昨年漬けた梅干がまだ残っているので、今年は梅を漬けるのはやめようかなと思っていたのだが、買い物に行って漬けるのに丁度いい色合いの梅を見つけてしまった。
南高梅でLLサイズなのに安い。3㎏で税込み2698円。
もう迷わず購入した。
梅を洗って考える。
昔ながらの塩分高めの梅干しにしようか、それとも塩分控えめにしようかと。
今までは減塩梅干しばかり作っていたが、昨年、初めて塩分20パーセントの梅干を漬けてみた。
できあがった梅干しは、食べると口がとんがりそうなくらい酸っぱくて塩辛い。
梅干し好きの家族には好評だったが、ちょっと苦手な私はつらかった。
だから私は梅干しを食べる時、これから食べるぞという覚悟をするために、まず深呼吸をする。
心が落ち着き覚悟が決まったところで、小さくちぎった梅干しのカケラを口に入れる。
そしてカケラを入れるやいなや、ご飯をたくさん口に入れる。
あ〜梅干し一つで、ご飯がすすむ、すすむ。もうおかずは何も要らない。
ご飯で梅干しの酸っぱさとしょっぱさを和らげる作戦だが、やっぱり口がとんがって長女に笑われた。
ところで、梅が身体に良いのは言わずと知れたことだ。
小林聡美さんが出ている映画「めがね」で、梅干しを食べる時に「梅はその日の難逃れ」と言っていたのが印象に残っている。
梅はその日の難逃れ。
梅干しを朝に食べると、その日一日元気でいられるということだろうか。
梅に含まれるクエン酸は、疲労回復に良くて、唾液や胃酸の分泌を促し、消化吸収を助けてくれる。
便秘や下痢を改善する整腸作用がある。
また防腐作用により食中毒菌を抑制して食あたりを防ぐし、解毒作用があるので、二日酔いにも効果がある。
暑い夏場などには熱中症対策にもなる。
戦国時代には、梅干しを御守りのように身につけて、食料としてはもちろんのこと、眺めて喉の渇きを癒したり、薬としても使っていたそうだ。
というわけで、こんなにすごい梅干しなら毎朝でも食べたい。
しかし毎朝、覚悟を決めてから食べるというのもめんどくさいので、やっぱり私専用の減塩梅干しを作ることにした。
お酢と焼酎を入れて塩分は10%。
梅干しとしては邪道だと思うが、どうにも口がとんがるので仕方がない、、、