8月2日 めざましてれび
福島原発の事故後初めてのコメの収穫を前に、
農林水産省は昨日、東北・関東を中心とする自治体に近く具体的な放射性物質の検査方法を
指示することを明らかにした。
農林水産省幹部はコメの検査の重要性について、
「主食であり1年に1回しか収穫しない上、生産、流通など関係者も多いから。」
と説明している。
コメの放射性物質の検査は、
原発事故の後、作付け前に水田の土壌検査が行なわれた。
これにより基準値(5000ベクレル/kg)を超えた地域は
コメの栽培不可となり栽培は行なわれていない。
今回の検査は作付けをされたコメに対してで、
収穫前に地域ごとにコメのサンプル検査を行ない、
収穫後、高濃度地域の重点検査を行なう。
その結果、基準値(500ベクレル/kg)を超えたコメは集荷停止となる。
収穫前と収穫後の二重チェックで万全を期す。
収穫を目前に控えた千葉県のコメ農家からは
「こんな時期になってなぜ検査をすると言い出すのか・・・。」
という声が出ているが、
「うやむやにしていたら消費者は納得してくれないだろう。」
といった気持ちのほうが強いということである。
収穫時のコメの検査は18都道府県が実施予定、または実施に方向。
東日本の各県だけでなく、近畿地方の京都府と兵庫県も含まれている。
消費者の不安払拭のための検査は関西にも広がっている。
1日、山形県産の牛の競りが再開されたが、
今回の競りは検査で安全が確認された山形産牛肉が対象だった。
平均価格2421円(最高級ランク、1kgあたり)
汚染稲わら問題の発覚直後に比べ1,65倍の価格がついた。
宮城権担当者
「牛肉や稲わらなど予想外の検査依頼が殺到し、どこの検査機関もいっぱいだ。」
栃木県担当者
「検査終了まで1~2かげつはかかりそう。
新米の出荷は遅れるが、検査が終わらない限り出荷できない。」
検査のために新米の流通が遅れることが懸念されている。
しかし、現状、やむをえない検査である。