていました。
これは用意していた毛抜きで慎重に抜き取りました。
ダニが恐ろしいのは、ライム病などのウィルスを持っていることです。
このウィルスが体内にはいると最悪の場合は死に至ります。
帰ってから調べてみると刺されてから24時間以内に抜き取りことが出来れば
この危険を回避できるようです。
ダニを抜き取った後、傷口の周りが大きく赤く腫れてくるようでしたら
すぐに病院へ行った方がいいと思います。
この場合にはすでに感染している恐れがあります。
これからの季節、山菜取りなどで山には入る機会は多いものです。
消毒薬に毛抜きは必携ですね。
このテン場は、南側の風はハイ松が受けるためテントには何の影響もありません。
風の音を聞きながら快く寝ていることが出来ました。
しかし、明け方の2時頃、寒気がして目を覚ましました。
いくら気温が高い日が続いているとはいっても雪の上です。
明け方は冷気がテントの中まで侵入してきました。
起床予定時間は4時です。
あと2時間ほどで起きなければなりません。
寒さを我慢して寝続けましたが、突然身体が震えるなど寒さは確実に身体を痛めつけてきたのです。
(このことが発端となって札幌へ帰ってきてから咳が止まらなくなり病院へ行く有様でした。)
5月30日(金曜日)
やっと明るきなってきたので起床。
いつものように朝食をサ、サ、サと済ませ、出発の準備をします。
今日もいい天気なのですが、目の前に聳える神威岳の登りが今日一番の難所です。
5:50分、いよいよ靴幅山に向かってまずは尾根を降ります。
この降りは、一度登っているので多少藪の薄いところをついて歩くことが出来ます。
また、上から見ると藪の薄いところが幾分見えやすいのでそこを狙って降ります。
コルからの登り返しは、ハイ松の左手を狙って鹿道を利用しながら急斜面をドンドン登ります。
さすがに一度経験した道は歩きやすく感じます。
7:10分、靴幅山の山頂に到着です。
この山頂部にキバナシャクナゲが咲いており、その向こうにドーンと構える神威岳が素晴らしいので写真を1枚写しました。
ここからは、2度目となる靴幅リッジを慎重に歩き、藪を少し漕ぐと2日前のテン場です。
さらに下降を続けます。
コルに近くなると鹿道が沢の方から尾根に向かって延びてきます。
鹿道を使いながらコルまで降ると、さあ、ここからは神威岳の山頂まで標高差にして300mの急騰が続きます。
この急登は鹿道がなく、降ってきたときもハイ松の中を強引に漕いで降りてきました。
このときは根元が神威岳側にある順目でしたから何とかなりましたが、今日は逆目のハイ松との格闘です。
斜面が急な上、複雑に絡み合う枝先を分けながら登るのは本当にきつい仕事です。
このきつい仕事も前へ、前へ、と自分に言い聞かせて耐えます。
約3分の2ほど登った所から、やっと、踏み分け道が出てきて、ここからは何とか藪漕ぎも楽になりました。
7:10分、靴幅山から3時間ほどで神威岳の山頂に戻ることが出来ました。
ここで少し長目の休憩を取り、デポしていた水とガソリンを回収します。
そして、沢まで降るのに必要な水を1人当たり500ccづつ持ってあとの水は投げて荷物を軽くします。
神居岳の山頂からは登山道を降るのですからドンドン降ることが出来ます。
「藪漕ぎに比べると1級国道だね!」などと軽口をたたきながら降ります。
しかし、重いザックで降る急勾配の道は体力を奪います。
ヘロヘロ気味になりながら降っていくと左手の下の方から沢水の音が聞こえてきます。
11:50分、尾根取り付きに到着です。
ここで、デポしておいた沢靴に履き替え沢水を思い切り飲みます。
雪を融かして造った水は、冷たいうちは気にならないのですが、温くなってくるといろんな味がして美味しくないのです。
それに比べると、沢水は最高です。
尾根取り付き点にあった雪渓がすっかり無くなっていました。
わずか2日でも雪はドンドン融けています。
今回使った残雪のテン場もいつまで残っているのでしょうか?
そんなことを考えると、今回の山行は、ギリギリのタイミングだったかもしれません。
沢靴に履き替えて降ります。
疲れのためか集中力が途切れて、ときどきルートを外しそうになります。
それを修正しながらドンドン降ります。
下二股の笹原は、笹丈が背丈ほどあるためルートを見失ってしまいました。
しかし、すぐ側に沢が見えているのでルートを探すより沢に出て降った方が早いので直進します。
下二股を渡渉してしまうと残りは30分ほど廃道となった林道歩きです。
直射日光が照りつける中の林道歩きは疲れた身体には毒です。
14:40分、神威山荘に帰ってきました。
今日はここで1泊します。
On氏は、この時間ならば林道を歩いて車まで戻れると思っていたようです。
私も、この時間なら無理すれば日も長いので明るいうちに車まで歩けると思ってました。
でも、思った以上に疲れていること、さらに、そんな無理を重ねて今日中に帰る必要のないことから口には出しませんでした。
日の高いうちに小屋まで戻れたのですから、ここでゆっくりして疲れを取らなければと思いました。
5月31日(土曜日)
級も朝から天気が良く、暑くなりそうです。
昨夜はゆっくり出来たので多少は身体の疲れも回復しています。
朝の涼しいうちに林道を歩いてしまおうということで6:00分に小屋を立ちます。
林道に陽が当たっていない場所は本当に涼しく、また、木々の緑が目に優しいのです。
そんな林道歩きをしていても3時間を過ぎるとさすがに疲れてきます。
来るときに3時間ほどで歩いた林道が、3時間を過ぎても着かないのです。
結局、3時間30分ほど掛かってやっと林道ゲートまで戻ってきました。
今回、この縦走が成功したのは、何より天気に恵まれたのが第1の理由です。
次に、神威岳の山頂に1泊する予定を早く登れたので先へ歩いてテン場を探したことです。
この点については、神威岳の山頂からソエマツ岳までの稜線を見通すことが出来たので、残雪の状況などを見て3人で話し合った結果、先へ先へテン場を移動して行ったのも良かったと思います。
この臨機応変がすんなり決まるのが私達のパーティの良いところだと思っています。
さあ、これで残す大所が神威岳からペテガリ岳となりました。
これは来年の課題となります。
そして、そのまえに小さなところで十勝岳から楽古岳間、エサオマントツタベツ岳の山頂部を挟んだ1kほどを夏の間に登ることにしました。
これを今年の夏中に歩き終え、来年のゴルデンウィーク明けに日高主稜線縦走の完結を目指して神威岳→ペテガリ岳を歩く予定です。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
この時期の山にはダニが飛んでいるほどです。
私は今回の山行で5~6カ所ほど刺されていました。
幸いなことにすべて抜き取ることが出来ました。
お腹の右側1カ所はちょっと深く食い込まれていました。
これは用意していた毛抜きで慎重に抜き取りました。
ダニが恐ろしいのは、ライム病などのウィルスを持っていることです。
このウィルスが体内にはいると最悪の場合は死に至ります。
帰ってから調べてみると刺されてから24時間以内に抜き取りことが出来れば
この危険を回避できるようです。
ダニを抜き取った後、傷口の周りが大きく赤く腫れてくるようでしたら
すぐに病院へ行った方がいいと思います。
この場合にはすでに感染している恐れがあります。
これからの季節、山菜取りなどで山には入る機会は多いものです。
消毒薬に毛抜きは必携ですね。
体力は確実に落ちてきています。
でも、最後に残った区間を来年のCW明けに歩く予定ですが、5泊は必要かもしれません。
日高が終わったら2泊以上の山は控えようか?などと気弱になっています。
2泊くらいのテント泊なら、まだまだお付き合いできると思います。
テント山行ですね。(^_^)
これだとまだ山登りにお付き合いしてもらえそうだなあ。