神戸市の北にそびえる山が六甲山です。
この六甲山は神戸市民に愛される山であり、神戸市民がハイキングンなどで訪れる身近な山となっています。
大正時代から昭和初期にかけて活躍した登山家に加藤文太郎という人がいます。
彼は「孤高の人」や「単独行」などで有名な方で冬期の日本アルプスなどを単独で縦走した人です。
私は登山を始めた時に彼を知り、その強烈な登山に対する情熱に強く惹かれるものを感じていました。
彼は神戸市にある三菱系の造船所に勤める傍ら登山に情熱を燃やしていた人です。
そして、トレーニングの場として神戸の裏山に位置する六甲山をよく歩いていたとのことです。
そのトレーニングとして六甲山の西の端敦盛塚(現在は須磨浦公園)から東の端にある宝塚までの53kを歩いていたようです。
このルートを六甲山全山縦走と名付け、神戸市が主催して毎年11月に登山大会が開かれています。
26年は11月9日と14日のに日で行われ、参加者3,350人中2,701人が完走(完走率80%)しております。
本当はこの大火に参加したいと思っていましたが、最近は参加者が多く抽選になるとも聞いています。
こんな事で自分一人でゆっくりこのルートを味わいたく4月19日に歩いてきました。
4月19日(日曜日)
宿を取っていた神戸市新開地から始発電車に乗りスタート地点となる須磨浦公園駅に着いたのが5:35分、ただちに出発です。
天気は曇り空、予報では曇り時々雨です。

須磨裏公園駅です。
駅の左手からスタートしますが、いきなりの急登が続きます。
ちょっと寝不足気味の身体ですのでゆっくりゆっくりと自分に言い聞かせて登ります。
やがて、霧雨のような雨が降ってきますが傘を差すほどではありません。
鉢伏山の手前で後ろを振り返ると瀬戸内海の海が見えてきます。

右手に淡路島と明石海峡に架かる橋も見えています。
ドンドン登ります。
6:15分、鉄拐山に到着です。
ここからいったん下って高島団地の中を歩きます。
お散歩中のおばさま達の後ろを歩いていると気がつかれ「頑張って~!」と声をかけてもらいます。
町の中にある「全山縦走」と書かれた標識に導かれ無事に団地内を通過しました。
6:40分、いきなり目の前に階段が現れます。

この階段が栂尾山の400段ある階段です。
ここから通称須磨アルプスといわれる地域に入ります。
この階段を10分ほどで登って着いたのが栂尾山です。

手前が高島団地、奥の山から歩いてきました。
7:10分、馬の背と呼ばれる荒々しい光景の続く山道にでます。

ここの地質はザラザラの脆い岩です。
そのため樹木が根を張れず荒れ地となっています。

この辺りはトレランの人達も多いようで数人に抜かれました。

歩いてきた道を振り返るとこんな具合です。
ここから降っていくとお寺さんが見えてきます。

7:50分、妙法寺を通過です。
ここから市街地を歩くと桜が咲いていました。

所々に咲いている花に癒されて歩きます。
妙法寺の町並みを過ぎると高取山への登りになります。
この辺りで時折雨が強くなってくるので傘を差して歩きます。
8:30分、順調に登って高取山に到着です。
この高取山は、荒熊神社の御神域となっているようです。

少し降ると鳥居がありました。
高取山を降ると丸山の市街地に入ります。
ここで最初のミスをいてしまいました。
市街地には所々に全山縦走の標識があります。
地図を見るよりその標識を探す方が早いので所々にある標識を見逃さないようにして歩いていましたが、T字の交差点でその標識が見あたらなかったのです。
かって読みして右に進んでみたのですが、どうも様子が違うようです。
バス停で休みながらバスを待っている人に道を聞くとやはり間違っていました。
歩いてきた道を登り返して無事にルートに戻れました。
ここからさらに曲がりくねった道を歩きます。
前方に線路が見えて右手に鵯越(ひよどり)駅があります。
踏切を越えて坂を登っていきます。
この道も違うようです。
ここは地図をしっかり確認すると、どうやら鵯越駅の手前を右折しなければならないようです。
再度、戻って駅の手前を曲がります。
そろそろ疲れが溜まってきて注意力が散漫になってきたようです。

御不動さんが祀られていましたので縦走の無事をお祈りします。

10:25分、立派な石井ダム下を通過します。
ダラダラした登りを上り詰めると菊水山でした。
10:50分、菊水山に到着です。

ここからまた降って行きます。
11:20分、着いたのは立派な天王吊橋でした。
ここからの登り返しが急な斜面でした。
それを我慢して一気に登ります。

11:45分、鍋蓋山に到着です。
ここには沢山のハイカーが休んでいました。
私も休憩を取りパンを食べてエネルギーの補給をします。
ここから降ると太龍寺というお寺があり、路線バスが走ってくるようです。
そこで、みいちゃんと待ち合わせです。
ドンドン降って行くとお寺への階段が見えてきます。

太龍寺のようです。
さらに降ると立派な山門がありました。

12:20分、太龍寺山門前で休憩します。
バスが来るまで20分ほどありますので靴を脱いで足を休めます。
実は薄い靴下を穿いていたため足の裏が痛くなっていました。
靴下を見ると透けるぐらい薄くなっていたので厚い靴下に履き替えます。
20分ほどするとバスがやってきます。
みいちゃんと久しぶりに会うことができました。
一緒に歩いて市が原へ降ります。
20分ほどで市が原に到着です。
ここでみいちゃんと別れ、摩耶山へ続く長い登りへ向かいます。
ダラダラした登りが続きます。
稲妻坂に続き天狗道を登ります。
それを登り切ると摩耶山ですが、山頂がどこにあるか分かりません。

14:20分、摩耶山に到着、ここから舗装道路が続きます。
摩耶山で全山縦走のほぼ半分を歩き終えたことになります。
ここまで約9時間かかっています。
残り半分ですので、まだ20キロ以上あります。
しかし、ここから六甲山は起伏がなくほぼ平坦な道となります。
六甲ガーデンテラスまではドライブウェイを歩きます。
この道が意外と危険なのです。
なぜかといいますと、ドライブウェイには歩道がないところがありますので車道を歩くことになります。
カーブの多い車道ですので危険なのです。
起伏が少ない道ですのでガンガン歩きます。
しかし、持っている水が少なくなってきました。
気温が高いので給水を多く取っていたので仕方がありません。
自販機がありましたので500mlのボトルを2本買います。
1本は一気に飲んでしまいました。
これで水の心配はなくなりました。
あとは陽のある間にどこまで歩けるかどうかです。
風が吹いてきます。
寒くなってきたのでウインドブレーカーを着ます。
いつの間にか六甲ガーデンテラスを過ぎてしまいました。
六甲山最高峰という標識が目についてきます。
ここから何回湖の標識を目にしたことでしょうか?
道路が左右に曲がっています。
その曲がる手前にこぶ山に直上するように登山道があるのです。
それを登ること5~6回、やっと六甲山最高峰に到着です。


16:55分、六甲山最高峰といっても単なる草原にある標識です。
しかし、ここからは基本的に降るだけです。
やっと全山縦走の目鼻がついてきました。
残り13キロ、近畿自然歩道を降ります。
ここからは日暮れとの勝負になりました。
空は曇り空ですので日が落ちると一気に暗くなってきます。
森の中の道はさらに暗くなってきます。
それを騙し騙しして19時まで我慢して歩いてきました。
しかし、それも限界で登山道が全く見えなくなってきました。
やむなくヘッ電を点けます。
20分ほど歩くとお寺の境内にでました。
塩尾寺に到着です。
やっと市街地の端に到着しましたが、塩尾寺からの降りがこれまた強烈な急坂なのです。
つづら折りの真っ暗な道をヘッ電頼りに小走りで降ります。
街灯のある住宅地まで降りましたが、なおも急坂が続きます。
その坂を降り終えると目の前に電車の駅が見えます。
19:45分、阪急宝塚の駅に到着しました。

これで私の六甲山全山縦走が終わりました。
53キロを約14時間で歩いたことになります。
歩き終えて感じたのは、意外と短く感じたことです。
初めての道だからそう感じたのかもしれません。
しかし、加藤文太郎さんの歩いた道を自分も歩いたという満足感がそう感じさせたのかもしれません。
次の課題は、槍ヶ岳の北鎌尾根を登ることです。
この六甲山は神戸市民に愛される山であり、神戸市民がハイキングンなどで訪れる身近な山となっています。
大正時代から昭和初期にかけて活躍した登山家に加藤文太郎という人がいます。
彼は「孤高の人」や「単独行」などで有名な方で冬期の日本アルプスなどを単独で縦走した人です。
私は登山を始めた時に彼を知り、その強烈な登山に対する情熱に強く惹かれるものを感じていました。
彼は神戸市にある三菱系の造船所に勤める傍ら登山に情熱を燃やしていた人です。
そして、トレーニングの場として神戸の裏山に位置する六甲山をよく歩いていたとのことです。
そのトレーニングとして六甲山の西の端敦盛塚(現在は須磨浦公園)から東の端にある宝塚までの53kを歩いていたようです。
このルートを六甲山全山縦走と名付け、神戸市が主催して毎年11月に登山大会が開かれています。
26年は11月9日と14日のに日で行われ、参加者3,350人中2,701人が完走(完走率80%)しております。
本当はこの大火に参加したいと思っていましたが、最近は参加者が多く抽選になるとも聞いています。
こんな事で自分一人でゆっくりこのルートを味わいたく4月19日に歩いてきました。
4月19日(日曜日)
宿を取っていた神戸市新開地から始発電車に乗りスタート地点となる須磨浦公園駅に着いたのが5:35分、ただちに出発です。
天気は曇り空、予報では曇り時々雨です。

須磨裏公園駅です。
駅の左手からスタートしますが、いきなりの急登が続きます。
ちょっと寝不足気味の身体ですのでゆっくりゆっくりと自分に言い聞かせて登ります。
やがて、霧雨のような雨が降ってきますが傘を差すほどではありません。
鉢伏山の手前で後ろを振り返ると瀬戸内海の海が見えてきます。

右手に淡路島と明石海峡に架かる橋も見えています。
ドンドン登ります。
6:15分、鉄拐山に到着です。
ここからいったん下って高島団地の中を歩きます。
お散歩中のおばさま達の後ろを歩いていると気がつかれ「頑張って~!」と声をかけてもらいます。
町の中にある「全山縦走」と書かれた標識に導かれ無事に団地内を通過しました。
6:40分、いきなり目の前に階段が現れます。

この階段が栂尾山の400段ある階段です。
ここから通称須磨アルプスといわれる地域に入ります。
この階段を10分ほどで登って着いたのが栂尾山です。

手前が高島団地、奥の山から歩いてきました。
7:10分、馬の背と呼ばれる荒々しい光景の続く山道にでます。

ここの地質はザラザラの脆い岩です。
そのため樹木が根を張れず荒れ地となっています。

この辺りはトレランの人達も多いようで数人に抜かれました。

歩いてきた道を振り返るとこんな具合です。
ここから降っていくとお寺さんが見えてきます。

7:50分、妙法寺を通過です。
ここから市街地を歩くと桜が咲いていました。

所々に咲いている花に癒されて歩きます。
妙法寺の町並みを過ぎると高取山への登りになります。
この辺りで時折雨が強くなってくるので傘を差して歩きます。
8:30分、順調に登って高取山に到着です。
この高取山は、荒熊神社の御神域となっているようです。


少し降ると鳥居がありました。
高取山を降ると丸山の市街地に入ります。
ここで最初のミスをいてしまいました。
市街地には所々に全山縦走の標識があります。
地図を見るよりその標識を探す方が早いので所々にある標識を見逃さないようにして歩いていましたが、T字の交差点でその標識が見あたらなかったのです。
かって読みして右に進んでみたのですが、どうも様子が違うようです。
バス停で休みながらバスを待っている人に道を聞くとやはり間違っていました。
歩いてきた道を登り返して無事にルートに戻れました。
ここからさらに曲がりくねった道を歩きます。
前方に線路が見えて右手に鵯越(ひよどり)駅があります。
踏切を越えて坂を登っていきます。
この道も違うようです。
ここは地図をしっかり確認すると、どうやら鵯越駅の手前を右折しなければならないようです。
再度、戻って駅の手前を曲がります。
そろそろ疲れが溜まってきて注意力が散漫になってきたようです。

御不動さんが祀られていましたので縦走の無事をお祈りします。

10:25分、立派な石井ダム下を通過します。
ダラダラした登りを上り詰めると菊水山でした。
10:50分、菊水山に到着です。

ここからまた降って行きます。
11:20分、着いたのは立派な天王吊橋でした。
ここからの登り返しが急な斜面でした。
それを我慢して一気に登ります。

11:45分、鍋蓋山に到着です。
ここには沢山のハイカーが休んでいました。
私も休憩を取りパンを食べてエネルギーの補給をします。
ここから降ると太龍寺というお寺があり、路線バスが走ってくるようです。
そこで、みいちゃんと待ち合わせです。
ドンドン降って行くとお寺への階段が見えてきます。

太龍寺のようです。
さらに降ると立派な山門がありました。

12:20分、太龍寺山門前で休憩します。
バスが来るまで20分ほどありますので靴を脱いで足を休めます。
実は薄い靴下を穿いていたため足の裏が痛くなっていました。
靴下を見ると透けるぐらい薄くなっていたので厚い靴下に履き替えます。
20分ほどするとバスがやってきます。
みいちゃんと久しぶりに会うことができました。
一緒に歩いて市が原へ降ります。
20分ほどで市が原に到着です。
ここでみいちゃんと別れ、摩耶山へ続く長い登りへ向かいます。
ダラダラした登りが続きます。
稲妻坂に続き天狗道を登ります。
それを登り切ると摩耶山ですが、山頂がどこにあるか分かりません。

14:20分、摩耶山に到着、ここから舗装道路が続きます。
摩耶山で全山縦走のほぼ半分を歩き終えたことになります。
ここまで約9時間かかっています。
残り半分ですので、まだ20キロ以上あります。
しかし、ここから六甲山は起伏がなくほぼ平坦な道となります。
六甲ガーデンテラスまではドライブウェイを歩きます。
この道が意外と危険なのです。
なぜかといいますと、ドライブウェイには歩道がないところがありますので車道を歩くことになります。
カーブの多い車道ですので危険なのです。
起伏が少ない道ですのでガンガン歩きます。
しかし、持っている水が少なくなってきました。
気温が高いので給水を多く取っていたので仕方がありません。
自販機がありましたので500mlのボトルを2本買います。
1本は一気に飲んでしまいました。
これで水の心配はなくなりました。
あとは陽のある間にどこまで歩けるかどうかです。
風が吹いてきます。
寒くなってきたのでウインドブレーカーを着ます。
いつの間にか六甲ガーデンテラスを過ぎてしまいました。
六甲山最高峰という標識が目についてきます。
ここから何回湖の標識を目にしたことでしょうか?
道路が左右に曲がっています。
その曲がる手前にこぶ山に直上するように登山道があるのです。
それを登ること5~6回、やっと六甲山最高峰に到着です。


16:55分、六甲山最高峰といっても単なる草原にある標識です。
しかし、ここからは基本的に降るだけです。
やっと全山縦走の目鼻がついてきました。
残り13キロ、近畿自然歩道を降ります。
ここからは日暮れとの勝負になりました。
空は曇り空ですので日が落ちると一気に暗くなってきます。
森の中の道はさらに暗くなってきます。
それを騙し騙しして19時まで我慢して歩いてきました。
しかし、それも限界で登山道が全く見えなくなってきました。
やむなくヘッ電を点けます。
20分ほど歩くとお寺の境内にでました。
塩尾寺に到着です。
やっと市街地の端に到着しましたが、塩尾寺からの降りがこれまた強烈な急坂なのです。
つづら折りの真っ暗な道をヘッ電頼りに小走りで降ります。
街灯のある住宅地まで降りましたが、なおも急坂が続きます。
その坂を降り終えると目の前に電車の駅が見えます。
19:45分、阪急宝塚の駅に到着しました。

これで私の六甲山全山縦走が終わりました。
53キロを約14時間で歩いたことになります。
歩き終えて感じたのは、意外と短く感じたことです。
初めての道だからそう感じたのかもしれません。
しかし、加藤文太郎さんの歩いた道を自分も歩いたという満足感がそう感じさせたのかもしれません。
次の課題は、槍ヶ岳の北鎌尾根を登ることです。
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