goo blog サービス終了のお知らせ 

井の中の蛙、カイラス山巡礼に挑む!

夢のカイラス巡礼を終え、登山を再開しました。山岳信仰の延長上に四国遍路、カイラス山巡礼があり、原点の登山に戻ります。

伏見岳(1,792m)

2008-07-24 21:52:47 | 日高山系の山
6月20日(日曜日)、朝5時にベットを抜け出して出発の準備をします。
相部屋ですので他の人が目を覚まさないように気を付けながら
ベットを整理して荷物を部屋の外へ出します。

1階にある食堂へ荷物を運びます。
食卓テーブルにポットを用意してくれているのでそのお湯で
カップ麺を作ります。
朝食はカップ麺にパンです。

朝食を済ませると玄関先にあるバイクを道路へ動かします。
荷物を積んでからそっとエンジンをかけます。
天気は曇り空ですが、空気が冷たくて気持ちがいいです。

さあ、ここから伏見岳の登山口を目指します。
まずは上美生に向かいます。
この辺りは碁盤の目に道路が広がり、その道路のほとんどが
舗装されているので標識を見逃すととんでもない方へ行ってしまいます。

上美生に来ると伏見岳の標識を見つけます。
その標識にしたがってドンドン走ります。
やがて舗装路と別れて砂利道の林道を走ります。
砂利の深いところがありハンドルが取られそうになるので
ゆっくりと走ります。

右手に赤い屋根の建物が見えます。
車が止まっており、その横で椅子に座ってコーヒーを飲んでいる人がいます。
どうやらこれが伏見小屋のようです。
ほどなく、登山口に着きます。
20台は止まれるかという広い駐車場の奥に登山口が見えます。

   
既に10台ほどの車が止まっています。
一番奥の登山口前にバイクを止めます。

入林届けを書いて、6時25分、登山開始です。
   
登山道は下草が刈り払われており足元も濡れることなく
快適に歩くことが出来ます。
左手から小さな流れが登山道を横切ります。
そこに丸木を数本束ねた橋が架けられており、
ここが水場のようです。

ここから、ジグザグに登山道を登っていきます。
辺りは一面ガスの中ですので、空気がひんやりして
気持ちよく歩けます。

所々に芽室山の会が作った標識が掛かっており安心して歩けます。
急な尾根への取り付きを登っていくとやっと傾斜が緩くなってきます。
それを詰めたところに5合目の標識があったので休みます。
7時27分になっていました。
約1時間でここまで歩いてきたことになります。

ここからは尾根に沿ってドンドン高度を稼いでいきます。
上に登るにしたがってガスが濃くなってきます。
霧雨のようになってきたのですが、林の中ですので
そのまま歩いていきます。

上の方から下山する人達が数組降りてきます。
山頂は小雨のようになっており眺望もきかないので
早々に降りてきたようです。

ハイ松が姿を現してきます。
昨日登った十勝幌尻岳と同じようにハイ松がでてくると
山頂はもうすぐです。

8時30分、山頂に着きました。

    
天気待ちをしている人がいましたが、どうも今日は無理のようです。
私もヤッケを着て少し待っていましたが、ガスがドンドン濃さを増し
小雨模様となってきたので、下山することにします。

下山するとなると足も軽くなりドンドン下ります。
5合目の手前で10~12人の団体が登ってきます。
前後にガイドらしい男の人が付いていますが、メンバーはほとんど
50代以上の女性です。

話をすると東京から来ているツァーのようです。
伏見岳から北戸蔦別岳まで行くようです。

私にとって日高は遙かなる山です。
でも現実は、このようにツァー客がドンドン入る山になっているようです。
日高にはこんなに簡単にはいってほしくない!
ツァーではなく、自分達の力で登ってほしい!
こんな考え方は、古いのでしょうか?

日高の原始性が失われていくような気がして
下山は暗い気持ちになってしまいました。

十勝幌尻岳(1,846m)

2008-07-23 21:13:42 | 日高山系の山
7月19日(土曜日)、朝5時に札幌を出発する。
今回も登山口まで10キロほどの林道を走るので、
それも楽しみ加えるためオフロードのバイクで行くことにしました。

鉛色の空模様の中、まだ、静かな町の中を走ります。
途中、日高町の道の駅で一休みする。
駐車場には朝早くから車が溢れている。
バイクも3台ほど止まっている。

ここから日勝峠を越えて清水町へ入りますが、昔住んでいた
知識を総動員して裏道を走ります。
芽室町にある新嵐山荘の脇を走るあたりで走行距離が
2百キロを超えてしまう。
セローは250キロほどしか走れないのでガソリンを
補給しておかなければ安心して登山口へは行けません。
林道でガス欠などを起こしては大変です。

中札内町のガソリンスタンドで給油して登山口へ向かう。
まずは拓成湖を目指して走っていると、今晩泊まる予定の
ユースホステル前を通る。
そのまま走ると戸蔦別川に架かる橋があり、その橋を渡ると
すぐに右手に十勝幌尻岳の標識を見つけたので、
右折して上流へ向かって走る。

ここからは砂利道のダートコースとなります。
砂利道を快適に走っていくが、この道を走るのは30数年振りの
ことなので登山口へ着くまでは慎重に走ることにします。

左手にオビリネップ川の標識を見つけたが通り過ぎてしまう。

    
日高幌尻岳の標識が無かったので、この左折地点を通り過ぎてしまい
トッタベツヒュッテの裏まで来てしまう。
トッタベツヒュッテまで来て、来すぎたことに気が付いた。
折り返して、オビリネップ林道を登っていく。

9時35分、十勝幌尻岳の登山口へ着く。
5~6台止まれる駐車場には2台の車が止まっている。
1台の車は老夫婦が荷物をまとめているところでした。

宇都宮から来ているご夫婦で、話を聞くと、
「登山道は、沢道は岩が滑るし、尾根に入ると下草がすごく
コースが分からないので戻ってきた。」という。
毎年、北海道の山を登りに来ていると話してくれる。

   
さっそく、登山準備をして入林届けを記入する。

9時45分、林道のような道を歩き出す。
ここまで、4時間半ほどのバイクツーリング、登山口に着くまでに
一仕事終えたようなものですが、気を取り直して歩きます。
空は曇り空、まずは、ゆっくりを心がけて歩きます。

数百メートルで林道から沢道になります。
下草も丈があり、確かに登山道が分かりずらそうですが、
落ち着いてみていくとどうってことはありません。
でも、岩をよく見ると苔がむしており、滑ります。
慎重に歩きます。

2度ほど丸木橋を渡り、オビリネップ川の左岸を登っていきます。
渡渉するところや水際を歩くところがありますが、滑る岩に気を付けながら
高度を稼ぎます。

40~50分ほど歩くと2本の沢に挟まれた場所を通り抜けると
やっと尾根への登り口です。

急な斜面を登っていくと辺りが薄いガスに覆われてきます。
回りはうっそうとした森林です。
ジワーと噴き出た汗が額からしたたり落ちてきます。
尾根道は、確かに笹が登山道を塞ぐように伸びているところがあり
道が分かりずらくなっているところがあります。
でも、落ち着いて見るとそうでもありません。

上の方から鈴の音が聞こえてきます。
2人の男性が降りてきます。
少し話をすると、岩手県から来ているようです。
今回は富良野岳からトムラウシ山まで縦走して、
ここへ来たと話してくれます。
この男性達がもう1台の車の人達です。
この人達が下山したということは、この先は、私一人ということです。

11時20分、ちょっと一休みします。
結構急な道が切れ目無く続いているので、休むタイミングが
なかなか見つけられませんでした。

深い林の中を歩いていくと上からお日様が顔を出してきます。
どうやら雲の中を抜けたようです。

道が狭い尾根状になるのですが、急なことには変わりが無く
きつい道が続いています。
やっとハイ松が顔を出してきます。
でも樹木のため回りの景色がよく見えません。

高度計が1,600mを指す辺りで完全にハイ松帯となります。
しかし前方は雲中です。
12:30分、疲れたので一休みします。

この辺りでやっと高山植物が顔を出してくれますが、
ずいぶんと数が少ないです。
     

            

花に癒されて腰を上げると15分ほどで山頂に着きました。
    
山頂は標識もなく1本の棒が立っているだけでした。
楽しみにしていた眺望はゼロです。
回りの山々は全て雲の中です。
でも、上空からはさんさんと太陽が降りそそいでいるのです。
     
山頂で休んでいると雲が少し流れて、登ってきた尾根が顔を出します。
    

山頂にある大きな岩に慰霊の碑文が埋め込まれています。
   

山頂までほとんど休み無く歩いて約3時間です。
このツケが下山にやってくるとは思いませんでした。
それは、しばらく振りにうち太ももの筋肉が攣ってしまったのです。
ふくらはぎによく起こるこむら返りのように筋肉が硬直して
痛くて曲げることも出来ません。
しばらくはさすったりゆっくり膝を曲げたりして、太腿のご機嫌を取ります。
やっと落ち着いたので、だましだまし下山します。

ゆっくり足に負担をかけないように下っていくと落ち着いてきたようなので、
時間も遅いこともあり、ガンガン下ります。

14時55分、約2時間で登山口へ戻ります。

車が1台止まっており、2人の男性がテントを立てています。
それぞれ1人用のテントを立てていますが、最近はパーティーとして
登山するときでも別々に寝るのでしょうか?
ちょっと意外でした。

バイクにザックを積んで、今晩の宿へ急ぎます。
林道のあちらこちらに車が止まっています。
どうやら釣りに来ている人達の車のようです。
戸蔦別川は、釣り人にとってもいい川のようです。

帯広八千代ユースホステルまでは20分ほどで着いてしまいます。
朝5時に札幌を発って来た、長い一日がやっと終わりました。
全身汗でずぶ濡れですので、早くお風呂に入りさっぱりしたいです。




この3連休(海の日)は・・・

2008-07-21 21:44:02 | 日高山系の山
この3連休は日高へ行って来ました。

私にとって日高山脈は遙かなる山でした。
私が山を始めていた頃の日高は、一部のエキスパートしか
登ることの出来ない山でした。

基本的に登山道がほとんど無いので沢登りが中心となっていました。
ですから基本的に岩・沢登りの登坂技術が伴っていない者は
登ることが出来なかったのです。

今は、登山道が整備された山もあります。
今回は、そんな登山道が整備されている山の中から、
とりあえず北日高の展望台といわれている十勝幌尻岳(1,846m)と
伏見岳(1,792m)の2山を登りに行きました。

天気予報は、両日とも曇りとあまりよくありません。
しかし、山の天気は現地へ行ってみないと分からないところがあります。
19日(土曜日)は札幌を朝早く発って十勝幌尻岳に登り、
その晩は帯広市八千代にあるユースホステルに泊まります。
20日(日曜日)は、日高幌尻岳の北側に位置する伏見岳へ
登って、そのまま札幌へ帰って来るという計画です。

残念ながら、どちらの山も眺望がゼロで北日高の山々を堪能することは
出来ませんでした。
また、来なさいということでしょう!

登山の様子は、明日以降書いていきたいと思いますが、
十勝幌尻岳の登山口から20分ほどという好立地にあるユースが
「帯広ユースホステル」です。

     
建物も新しく、何よりご主人始めユースの皆さんのホスピタリーティー
溢れる接客に家族的な雰囲気が感じられます。
ぜひ、利用してあげてください。
回りは十勝が誇る畑作地帯です。
天気が良ければ満天の星も楽しめると思います。
登山だけでなく、すぐ近くの拓成湖ではカヌーも楽しめるようです。
小さなお子さんのいる家族で宿泊している人達もいました。

ぜひ、十勝を堪能したい方々のご利用をお願いします。

( ちょっと、宣伝が過ぎたでしょうか?
 でも、今年のユースホステルの一覧表を見ると
 ほんの数年前に泊まった宿が廃業しているのです。
 こんな宿が3軒もありました。
  私は、ユースがこれからの宿として見直されるときが
 来ていると思っています。
 若い人達だけでなく、高齢者も遠慮なく泊まってほしいと
 思っています。
  ・ 低価格(1泊2食付きで5千円~6千円)
  ・ 旅の情報が満載
  ・ 家族的な食事
  ・ お客同士のコミュ二ケーション
  ・ お酒は自由に飲めます。
  ・ ミーティングは強制されません。
 一度泊まってみると、その良さにきっと気が付いてもらえると
 思っています。)