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盗聴疑惑 波紋広がる

2011-07-20 11:00:56 | 海外ネットワーク



  7月16日 NHK海外ネットワーク


  派手なゴシップ記事を売りに高い人気を誇ってきたイギリスの大衆紙
  「NEWS OF THE WORLD」。
  特ダネを得るために俳優や政治家、
  さらには犯罪被害者の電話を盗聴していたことが明らかになり、
  10日を最後に廃刊に追い込まれ、
  168年の歴史に幕を閉じた。

  新聞を発行していたのはメディア王とよばれるルパード・マードック氏率いる
  NEWS CORPORATIONのイギリスの子会社。
  NEWS CORPORATIONはアメリカでは
  経済紙のウォールストリートジャーナルを発行するダウ・ジョーンズ、
  FOXテレビ、20世紀フォックスなどを参加におく世界的なメディア企業である。
  ロンドンの警視庁によるとNEWSOF THE WORLDによる盗聴の被害者は
  4千人以上にのぼるものとみられていて、
  エリザベス女王やチャールズ皇太子、ウィリアム王子、結婚前のキャサリン妃も
  盗聴されていたと報じられた。
  また、警察官に現金を渡して不正に情報を得ていたという疑いももたれている。
  この事件でこれまでに9人が盗聴などに関する容疑で逮捕された。
  このうちの一人は4年前までNEWS OF THE WORLDの編集長を務め、
  盗聴事件で辞職した後、今年1月まで首相官邸の報道官を務めていた人物である。

  同じNEWS社の傘下にある大衆紙「THE SUN」、
  日曜版の「THE SUNDAY TIMES」が
  ブラウン前首相の個人情報を不正に入手していた疑いが浮上。
  2紙は否定しているが前首相は、
  「倫理観のない犯罪に衝撃を受けている。」
  と強く非難した。
  そして元側近の逮捕でキャメロン首相の任命責任を問う声も持ち上がっている。
  政界を揺るがすスキャンダルに発展しかねない。

  親会社のNEWS CORPORATIONは
  株式の39%を保有するイギリスの衛星テレビBスカイBの完全子会社化を目指していたが、
  13日に買収を断念すると発表。
  マードック氏は16日付の主要新聞に謝罪広告を掲載した。
  イギリスで着々と進めていたメディア拡大戦略が大きくつまづいた。

  波紋はアメリカにも広がっている。
  9.11同時多発テロ犠牲者の携帯電話盗聴疑惑が浮上し、
  FBI捜査開始とも伝えられている。


 
  






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