ミーロの日記

日々の出来事をつれづれなるままに書き綴っています。

はたらく幸せ

2014-12-09 14:44:06 | 日記
長女チェリーは朝が苦手。

前夜、早めに布団に入っても翌朝はなかなか起きられず、いつも起こすのに苦労している。

ところが、昨日の朝は珍しく早く起きてきた。

なぜ自ら早く起きてきたのかと言うと、昨日はコーヒーの予約注文が15杯入っていたからだそうだ。

チェリーは現在、就労支援を使ってコーヒーショップで働いている。

とあるビルの中にあるお店なのだが、路面店ではないため、来る人が限られているのと、営業時間が昼食時からの2時間だけと、とても短いこともあって、一日に出るコーヒーはせいぜい15杯程度、少ない時などは一ケタしか出ないとか。

ところが、昨日は一日分に匹敵する15杯もの予約が一度に入ったのだそうだ。

チェリーが張り切るのも無理は無い。

夕方、帰ってきたチェリーに話を聞いたところ、ビル内にある会社の会議にコーヒーを運んだのだとか。

「偉い人にもコーヒーを出したんだよ。どうぞって言ってね、こうやって・・・」

そう言いながら両手でコーヒーを出す仕草をして見せてくれた。

「恥かしがらずに、よく出せたね」と言うと、チェリーは「ぜんぜん大丈夫だった」と得意気な顔をした。

知的障害があり、さらに他人の視線があると極度に緊張するチェリーが、知らない人がたくさんやってくるコーヒーショップでやっていけるのだろうかと最初は思っていた。

案の定、緊張から毎日のように腹痛を起こし、指導をして下さる職員さんに「どうしても無理だったら、配置を替えましょう」と言われていた。

それがお客様から「美味しかったよ」と言ってもらえることに喜びを感じ始め、すこしずつ腹痛も起こさなくなってきた。

しかし、「見ていないから緊張しなくてもいいよってお客さんに言われちゃった」と言うチェリーの話からすると、やっぱりまだまだ他人からの視線に緊張しているのだなと思うのと同時に、そうやって言って頂けることを本当に嬉しくありがたく思う。

朝は相変わらず苦手なチェリーだが、毎朝元気に仕事に行くチェリーを見ていたら、以前読んだ本を思い出した。

働く幸せ~仕事でいちばん大切なこと~(大山泰弘氏著) 

著者の大山氏は知的障害者が社員の7割を占めたまま、50年間経営を維持しているチョーク会社、日本理化学工業(株)の経営者。

最初は障害者を雇うことにあまり気乗りがしなかった大山さんだったが、養護学校の先生に頼まれて二週間と言う期限付きで体験入社をさせてあげたそうだ。

すると彼らは本当に楽しそうに仕事をしたそうだ。

障害者はなかなか仕事が無かったので、働いて誰かの役に立ったり、必要とされることが最高の喜びになったからだとか。

会社の敷地内には「働く幸せの像」というのが建っていて、人間の究極の幸せには4つあるそうで、そこにこのような言葉が刻まれているそうだ。

「人に愛されること 人にほめられること 人の役にたつこと 人から必要とされること」

チェリーの姿を見ていると、まさしくそうだなと思う。












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