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ゆめと心理と占いのはなし
Por donde, amor, he de ir?
 Rosalia de Castro

イントラというお仕事

2015-07-01 16:40:39 | 日記

スポーツジムのインストラクターって大変な仕事だ。客が多様で、それぞれ多様な目的でやってきているので話しを合わせたり、トレーニングの指導もたくさんの引き出しを求められる。短期の研修や先輩のアドバイスでは対応できないことがほとんどだろう。

先日、20歳の男子バイト君と立ち話をした。高校部活はバスケットボールだったという彼と一般人のトレーニングについて話しが弾んだんだけど、彼はとても聴き上手だった。ジムでバイトを始めると、まあ、制服を着た瞬間から、いわばトレーニングの「専門家」と客から思われ、バイトもそう「自覚」(誤解?錯覚?)し始めたりして、客とトレーニングについて話すときなんか、相手が10年のベテランだとしても、何しろ「ちゃんと答えなきゃ」「知らないなんて言えない」って、かなり緊張していたりするものだけど、彼はこっちが話しをしている間ずっと聴くし、知らないことは知らないって、かなり謙虚だった。

ぼくは「傾聴」にずいぶんと努力しているけど、これってなかなか難しい。話しを聴いていて、相手のいわんとすることが推測できた瞬間に自分の意見や経験を話しだしてしまうことがある。この場合、言わんとすることへの推測が当たっていれば、それはそれでいいのだろうけど、そうでない場合は、相手はストレスを感じるし、会話自体が思わぬ方向へねじ曲がっていったりする。以前、最後まで聴いてくれる会話相手の率を計算した時期があったけど、2割に達しなかった。それは自分への戒めとなって、以後、相手が文章に句点「○」を打つまでじっと聴こうと心に言い聞かせた。

もちろん、途中で遮った方がいいときもある。ダラダラと話されても時間の無駄だったりする。その見極めも重要だろう。でも、聴いてもらえると相手への信頼感や親近感は増すわけで、そこから生まれる関係は貴重だし、最後まで聴くことで、その間に、相手が言わんとしていることを深く理解できて、意外な気付きがあったりする。


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