トレーニングの世界はある程度の依存症的感覚が芽生えないと続かないのかもしれない。去年の夏に減量目的で始めた筋トレがだんだん「しないと怖い」ものになりつつあって、3日もジムに行かないと猫背になって街を歩いている自分が頭に浮かび、階段でちょっとでも息切れすると「追い込んでないからな」って自分を責めてしまう。別にアスリートではないから次の試合に備えているわけでもないのに、いつもせかされるように時間をつくってジムに行ったりする。
おかげでほかの生活が疎かになってしまっているけど、暴飲暴食してもほとんど体重や体脂肪率が変化しないようになって、体脂肪計に記録された自分の「変化しない数値」が毎回トークンのようなものになってきた。筋肉量が増えて基礎代謝量が増加しているからだけど、カロリーをあまり気にしないでも食事できるってことがストレス軽減に役立って、ストレスが少ないから食事にあまり関心がいかないという好循環を生み出している。
フィジカルトレーニングは始めるのが難しい。やせたいとか筋肉質な体を手にしたいということでそれを始めてもたぶん続かないと思う。それは単純にキツイからである。スポーツジムで見ている限り、検診で運動習慣を身につけましょうとか言われてくる人はほとんど汗をかいていないし、すぐにいなくなる。トレーニングを継続するには常に壁があって、それを乗り越えられるひとは少ない。ぼくもこれまで何度も挫折した。でも、それを乗り越えられればしめたものである。きっかけは人それぞれだと思う。何かいいきっかけがあって、ポジティブに取り組めて、効果を感じるところまで行ければ、そのまま続く。中断してもまた再開が容易だ。
たぶん、仕事でも趣味でも、なんでも「しないでいると怖い」という傾向が少々ある方がいい結果を期待できるのかもしれない。加減が難しいけど、追い込んでいく感覚に快感が伴うようになれば慣性の法則が働いて自然と続いて行くような気がする。
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