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米 フェイクニュース対策 最前線

2017-03-05 07:15:00 | 報道/ニュース

2月14日 キャッチ!


アメリカの独立調査機関によると
アメリカ人の成人の44%がSNS最大手のフェイスブックでニュースを読むと答えている。
ユーチューブやツイッターなど他のSNSに比べて
利用頻度は抜きんでている。
フェイスブックに嘘のニュースが紛れ込んだ場合
完全に排除することは難しく
また利用者の多くがフェイスブックに依存している点が問題視されている。

雪のニューヨーク。
荒れた天気でもスマートフォンを手放せない人たち。
「ニュースはスマホから。」
「ニュースは全部スマホ。
 効率的だし。」
アメリカのフェイスブックでは
友人などからシェアされてきた記事などに一度“いいね”を押すなどすると
その後
関連する新聞やテレビ
ネットメディアのニュースが自動で配信されてくる。
この便利な機能がフェイクニュースの拡散を助長しているとの指摘がある。
アメリカ東部ニュージャージー州に住むジンジャー・ベルさん(38)。
テレビのニュースや新聞を読んだりすることはほぼなくなり
全てのニュースはフェイスブックから知るようになっている。
(ジンジャー・ベルさん)
「SNSで情報を見るのが癖になって
 チェックせずにはいられません。」
リベラルな政治や社会環境問題に関心があるべルさんは
自分が気に入った記事には“いいね”。
そして友人たちにシェアする。
その一方
考えの異なる意見や見たくないニュースにわずらわしさを感じるようになり
こうした情報は来ないよう設定した。
その結果
フェイスブックでは自分の意見に合う情報しか表示されなくなった。
(ジンジャー・ベルさん)
「フェイスブックの情報しか見ないので
 自分と違う意見を知る機会がありません。」
べルさんは偏っていると自覚しているが心地良さも感じている。
このような状態は多くの情報を得ているようで
見えない殻の中の情報しか入らないことから
フィルター・バブル」などと呼ばれている。
自分の意見に合う情報だけを求める結果
真実が軽んじられ
フェイクニュースが入り込む余地が生まれている。
SNSで情報が次から次に入ってくる一方
多くの人が信頼性を判断できなくなっている
と指摘する専門家もいる。
スタンフォード大学のサム・ワインバーグ教授の研究グループは
中学生~大学生を対象に情報の信頼性を見分けられるか調査を行った。
例えばあるウェブサイトで
どれが報道目的の生地でどれが広告かたずねたが
中学生203人のうち
きちんと判断の根拠を説明したうえで見分けられたのはわずか17人だった。
この傾向はすべての年代に見られ
デジタル機器に慣れているはずの若者の多くが情報の信頼性を見極められなかった。
(スタンフォード大学 サム・ワインバーグ教授)
「ここまで学生たちが情報の信頼性を見分けられないとは予想していなかった。
 正確さを大事にし事実を尊重すべし
 と若い人の心に植え付ける必要があります。」
こうした状況にどのように向き合っていけばよいのか。
インディアナ大学のグループは
噂やニュースがSNSでどう広がったが見られるプログラムを開発した。
例えば「不正投票」と入力すると
関連する記事やツイートなどが表示される。
この中から
「不正投票が行われた」というトランプ大統領の主張に関連する話題を選びクリックすると
これらの話題を誰がどう広げているのか
相関図が表示される。
(インディアナ大学 フィリポ・メンツァー教授)
「どれくらいの人が広めたか分かります。」
濃く大きな点が話題を広げているツイッターのアカウント。
この話題の場合トランプ氏の支持者が広げていた。
どういう人が拡散しているのか
その背景を知ることができる。
(インディアナ大学 フィリポ・メンツァー教授)
「プログラムで発信源がフェイクニュースをよく発信しているかどうか
 判断できます。
 “この記事は信用できない”とか“友達には広めないでおこう”とかも判断できます。」
一方フェイクニュースが拡散する場として指摘されたフェイスブックは
利用者が通報できる仕組みを設けた。
通報が一定数を超えると
協力関係にある信頼性の高いメディアがニュースの真偽をチェックする。
アメリカの大手テレビネットワーク ABCニュースもチェック機関の1つである。
例えば
“オバマ前大統領がホワイトハウスに自分の銅像を建てた”というニュース。
ABCニュースが情報源に取材
他にも事実確認を行い
噓だと判断された。
(ABC デジタル部門 ザナ・オニール編集長)
「重要なのは常にフェイクニュースに目を光らせることです。
 何が間違っていて何が正しいのか
 真実を見つけ出す必要があります。」

フェイスブックは
ニュースやうわさなどの事実確認“ファクト・チェック”を行う国際的なネットワークと連携して
フェイクニュースの通報体制を整備しようとしている。
このネットワークにはアメリカだけでなくイギリスやブラジルなど
さまざまな地域の報道機関や
ファクト・チェックを専門にしている民間の非営利組織など
40以上の組織が加わっている。
ABCニュースもその1つで
フェイスブックはこのネットワークに事実確認を依頼することで
フェイクニュースが拡散していかないよう対策を始めている。
スタンフォード大学のワインバーグ教授は
「情報の信頼性を見極める教育が急務だ」と話している。
スマホなどで手軽に情報が入る一方で
教育は十分に行われていないという指摘である。
そのうえで
情報源が明示されているか
広告の記事ではないか
記事の背景を理解できるようにする教育を学校で行っていかないと
事実をもとに異なる意見を尊重して議論するという民主主義の基盤がさらに揺らいでしまう
と話している。
インディアナ大学のメンツァー教授は
「自分が信じたい情報しか入ってこない
 フィルター・バブルにとらわれてしまわないことが大事」だと強調した。
具体的な対策としては
フェイスブックなどで自分と意見の異なる人の意見も拒絶せずに入れるようにして
つながりを保つことが重要だとしている。





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