夫の部屋を覗いた時に神棚が目に入った。
夫の部屋の神棚は、もとは義両親が祭っていたのだが、義両親が亡くなってから夫がお世話をしている。
私は自分の神棚を持っているので、今まで夫の神棚をあまり気をつけて見ていなかった。
ところが今日はたまたま神棚に目が行ったのだが、「あらっ何か足りない」と思った。
榊が無かった。あの緑色の木の枝がない。
榊がない神棚は、生命の息吹のようなものが感じらず、まるで主のいない空き家のように見えた。
やはり生きている植物の力はすごい。
ところで夫は、毎朝ほとんど欠かさずに神棚と仏壇に手を合わせている。
榊と水玉のお水は、毎日取り替えていると思っていたのだが、なぜ榊が無いのだろう、今まで榊が枯れたら、必ず新しいものに交換していたはずなのに。
そして、それはいつから無いのだろうか。
そう思った時、もしかしたら、、と思うことがあった。
もしかしたら榊が無いのは、もう2ヶ月近く前からではないだろうか。
信じられないかもしれないが、実はその頃から夫の部屋の前で未成仏の霊を視ることが多くなった。
視ると言っても、その姿がはっきりと見えるわけではない。
ぼんやりと黒いシルエットだけなので男女の区別も、若いのか年老いているのかもわからない。
わからないのだが、こちらをじーっと見ているのはわかる。
そしてものすごい寒気がするので、先祖霊ではなくて、たまたま家に入って来られた未成仏霊なのだということもわかった。
それで床供養をした方がいいな、、と思い始めていたのが2ヶ月近く前からだった。
もしかしたら神棚に榊を入れていないことと、未成仏霊がいることに関係があるのではないだろうか。
帰って来た夫に「神棚に榊ないけど、いつから無いの?」と聞いてみた。
すると、やはり2ヶ月くらい前からあげていないと言った。
「買ってくるのが面倒で、枯れたのを処分してからあげていなかった。でもあげてもあげなくても、あんまり影響ないんじゃない?」と言うので、ここ2ヶ月あまり未成仏霊を視る事を話すと、夫は急いで榊を買いに行った。
買ってきた榊を神棚にあげた夫は、「神棚の榊ってそんなに大事なの?神棚にお詣りすると除霊できるの?神棚を祭ることによる効果のエビデンスは?」と聞いてきた。
エビデンスは?と言われると困る。
私がそう感じただけで科学的根拠は無い。
そもそも神棚を祭るということは、自分がそうしたいからするだけで、それによる効果というのは期待していなかった。除霊うんぬんということも、、、
ただ榊は、神さまの依代になるものだから大事と聞いた。
せっかく神棚を祭っても、榊がなくて神さまが寄れないのでは意味がない。
また除霊については、そうしようと思っていなくても、神棚にお詣りすると、部屋の中のどんよりとしたモノが祓われて清浄になる気がする。
大祓祝詞をあげるようになってから、ますますそう感じている。
そのようなことを話したのだが、目に見えない世界のことはあまり信じていない夫は、半信半疑といった感じだった。
とはいえ、今回のことは神祀りをすることで、家内の不浄なもの(と言ったら可哀想だが)を祓う作用があることを実感させられた出来事だった。
家族が家に居ることが多くなって、前のように出来ずにいた床供養だが、やはりやろうと思う。