ミーロの日記

日々の出来事をつれづれなるままに書き綴っています。

心のきれいな人

2024-02-14 16:40:30 | 日記

コロナ騒動以来、友人と会う機会がめっきり少なくなり淋しいなぁと思っていたら、ここへきて急激にお誘いが増えてきて、なんだかんだと忙しくも嬉しい毎日。

昨日は何年も会っていなかった友人と会うことになり、二人でなんと四時間半もぶっ通しでおしゃべりしてきた。

還暦前後から急に増えてくる健康の話はもちろんのこと、高齢になった親の話と夫子どもの話。

それから最近の推しの話まで話題は尽きることなく出てくる、出てくる。

長らく会っていなかった間の積もりすぎた話は、四時間半でもまだ足りないくらいだった。

友人の話でちょっと驚いたのが、彼女のご主人の話だった。

「うちの主人、やっと漁師になったの!」と嬉しそうに教えてくれた彼女の言葉に数年前のことを思い出した。

私と同じ歳(63)の彼女のご主人は、若い頃から漁師になるのが夢だったそうだ。

というのは、ご主人の父親が漁師で、父親の姿を見ていずれは自分も漁師になりたいと子どもの頃から思っていたのだが、漁師の父から反対されたのだという。

勉強ができた息子は漁師にはさせたくない。

大学に行って一流企業に入ってもらいたいという父の願いに従って、友人のご主人はその通りの道を進んできたのだが、50代になりあきらめていた漁師になる夢が大きくなってきたそうだ。

そして遂に会社を辞めてしまう。

妻は普通なら、、、いやもしかしたらだが、夫が会社を辞めると言ったら止めるのではないかと思う。

次の仕事のめどが立っているとかならば話は別だが、経験もないのに漁師になるというのは無謀ではないかと思うのだが、、、

しかし友人は違った。ご主人のやりたいことを応援したいと言っていた。

あれから10年近く。ご主人はすぐに漁師にはなれず、いろいろな仕事をしながら時を待っていたようだが、三年前に漁業権と船を買い、晴れて漁師になったそうだ。

「商品として獲ってるのはウニとアワビで、他の魚は自分たちの食料として獲っているかな。でもまだ新米でヘタだからあんまり獲れないの。昨年の総収入は50万円だよー」と明るく笑う友人。

漁業権や船のお金などを支払って、退職金はほぼ無くなったというが、友人からは暗さが微塵もない。

友人が、ご主人の漁師小屋だという写真を見せてくれた。

ご主人が自分でリフォームしたという小屋は、とてもおしゃれで居心地が良さそうだった。

ご主人に会ったことはないが、自分がやりたかった仕事を生き生きとやっているんだろうなぁと思う。

還暦過ぎてもあきらめずに自分の夢を叶えたご主人には、同年齢として勇気や元気をもらえた気がした。

そしてやっぱり偉いのはご主人を支えた友人で「あなたはよく頑張ってる。えらいえらい」と頭を撫ぜてあげたくなってしまった。

この友人は、会った後には必ず心が明るく洗われたような気持ちにさせてくれる人で、こんなに性格が良い人は珍しいのではないだろうかと思う。

ご主人の母と自分の母を引き取って介護し、ちょっぴり泣き言は漏らしても、彼女の口から悪口など聞いたことがない。もちろん他人の悪口も一切言わない。

心がきれいで優しくて、私が男だったら絶対に結婚して欲しいと思うのだが、それは不可能なので、いつも彼女みたいになりたいと思っている。

そして昨日友人と会って帰って来てからずっと、友人と会うといつもそうなるように、今もまだ私の心は喜んでいる。

 

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