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(お砂糖は)おいくつですか?

2020-11-08 07:04:44 | 編集手帳

10月16日 読売新聞「編集手帳」


『男はつらいよ 寅次郎頑張れ!』(1977年公開)に、
寅さんが喫茶店でのデートの手ほどきをする場面がある。
素直に耳を傾けるのは、
下宿暮らしのシャイな若者「良介」を演じる中村雅俊さん.

寅次郎
「話はしない――。
 テーブルのうえにコーヒーがある。
 静かな音楽、
 黙って聞く。
 彼女が言うな、
 『おいくつ』。
 そしたら、おまえなんて答える?」。
良介
「二十五…」。
寅次郎
「ばか、砂糖の数だよ」

若い人ほど何が面白いのか分からないかもしれない。
お砂糖はいくつ? 
お茶の相手に、
こう尋ねるオモテナシがあったのはいつ頃までだろう。

主な国の砂糖消費量を調べてみて少々驚いた。
年間1人当たり、
ブラジル50キロ、
ロシア40キロ、
EU(欧州連合)35キロ、
米国と韓国が31キロ…で、
日本はというと16キロほどである。
高度成長期の当時は現在の倍の消費量があった。

寅さんのデート指南が意味不明になるのはさみしいけれど、
健康志向と引き換えといったところだろう。
きのう関東は肌寒かった。
喫茶店に入って温かいコーヒーを注文したとき、
昔よく見かけた角砂糖がテーブルにないのに気づいた。



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