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蚕が紡ぐ伝統美

2019-08-19 07:00:00 | 報道/ニュース

7月25日 NHK「おはよう日本」


山形ではかつて高い品質の絹糸が盛んに生産されていた。
山形市の呉服店では
再びこの山形産の絹糸による着物作りに取り組んでいる。

柔らかな肌触りと
美しい光沢。
この輝きは山形で作られた絹糸が生み出したものである。
山形市で安土桃山時代から営業を続ける呉服屋 とみひろ。
ここでは職人が手織りで着物を作っている。
中心となっているのは20~30代の若者である。
職人たちは“染め”から“織り”
“仕上げ”までの工程をすべて行っている。
しかし材料となる絹糸だけは海外産を使っていた。
かつて山形では5万軒の養蚕農家が良質な絹糸を作っていた。
しかし輸入物の安い絹糸や人口繊維に押され
みるみるその数を減らした。
(とみひろグループ 冨田浩志代表)
「1000年以上続いている
 日本の歴史・文化を伝えていかなければならないという使命感を感じた。」
一から着物を作る。
職人たちの挑戦が始まった。
まず取り掛かったのが
自分たちで蚕を育てることだった。
若い職人たちにとって蚕の飼育は手探りそのものである。
「湿度が高いですね。
 あんまりシケシケしてると病害菌が発生したりして。」
「桑もびしょびしょのままで。」
「消毒の石灰をかけたほうがいいかな。」
養蚕の経験がある地元の人の知識が大きな頼りである。
さらにエサとなる桑の葉を確保するため3千坪の土地を用意した。
「1日180キロ以上とるようにしています。
 大変と思うときがあります。」
(とみひろ 星さん)
「世界で一番美しかったと言われるジャパンシルク。
 それがどういうものだったのか見たい気持ちもあるし
 近づけたらいいなと思います。」
飼育開始から3週間。
絹糸を吐きだす。
何度も染色を重ね
色を深める。
自分たちが作り出した絹糸がつややかな着物へと形を変えた。
「純粋にうれしいですし
 私たちが愛情込めて育てている蚕の命がひとつの着物になるわけですので
 それを人に着ていただけるのは幸せだなと思っています。」

  

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