日暮しの種 

経済やら芸能やらスポーツやら
お勉強いたします

日本コメディアン “笑いで差別意識 変える”

2021-08-05 08:55:30 | 報道/ニュース

2021年6月26日 NHK「おはよう日本」


アメリカの“スタンダップコメディー”。
1人で舞台に立ちしゃべりだけで観客を笑わせる
アメリカでは定番の1人漫談である。
政治や社会問題を皮肉を交えながら風刺するのが特徴である。
このスタンダップコメディーに挑戦し活躍しているのが
日本人コメディアンの Saku Yanagawaさん。
新型コロナウィルスの感染拡大以降
アメリカでアジア人差別が広がるなか
Sakuさんは笑いで差別意識を変えようと奮闘している。

Saku Yanagawa(29)(本名 柳川朔)。
4年前からシカゴを拠点に活動している。
日本人ならではの視点で
アメリカ社会を風刺するのがSakuさんの持ち味である。
タトゥー(入れ墨)は日本では伝統的にヤクザの印
こっちに来たらタトゥーしている人が多い!
こんなにヤクザが広まってたなんてビックリ!
劇場が全面再開したいま
Sakuさんは毎日舞台に立っている。
(スタンダップコメディアン Sakuさん)
「日本人として生まれ育った僕だからこそ伝えられる声があると思う。
 アメリカ側から日本はこう思われているだろうけれど
 実際そうじゃないっていうところとかも笑いにしていく。」
大阪の大学で演劇を専攻していたakuさん。
偶然テレビで見た
アメリカで活躍する日本人コメディアンに感銘を受けたのがきっかけだった。
(スタンダップコメディアン Sakuさん)
「これや!と思って。
 マイク1本で身ひとつで
 言葉もバックグラウンドも全く異なる人たちを笑かしているところが
 なんて豊かな芸能なんだろう。」
それまで一度もアメリカを訪れたことはなかったが
語学留学などで英語を猛勉強し
大学卒業後シカゴに移住。
しかし最初は全く通用しない日々が続いた。
(スタンダップコメディアン Sakuさん)
「アメリカのツボがどこかというのも分からない。
 ネタをしてウケなかったときはやっぱりへこむ。
 何のために海外に来てやっているんだろうと思ったこともある。」
笑いのツボをつかむため
Sakuさんは毎朝アメリカの新聞8社のネット記事を確認。
アメリカにおけるアジア人の立場や認識を理解するにつれ
徐々に笑いのツボをつかんでいったという。
君たちにとっての第二次世界大戦の偉大なヒーローは
僕の祖父の最大な敵なわけで
ちょっと気まずいんだけど
本当なんだよね 
渡米して2年。
努力が実を結び
多くの著名人を輩出したコメディークラブのイベントに日本人として初めて出演を果たす。
コメディーの総合演出家もSakuさんを高く評価している。
(コメディー総合演出家 ケリー・シーハンさん)
「Sakuさんは複雑な社会問題から目を背けず
 喜びを感じながら
 人々に発見を与え
 最後は笑いをとる。
 それこそスタンダップコメディーのすべてなのです。」
政治や人種など分断が進むアメリカ。
特に新型コロナの感染拡大以降はアジア人への差別や偏見が深刻化している。
Sakuさん自身も去年客席から「おい!コロナ!」とヤジを飛ばされた。
その時即興で考えついたネタを今でも舞台を披露している。
観客の1人が「おい!コロナ」と叫んできたんだ
でも彼は違う銘柄のビールを飲んでいたんだよ
それでウェイターにあの人種差別主義者に“コロナ”ビール5本持ってってと言ったんだ
新型コロナで分断が加速するなか
Sakuさんは笑いで人々の差別意識に訴えかけたいという。
(スタンダップコメディアン Sakuさん)
「ジョークに会場みんなで笑えた瞬間に
 その空間は少なくとも分断がなくなっていると信じている。
 人種的・宗教的にも意見が異なる人の前でこそ笑かすことができれば
 舞台に立つ意味はある。
 続けていかな。」
アジアンヘイトはやめようぜ!

 


コメント    この記事についてブログを書く
« ロシア 日本の“旧車”が若者の... | トップ | “みんなでつくる” コロナ禍の... »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

報道/ニュース」カテゴリの最新記事