MAYU CLUB ~学校司書まゆみの絵本棚~

子ども達が小さい頃から、絵本の読み聞かせを続けてきた、本について学び続ける学校司書MAYUの絵本リビング育児★

絵本の読み聞かせの“MAYU CLUB” ~学校司書まゆみの絵本棚~ へようこそ!!

“MAYU CLUB” ~まゆみの絵本棚~ は絵本の読み聞かせにハマったMAYUが、絵本やインテリア、自分の育児などについて思ったことを綴っています。 高3の息子と中1の娘の母で、現在は学校図書館で司書として働いています。

海外の作家が描いた俳句の絵本

2014年06月08日 | 絵本・児童書関係
今日は昨日の勉強会(1)で紹介してもらった絵本を、早速図書館で借りてきました。
一番気に入っているのは『E.Jキーツの俳句絵本 春の日や 庭に雀の砂あひて』(2)です。

一つの俳句につき、現代語訳と英訳されたものが一つずつ書かれてあり、
背景に絵本作家のキーツ(3)の絵が描かれています。

英語が苦手な人でも、読むとなんとなく、その俳句のもつ雰囲気がわかるので、
俳句と現代語訳と英訳の3つを読みながら、絵まで楽しめるところが魅力的です。

俳句に海外の画家の絵なんて・・・と思われるかもしれませんが、
海外の絵本作家が、日本の文化である俳句に興味を持ち、
俳句の絵本を描いてくれたことが、嬉しくてたまりません!

日本人も、日本の古典を現代語訳などと照らし合わせながらでいいので、
どんどん読んでほしいです。
きっと俳句から「何か」を感じることができると思います。
自分もこれをきかっけに、古典を読み返したい!

話が戻りますが、この絵本の絵を描いたキーツは1983年に亡くなっているのに、
この絵本は日本で1999年に出ているので、
海外ではもっと前にこの絵本が出ている可能性が高いです。

いつ頃、どんな風に出たのか・・・
編者のリチャード・ルイスが俳句に興味を持っていて、キーツに依頼をしたのか・・・

この絵本の誕生秘話を調べてみたいと思いました。

ちなみに私は高校時代、本嫌いでしたが古典は好きで、
和歌や俳句を、解釈と照らし合わせてはウットリとしていました。
難しいことはわからなくても、風情や音の響きの美しさはなんとなくわかっていたので。

もう、俳句と縁がないと思っていたというのに、
絵本を通じて俳句と再会できるとは・・・!

やっぱり文学は、いろいろなところで繋がっているなぁと、改めて思いました。

にほんブログ村 子育てブログ 子供への読み聞かせへ←ブログ記事が少しでも参考になったら、ポチッとお願いします♪にほんブログ村

【注】

(1)過去ログ 「絵本仲間との勉強会 ――仲間の存在」 参照。

(2)エズラ・ジャック・キーツ 画/ リチャード・ルイス 編/ いぬいゆみこ 訳 『キーツの俳句絵本 春の日や 庭に雀の砂あひて』 偕成社、1999年。

(3)アメリカの絵本作家、エズラ=ジャック=キーツを指す。温かみのある作風と、コラージュが特徴。『ゆきのひ』でコルデコット賞受賞。83年没。

【今日読んだ本】

★ 加古里子 作・絵 『だるまちゃんとにおうちゃん』 福音館書店、2014年(月刊予約絵本「こどものとも」通巻700号)
「早速子ども達のお気に入りになる。娘はにらめっこ、息子は指相撲がお気に入り」(47/100 再読)

まど・みちお 作/ 篠崎三朗 絵/ 伊藤英治 編 『まど・みちお詩集2 だいすき まどさん』 理論社、2004年。
「小学生向けに編集されている詩集。挿絵は好みが分かれそうだが、入っている詩はとてもいい。」(48/100 再読)

エズラ・ジャック・キーツ 画/ リチャード・ルイス 編/ いぬいゆみこ 訳 『キーツの俳句絵本 春の日や 庭に雀の砂あひて』 偕成社、1999年。
「キーツのコラージュが、英訳となかなか合っている!俳句のもつ雰囲気を大切にしているところもいい。」(127/200 絵本)