この4月より、協会けんぽが実施していた未治療者への受診勧奨の基準が、従来の「収縮期:140mmHg以上/拡張期:90mmHg以上」のⅠ度高血圧が、2024年からは「収縮期:160以上/拡張期:100以上」に変更されたというニュースをきいた。
従来のⅠ度高血圧の基準のライン上で行ったり来たりしているので、もうずいぶん長い間処方を受けて薬を飲んできたのだけれど、「新しい基準ならば、えっ、もう薬をのまなくていいの?」と思う。
はて?病気の基準というのが簡単に変わっていいのだろうか?
ここでも、なんだか「うさんくさい」ニオイが。。。
協会けんぽに限らず、国保も健保組合の財政はそうとう厳しいという話はよく聞く。
血圧の基準値を引き上げれば、治療のため通院する人も少なくなるだろうし、薬代の負担もしなくてよい。
健保の負担はかなり減ることは間違いない。
先日書いた高齢者の年齢引き上げの話でも感じたけれど、後期高齢者の適用を五歳ずらして80歳からにすれば、健保の負担は相当ラクになるような??
歳をとってもう収入を増やす目処がなくなった年齢で、若い頃に想定もしていなかった負担をバンバン求められる。
まだ決まった話ではないようだけれど、これって相当厳しい現実かも。
まだ働ける(健康で、かつ使ってくれるところがある)内の負担増も厳しいけれど、まだ頑張って稼ぐという手はある。
でも、ほそぼそとした年金だけが頼りとなったら、自家製の梅干しをいれた粥でもすすりながら、はやくお迎えが来るようにと、数珠もって天を仰いでいるくらいしか手はない。
長く生きる時代になり、一方で働く年齢層はすくない。
年金に限らず、健保も、介護もそうとう財政が厳しいということは素人ながら感じることはできる。
実際、激変を緩和しながら皆で支え合っていかなければならないところに来ているのだろう。
お上は裏金作りには熱心だけれど、この現実を分かりやすく説明しながら、共に痛み分けをしようというリーダーはいないのかしら。
基準を双方の納得のないまま勝手にかえて、結果としてたくさんのお金をださせるって、庶民生活では、○欺っていうんじゃないのかなぁ?
病気の基準も、人間の生活習慣の変化などで長い間には少しずつ変わるのは分かるけれど、二十年近くも「あなたは病気(高血圧)です」と言われてきたものを、この4月から、「はい、問題ありませんよ」と言われてもどうも釈然としない。
Google先生にきいてみたら、あるドクターのページに、「高血圧症という病気の診断基準は全く変わっていません。以下の厚労省の表1の通り、収縮期:140mmHg以上/拡張期:90mmHg以上が診断基準です」とあり、納得。
「今後は新基準で診断します」って言うんなら、この二十年近く飲み続けた薬代を返してもらおうと思っていた。(笑)