2017年の正月は暖かな穏やかな日が続きました。元日は例年通りに近くの常楽寺を詣でました。
初詣の時刻はおよそ日の出前後の6時40分~7時10分頃です。これは、山門の提灯の灯りが消される寸前で、しかも建物が良く写る頃を狙っての設定で、あまり暗いと建物が写らないし、明るすぎると灯を消されてしまうという微妙な時間帯が永年通っていて判ってきたからです。
幸い、ちょうど良い時間帯だったようで、境内では本堂でのお勤めを終えたご住職と最近副住職になった息子さんに出会うことも出来ました。
本堂からお線香を携えたご住職が北条家の墓にお線香を上げに向かう途中の様子です。
(常楽寺山門)
常楽寺山門は古い建物だそうです。
鎌倉の古建築を研究している鎌倉シチズンネットの泉ノ井さんのページ(シチズンネット内のHP)によると、江戸時代初期に建てられたものと推定しています。
鎌倉の古建築・常楽寺にリンク
(常楽寺本堂)
本堂は昭和の時代の建物です。
しかし、仏殿は上記の泉ノ井さんのページによると「棟木から、元禄四年(1691)の建立と分かっている」とのことで、江戸時代の建物です。
(常楽寺仏殿)
仏殿の中には阿弥陀三尊 が祀られ神奈川県の県重要文化財に指定されています。阿弥陀如来の左右には、左脇侍の観音菩薩と、右脇侍の勢至菩薩を配されています。
(常楽寺ご本尊)
このとき、ご住職が現れ、新年の挨拶をしたあと、後ろ姿を撮影しました。
ご住職は、常楽寺・開基の北条泰時の墓にお経を上げに行かれたようです。
(ご住職と副住職)
常楽寺の文殊堂は鎌倉市内の扇ガ谷にある英勝寺から、明治十四年に移築されたものだそうです。江戸時代前期の建物と考えられているとのことです。
(常楽寺文殊堂)
文殊堂では、毎年1月の25日に文殊祭が催されます。
近隣の建長寺派の寺院のご住職が20人近くも集まって大般若経を読みます。大船の名物の一つになっています。
狭いお堂のなかに左右それぞれ5~6人づつの老僧が並び、観音経を大声で唱えながら開いたり閉じたりします。お堂に入れない僧呂はお堂の縁に並びやはり声をそろえながらお経を詠みます。
文殊様は知恵の仏様なので学業成就の子供たちも親に連れられて来たりします。