ミーロの日記

日々の出来事をつれづれなるままに書き綴っています。

新しい生活

2018-11-08 17:09:24 | 介護
お姑さんが高齢者住宅へ入って1か月が過ぎた。

夫と私は、週に一度は必ずお姑さんに会いに行く。

入居する前、夫は「毎週なんて行かないぞ。一ケ月に一度くらい行けばいい」と言っていたが、やはり自分の母親のことが心配らしく、週末ごとに1度、いや2度くらい会いに行っている。

入居した当初、お姑さんは不安そうな様子を見せていて「慣れました?」と聞いても、必ず顔をしかめて「いや、慣れない」と言っていた。

また、新しい環境で不安なこともあってか毎晩のように自宅へ電話をかけてきた。

その電話の内容は、ほとんどが「薬が無いんだけど」というものだった。

お姑さんの場合、薬に対する執着が強いと思う。

特に重い病気はないのだが、年相応にたまに血圧が高くなることがある。

しかし、それはお医者さまから「薬は止めてもいいんだけどね」と言われている程度の状態なのだが、お姑さんが「薬は絶対に出してください!」と熱望したので出してもらっている。(←いいのだろうか・・・)

あとは軽い睡眠薬。

こちらも何十年前から飲み続けている薬で、効いているのか効いていないのか、もしかして薬の代わりにラムネでもいいのかもしれないが、長年の習慣なので絶対にやめられないようだ。

そんなわけで朝食と夕食後、そして寝る前に必ず薬を飲む生活を続けてきたのだが、ここ最近は薬を自分で管理できなくなっていたので、施設では職員さんがその都度持って来てくれることになった。

しかし、これがお姑さんにとって不安材料になった。

職員さんにもらって飲んだことを忘れ、自分で薬を探がして飲むようになった。

薬はお姑さんの部屋の吊戸棚の中に仕舞ってあり、その中から職員さんが出して飲ませてくれていたのだが、お姑さんの身長では絶対に手が届かない場所だと安心してたら、なんと椅子を使って自分で薬を取り出していたことがわかった。

薬を重複して飲むことも心配だが、椅子の上に立ち上がることの方が心配だった。

もしもバランスを崩して落ちたら骨折するかもしれない。90歳を過ぎての骨折はまずい。

というわけで、職員さんと相談して、お姑さんの薬は部屋に置かないことにしたのだが、薬が無くなったお姑さんはますます不安になって、自宅に電話をかけてきたというわけだった。

その後、薬は職員さんが管理するようになったことを何度も何度も説明して、やっと薬のことは言わなくなった。

たぶん職員さんに出してもらうことに慣れたのだろう。

ところで、高齢者住宅にはデイサービスのお友達もいるのだが、お姑さん曰く「デイサービス以外ではあまり交流はしていない」とのことだった。

私たちが帰ろうとすると、お姑さんは必ず玄関まで送ってくれる。

そして、泣き出しそうな顔でずっと手をふっている姿が切なかった・・・

ところが最近、お姑さんの様子が変わってきた。

お姑さんの部屋に行くと、お友達が遊びに来ていることが多くなった。

また、高齢者住宅の有志で行っているというお茶会にも参加しているそうだ。

先日も「慣れました?」と聞いたら、今度は「ハイ、慣れました」と返事が返ってきた。

そして帰り際、いつものように見送ってくれたお姑さんが、満面の笑みで手を振ってくれたことがとても嬉しかった。

慣れるまでは心配したが、やはりこの施設に入ってもらったことは正解だったと思える。

もともと社交的なお姑さんであり気の合う友人がいることで、毎日楽しく生活できているようで一安心だ。

ところで、同じようなことが昔もあったような気がする・・・もしかしてデジャブとか?

思い出せば、子どもが幼稚園に行き始めた頃と似ている。

幼稚園に慣れただろうか、友だちはできただろうか、楽しく過ごせているだろうか、そんな心配をしていたっけ。それが今とそっくりだ。

とにかく一ケ月が過ぎて施設の暮らしに慣れて来たお姑さんは、ますます元気で人生を楽しんでいるようにみえる。






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