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研究費は自分で稼ぐ!

2017-04-10 07:15:00 | 報道/ニュース

3月17日 おはよう日本


アイデアを思いついた人がインターネットを通じて広く資金を集めるクラウドファンディング。
映画の製作やイベントの企画など幅広い分野に広がっている。
そしていま一見とっつきにくそうな学術の世界でも注目されている。

東京スカイツリー。
地上458mの場所で作業している国立極地研究所の研究員 植竹淳さん。
植竹さんの専門分野は北極や南極などの氷河にいる微生物の研究である。
厳しい環境の極地になぜ微生物がいるのか。
植竹さんは
「微生物が気流に乗って地球全体を循環しているのではないか」と考え
基礎的なデータを集める場所としてスカイツリーを選んだ。
大気中の微生物が生態系や健康などに及ぼす影響を明らかにして
将来的にはどのように極地まで運ばれてくるのか
つきとめようとしている。
(国立極地研究所 植竹淳さん)
「微生物がいっぱい漂っていると思うが
 それがどこから飛んできているのか
 風向きによって
 海寄りから来るかもしれないし
 北から来るかもしれない。
 季節の変化などもみられれば面白い。」
研究を進めるのにあたって課題となったのが予算の確保である。
極地の研究に結びつくのか不透明だとして
DNAの解析に研究所の予算を使うことが認められなかったのである。
「解析機器を1回まわすのにウン十万かかる。
 ウン十万ですね 1回。」
そこで頼ることにしたのがクラウドファンディングである。
目標は70万円。
サイトを運営する柴藤亮介さん。
国や民間の研究費の助成を受けることが難しい地道な研究や
実績が少ない若手の研究を手助けしようと
3年前にこのサイトを開設した。
これまでに集まった研究費は合わせて5千万円近くに上る。
(クラウドファンディングサイト運営 柴藤亮介さん)
「おもしろい研究をやっている人がいることはなかなか社会に知られていない。
 自分のなかだけでアイデアをため込まず
 外に出してファンを作っていく。」
植竹さんは研究をより身近に感じてもらおうと
金額によって5段階のリターン(お礼の品)を用意した。
1,000円を提供した人には極地で撮影した写真のポストカードをプレゼント。
30,000円では家庭のほこりを送るとその中の微生物を調べてもらえる。
スカイツリーの近くに住む人たちを含めて
126人から目標を大きく上回る100万円超の資金が集まった。
面白い研究ですね 応援しています
大変興味深く思っております

成果に期待しております
こうした声も寄せられ研究へのモチベーションにつながったという。
植竹さんの研究所を化粧品会社の担当者が訪れた。
この会社は
大気中の微生物が健康に及ぼす影響を知りたいと
10万円を提供。
リターンの1つとして
社員の家で採取したほこりを解析してもらう。
(化粧品会社 担当者)
「PM2、5 ハウスダスト 微生物と
 健康への影響にすごく興味があった。
 今の研究の先端
 ここまでできるということを実感持って見られるからとても楽しい。」
(国立極地研究所 植竹淳さん)
「研究としてスタートしていない段階から多くの声が聞けるのは面白かった。
 こんな研究があるというのを一般の人に伝えるのは意義がある。」
植竹さんは
東京スカイツリーで集めた微生物の解析結果を
今年秋に開かれる学会で発表する予定だということである。

 


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