演劇書き込み寺

「貧乏な地方劇団のための演劇講座」とか「高橋くんの照明覚書」など、過去に書いたものと雑記を載せてます。

成井豊のワークショップ-6

2009年04月01日 21時58分34秒 | 成井豊のワークショップをこう読む

身体訓練 4.二人組バランス

成井豊は二人組バランスをやる理由を二つあげている.
1.共演者と息を合わせる練習になるから.
2.相手を信頼する練習になる.
これはなかなか面白そうなので,今度高校生に芝居を教える時にぜひやってみようと思っている.
今まで、高校生に芝居を教える時にやっていたのは、「後ろに倒れる」というやつだった。これは一人がまっすぐに立って、正面を向いたまま後ろに倒れ、もう一人がそれを受け止めるというもの.2.の相手を信頼する練習と同じ意味を持つ.
「後ろに倒れる」は、催眠術の誘導法からヒントを得たものである.実際の舞台では山海塾の「金柑少年」のバットウ(直立したまま後ろへいきなり倒れる)のような応用方法もあるが,きわめて危険であり、40過ぎるとマットを敷いてないと怪我をする.山海塾の得意技でもあるが,地がすりの下にマットが欲しくなったと言っているのを聞いたことがある.また、コリンウイルソンはその著書の中で、こうやって後ろへ倒れることで体全体が恐怖に抵抗するため、一挙に免疫力が高まると書いている。コリンウイルソンが風邪を引いた時には、これをやって直すのだそうだ.もっともうろ覚えなので,椅子に座って後ろに倒れるだったかもしれない.
月虹舎の前身である「三月劇場」の「エデンの東の向こう側」では、練習でラストシーンがいまいち決まらなかったのだが野沢達也が椅子に座ったまま後ろに倒れこむという離れ業をやって、本番の評判は極めて良かった.もちろん、これも危険なので誰にでも勧めるというわけではない.
私は立場的に、役者ではないので,相手の体の状態を知るのにはマッサージをすることにしている.これについては、基礎訓練とはまた異なる話になるので別のところで書くことにする.

追記:二人組バランスはその後高校生の練習や自分の練習で試したが、体が柔らかくないとうまくいかない。ここにいたるだけでも、道のりは遠いといえる.

とまあ、ここまでで当時は書くのをやめている。
きっと空しくなったのかな。
でも、今読み返すとよくこんな分量書いているな。

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