コロナの影響で今月は仕事が三分の一まで減り、休みが多くなった長女と一緒に近くの温泉に行ってきた。
いつもなら平日でもそれなりに混んでいる温泉はガラガラだった。
平日の温泉は割と高齢の方が多いので、皆さん感染を恐れて温泉に来るのを控えているのだろう。
空いているのは嬉しいのだが、あんまり空きすぎてこの温泉が潰れてしまうのではと心配になる。というわけで早速回数券を買った。(ささやかな応援)
さて温泉ではもちろん温冷浴をする。お風呂で温まってから冷たい水風呂と交互に繰り返す。
ここの水風呂は私の知る水風呂の中では最も冷たく、流しっぱなしの地下水は身を切るように冷たい。
最初は熱いお湯と冷水を混ぜて作った生温い水を、足先からかけて徐々に慣らしていかないと入れない。
中にはジャブジャブと入って行って、いきなり首まで浸かる人もいるが、ほんとにスゴイと思う。
何度か入るうちに冷たさに慣れてくるが、慣れてきても首までなんてとてもじゃないが浸かれない。
そんな母に似ている長女は、今までいくら誘っても絶対に水風呂に入ろうとしなかった。
ところが今回は少しだけ入ってみようかなと言う。
よしよし、じゃあ頑張るべと言うことで、まずは足先にお湯割りの冷水をかけてあげる。
冷たさに後退りする長女の足を狙って何度か水をかけてから、いよいよ入水。
水風呂の中で長女が入るのを見ていたのだが、歯を食いしばり眉毛を逆立てて冷たさを我慢している長女の顔が、申し訳ないけどおもしろい。
思わず声を上げて笑ったら、温かいお風呂に浸かって見ていたほかのお客さんも笑った。
それまで皆さん誰とも話さず仏頂面?で入っていたのだが、この笑いをきっかけに話し始めた。
お一人の方は家に閉じこもっていたせいか、気分が落ち込んで仕方がなかったそうだ。そこでコロナは怖いが思い切って温泉に来てみたら、あまりに気持ちが良くて来てよかったとおっしゃっていた。
また別の方は、今はどこも空いている時期だから、ここぞとばかりにいつもは混んでいる施設に行くとおっしゃっていた。ただ他人には後ろめたくて言えないそうだ、、、
その方はプールで泳いだ帰りで、誰もいないプールで思い切り泳いできたらスッキリしたそうだ。
皆さん、ストレスをうまく発散されていると思った。
しかし、このような方ばかりではないはずで、連日のテレビ報道で恐怖心が高まって家に閉じこもっている方、長女のように仕事が減って家に居るしかない方、また長女とは反対に仕事の量が大幅に増えて疲労困憊の方(まさに次女)も大勢いる。
コロナ以降の自殺者の数は増加の一途なのだとか。
テレビのコロナ報道の合間に「一人で悩まず、ぜひ電話をかけてください!」と訴えていた心の電話相談の方の悲壮感漂うお顔が印象的だった。
今なんとも言えない閉塞感や恐怖心が蔓延している。知らず知らずのうちに心を病んでしまうことの方が、コロナよりも重大だと思うのだが、、、
楽しめ、楽しめ。
そう言われても簡単にはできないという人も多いことでしょう。
些細なことでも笑えたら、、、と思いながらこれを書いている。