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竹を使って “脱プラスチック”

2019-10-11 07:10:21 | 報道/ニュース

9月17日 NHKBS1「国際報道2019」


タイの首都バンコクを練り歩きプラスチックごみの削減を訴える人々。
「私たちは生活スタイルを変える必要があります。」
市場や屋台ではプラスチック製の容器が大量に使用されている。
タイ政府は
レジ袋やコップなど一部のプラスチック製品の使用を2022年までに禁止する方針だが
年間450億枚にものぼるという使い捨てレジ袋の消費を減らすのは簡単ではない。
8月 プラスチックをめぐってショッキングな出来事が起こった。
タイ南部の海岸で今年4月に保護され人気者となっていたジュゴンの赤ちゃんが急死。
腸に海中のプラスチックごみが詰まり炎症を引き起こしたことが死因だとみられている。
これを機に
タイ全土で“脱プラスチック”の機運が一気に高まった。
ジュゴンがいた海からほど近いタイ南部バッタルン県。
ここでいま脱プラスチックで注目を集める市場がある。
“ごみ0マーケット”と呼ばれるこの市場。
おやつや飲み物を売る店が150以上集まっているが
どの店もプラスチック製の袋や容器を使っていない。
代わりに使っているのは主に竹の容器。
ストローも竹製。
さらに
バナナやハスの葉
ココナッツの殻なども活用している。
もしポイ捨てされても環境への影響はほとんどない。
(観光客)
「雰囲気もいいし
 とてもユニークな場所です。」
「プラスチックごみを減らすにはとてもいいアイデアだわ。」
市場を運営するクワンジャイさん。
以前は公務員だったが
日々の暮らしからプラスチックごみを減らしたいと
2年前にこの市場を起ち上げた。
(クワンジャイさん)
「いろいろ見てきましたが
 どの市場も環境がとても劣悪でした。
 自然を生かし
 環境をこわさない素材を使った市場をつくりたかったのです。」
市場に出店する際の決まりは
プラスチックを使わないことだけ。
出店料はいっさい必要ない。
敷地内にはクワンジャイさんが日本を参考にして13年かけて造成した竹林があり
出店者はそこでとれる竹の容器を利用することが出来る。
“脱プラスチック”というコンセプトや
“竹林共生型”の市場という目新しさが評判を呼び
市場には多くの市民や観光客が訪れるようになった。
クワンジャイさんは竹の皮を利用した皿を独自に考案し製品化するなど
竹林を新たなエコビジネスとして活用する道も探っている。
(出店者)
「彼女のおかげで自然を愛するようになり
 再利用できる自然素材を探すようになりました。」
このユニークな取り組みは全国的に話題となり
毎週のように各地の自治体や企業が視察に訪れている。
「この皿は自然由来で
 洗って干せば何度でも使えます。」
(自治体の担当者)
「プラスチック削減は難しいですが
 実現の可能性を模索します。」
ごみ0マーケットを通じ全国区の知名度を誇るようになったクワンジャイさん。
プラスチック問題を自分たちの問題として認識してほしいと考えている。
(クワンジャイさん)
「プラスチックごみは世界中にあふれ
 環境への大きな脅威になっています。
 プラスチックを減らす行動を始めるのは今しかありません。」
小さな市場から始まった脱プラスチックの動き。
訴えるのは“プラごみ0”の実現である。

 



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