12月22日 キャッチ!
北欧でのサウナの起源は2千年以上前にさかのぼり
衣類を洗濯して乾かしていた小屋を
体を清めるために使うようになったのが始まりだと言われている。
神聖な場所として女性は出産を行っていたそうである。
サウナの本場といえばフィンランドだが
隣国スウェーデンもサウナへの熱い思いでは負けていない。
スウェーデンの首都 ストックホルム。
街の中心部に100年以上前に建てられたスパ施設がある。
ここに来る人々のお目当てはサウナ。
熱した石の上に水を注いで
蒸気が立ち込めるなか
男女一緒に汗をかくのが北欧流である。
(利用客)
「とても気持ちよくて大好きです。」
シャワーやお風呂が家庭になかった昔
この施設は庶民にとって欠かせない場所だった。
人々が集う貴重な場でもあったが
それは今も変わっていない。
(スパ施設責任者)
「北欧人に取ってサウナは社交場なんです。
一緒に座って話をするのも健康に良いと言われます。」
自宅でサウナを持つことが当たり前になった今
街なかではさまざまなサウナ関連の商品が売られている。
創業50年のサウナ用品店では
手軽な電気ヒーターや
昔ながらの薪を使うものが並ぶ。
ただどんな方式でも欠かせないのが石である。
(店長)
「サウナには特別な石を使います。
この石は熱したあと水をかけても割れません。」
よく使われるのはダイアベイス(黒輝緑岩)と呼ばれる岩石。
比較的安価で
7キロあたり約270円で売られている。
実はこの店には従業員専用のサウナがあり
閉店後に度々利用されている。
温度は約60度と低めに設定しているのでのんびり入ることができる。
それにアクセントを加えるのが香りである。
「レモンとペパーミントの香りです。」
アロマ液が入った水を石にかけると
熱風と一緒にさわやかな香りが漂う。
サウナの中でリラックスすれば自然と同僚とのきずなも深まると言う。
「とても楽しいです。」
「“サウナに真実あり”というくらい
裸になればお互い嘘はつけないですよ。」
「サウナの中ではみんな平等だよね。」
「上司も部下もありません。」
60年ほど前から一般家庭にも普及し始めたサウナ。
好きが高じてサウナを手作りする人もいる。
会社員のダニエルさんもその1人である。
手作り経験のある父親の指導の下
排水溝や電機経路の設置などすべて自分で行った。
3週間かけて1年前に完成したという。
(ダニエル・ステーンルンドさん)
「自分で作ってみるのも楽しと思ったんだ。
難しかったけどなんとか完成しました。」
ダニエルさんが好きな温度は約80度。
手作りサウナに家族と一緒に週に何度も一緒に入っている。
一方 町の郊外にある湖。
桟橋につながれた小屋はレンタルできるサウナである。
ここの売りは熱いサウナの後に飛び込む冷たい湖。
夜な夜な小屋の外と中を行き来してサウナと自然を満喫できるのである。
「湖のサウナは最高だよ。」
「冬はサウナに最適な季節だよ。
外で涼しめるしね。」
長い冬を迎えたスウェーデン。
人々はサウナに入って厳しい寒さを乗り切る。