演劇書き込み寺

「貧乏な地方劇団のための演劇講座」とか「高橋くんの照明覚書」など、過去に書いたものと雑記を載せてます。

成井豊のワークショップ-2

2009年04月01日 21時52分38秒 | 成井豊のワークショップをこう読む

レポート①役者としての私の魅力

作者はここでまずレポートを課している。課題は「役者としての私の魅力」である。
サブタイトルは2つ。
・自分を映す正確な鏡
・自信とは何か
「自分を映す正確な鏡」で成井豊は書いている。とにかく役者が考えて書くことが大切なのだと。
ではまず書いてみよう。


管理人の場合.
●氏名kurage ●年齢 54歳
●身長162cm●体重63kgB不明W82cmH不明
①あなたの顔の長所と短所を客観的に書いてください.
長所:顔が横に広くて、身長の割に大きいので舞台では大きく見える。
短所:歯磨きが悪かったので、歯が差歯でなおかつ神経がないせいで黒ずんだ歯がある.
②あなたの体の長所と短所を客観的に書いてください。
長所:脹脛が太いため、持久力に優れているところである.
短所:なで肩で肩こりをしやすいことと、喉仏がないこと。体が硬い.瞬発力がない.
③あなたの性格の長所と短所を客観的に書いてください。
長所:執念深く、問題を解決するまでねちねちと努力する.
短所:嫉妬深く、自分に関係ないことにはいいかげん。
④役者としての長所と短所を客観的に書いてください。
長所:大胆な演技ができる.
短所:セリフを覚えるのが嫌い。体が硬いので、演技がマリオネットのよう。
セリフが雑で繊細な演技が出来ない.過去にやった演技を再現できない.
⑤役者としてのあなたの魅力は何ですか.
それが、今現在、あるないにかかわらず書いてください.
怖いもの観たさの時、つまりホラー物には適役だと思う.
⑥あなたは将来どんな役者になりたいですか.
具体的な例をあげながら書いてください.
昔は大久保鷹のような訳のわからない演技ができる役者になりたかった.
今は唄って踊れるようになりたい.

いささか恥ずかしい気もするが,こんなところである.3サイズは測ったことがないから知らないだけだ.
さて、社会人はともかく、大学生と高校生はこのレポートは必ずやるようにお勧めしたい.実は、受験の願書を書いたり就職試験のための履歴書を書くときに参考になるからだ.
受験の願書にこんなのを書く欄はない.履歴書にだってもちろんない.ただ、趣味や長所を書く欄はある.こういうところは何気なく書いているかもしれないが,実は一番よく読まれているところである.
個性の時代とか言われるので、こういうところで個性を出すにはどうしたらいいか、悩むところだが、実は試験官は必ずしも個性的であることは求めていない.
かといって、趣味「読書」性格「明朗闊達」では、差別化も出来ない.こういうレポートは、客観的に自分を見つめなおすいいきっかけなのだ.正直な自分を、自分の言葉で、分かりやすく伝えることの出来る人材を、あらゆる所で求めているのである.いかがだろう、役者に求められることとよく似ているような気がするが.

これを書いたのが8年前。
先日、従兄弟の娘の大学の推薦入学に必要な書類の作成を手伝いましたが、やることは似たようなものでした。

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