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アフリカで繰り広げられる中国と台湾の攻防

2018-04-10 07:00:00 | 報道/ニュース

3月17日 おはよう日本


中国 習近平国家主席は絶大な権力を手にしようとしている。
その習主席が神経をとがらせているのが台湾である。
いま台湾を国家として扱う動きを徹底的に抑え込もうとしている。
中国で店舗を展開する日系企業のカタログで
国名の並ぶ地図に「台湾」の表記。
中国当局に廃棄を命じられた。
こうした圧力は遠く離れたアフリカにも及んでいる。

アフリカ ケニアで去年開通した鉄道。
総工費は約3,600億円。
建国以来最大のプロジェクトで
費用の大半は中国が拠出した。
サバンナの中に建設中の高層ビル。
国内外のIT企業を誘致する壮大な都市計画である。
中国はアフリカ各地で経済支援を通じて影響力を強めている。
とりわけアメリカ第一主義のトランプ政権発足以降
アフリカでは中国への期待が一層高まっている。
(市民)
「前はアメリカが強い影響力を持っていましたが
 いま最も大切な友人はもちろん中国です。」
中国の影響力は50年にわたり台湾と外交関係を保ってきた国にも及ぼうとしている。
アフリカ南部のスワジランド。
人口130万余。
日本の四国ほどの大きさの国である。
首都に去年オープンした国内最大級のスーパーマーケット。
中国人が経営している。
スワジランドにはいま次々と中国資本が進出し
貿易額はすでに台湾を上回っている。
(中国人経営者)
「スワジランドもそのうち中国と国交を結ぶでしょう。
 一帯一路もあるしね。」
一方の台湾はどのように外交関係を守ろうとしているのか。
力を入れてきたのが医療支援である。
台湾から派遣された医師たちが各地の村をまわり無料で診察している。
(市民)
「とても助かります。
 病院に行くお金はありませんから。」
支援は農業でも。
台湾からやって来た技術者がバナナの栽培指導を行い信頼関係を築き上げている。
(台湾からの技術者)
「支援を通じて友情も育んできたので
 スワジランドとはいい関係が続いてほしい。」
この日は台湾が外交関係を維持する上で欠かせない人物が出席するというイベントが開かれていた。
7万人もの女性が豊作を国王に感謝して3日間踊り続ける祭りである。
スワジランドで重要なお祭りのひとつである。
それを見守っているのが中央に腰かけている国王である。
スワジランドで絶対的な権力を誇る国王 ムスワティ3世。
12人以上の妻を持ち40人近い子どもがいると言われている。
百獣の王に例えて“ライオン・キング”と呼ばれている。
その近くには常に国王の動向を気にかける台湾の医師の姿があった。
台湾の医療チームの団長で国王の主治医の1人を務めている。
国王の外国訪問にも同行。
いわば国王の命を預かることで台湾への信頼の獲得に貢献している。
(台湾からの医師)
「我々は国王と密接に関わっています。
 国王と家族の健康を管理していますから
 医療活動の成功が外交関係の安定につながるのです。」
さらに国王の誕生日にはお祝いのケーキも。
台湾の女性が国王の好みに合わせて金色のケーキを丹精込めて作った。
世界各地ではいま中国が巨大な資金力で台湾の外交関係を次々と断ち切っている。
去年11月にはパナマが台湾と断交し中国と関係を樹立。 
スワジランドが中国になびくことはないのか。
(スワジランド 経済担当 ラミニ王子)
「中国から国交に関する提案があるかについてはコメントできない。
 たとえあったとしても台湾との関係はとても強固なものだと考えています。」
こうした現状に現地に駐在する台湾の外交官は警戒している。
(台湾 陳大使)
「中国大陸がほかのアフリカの国を通して
 スワジランドに政治的立場を変えるよう説得を試みました。
 中国大陸とつきあった方が台湾より多くのメリットがあるというのです。
 あれもこれも建ててくれたと。
 私に任務は関係を維持しいっそう緊密にすることです。」
台湾と正式に外交関係を結んでいる国は年々減り続け20カ国となっている。
今回の全人代でも中国の王毅外相は
台湾と外交関係を断つ国が相次いでいることについて
「時代の流れでありその勢いを阻むことはできない」と述べている。





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