2月22日 Bizプラス
24日 アメリカのアカデミー賞が発表される。
作品賞にノミネートされているのは「フライト」。
デンゼル・ワシントン演じる旅客機の機長が
ある事故をきっかけに自らの心と向き合って葛藤する姿を描いた映画である。
メガホンをとったのは「バック・トゥ・ザ・フューチャー」などの作品で知られる
ロバート・ゼメキス監督。
なぜ今人間の葛藤や二面性に迫る作品に挑んだのか。
なぜこの映画を監督したのか?
(映画監督 ロバート・ゼメキス氏(60))
「脚本に一目ぼれし好奇心をそそられた。
エンターテインメント映画の王道は悪役やヒーローが明確な脚本だが
この映画はもっと現実に沿っている。
人間はもっと複雑で完全に悪い人はいないし清廉潔白な人もいない。」
ゼメキス監督は「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズや
「フォレスト・ガンプ一期一会」などSFやファンタジー作品を多く手掛けてきた。
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」などと異なりなぜ今回は現実に即した内容なのか?
「理由なんてない。
まるで男女の恋愛のようにこの脚本に出会ってしまった。
エンターテインメントとは常に楽しいものである必要は無いと思う。
感情に訴える真実味こそが大事だ。
今回の映画では人間の葛藤を描いた。
これもエンターテインメントだ。」
30代から常に最前線でヒット映画を作る秘けつは?
「30年前には自分が60才になっても映画作りを続けているなんて
あり得ないと思ったはずなのだが…
常に自分が見たい映画を作ることをめざし題材を探し求めることが秘けつだ。」
その原動力は?
「まだ人生最高の映画を作っていないこと。
最高傑作なんて作ってしまったらそれ以降やることがなくなって困る。」