MAYU CLUB ~学校司書まゆみの絵本棚~

子ども達が小さい頃から、絵本の読み聞かせを続けてきた、本について学び続ける学校司書MAYUの絵本リビング育児★

絵本の読み聞かせの“MAYU CLUB” ~学校司書まゆみの絵本棚~ へようこそ!!

“MAYU CLUB” ~まゆみの絵本棚~ は絵本の読み聞かせにハマったMAYUが、絵本やインテリア、自分の育児などについて思ったことを綴っています。 高3の息子と中1の娘の母で、現在は学校図書館で司書として働いています。

初心

2004年07月23日 | 樋口一葉
大学院に在学中、日記をよく書いていました。
その頃の日記(過去ログ)をアップしようと
作業をしていたところ、日記を読んでビックリしました。

院生になりたての頃、期待と不安でドキドキしていた私。
それでも、樋口一葉が好き!画期的な仮説をたてて
一葉研究を変えてみせる!という情熱をもって
研究に挑んでいました。

もう吸収できることはぐんぐん吸収し
国文学だったり心理学だったり図書館でのちょっとした日常だったり
とにかくイキイキしているのが日記から伝わってきました。

博士課程に進学するか就職するか悩んでいたり
けれど、前向きに頑張っているなぁという過去ログを読んで
今の自分と比較したところ、なんだか今のほうがへにょっとしているではないかと
反省させられました。

当時は、何も怖くなかったんですよね。
恐怖感より好奇心の方が強かったんです。

それが今は、恐怖心のほうが勝っている感じがして
少しばかり保守的になったなぁと…

それでも、講演会や研究会では、積極的な姿勢をとるよう
心がけているのですが、当時ほどではない…

院生時代は、自分がどれだけ無知であるかを
痛感させられました。
だからといって、凹んだまま終わるなんて絶対いやなんですよね。

それでも一葉に接しているのは、やっぱり
一葉を通じてなにかいいものを吸収したいとか
自分の存在を再確認したいんだなと感じました。

脳の使っている場所も違うような…

論文を書いていた頃と、現場で教えているのでは
なんだか違うんですよね。

とにもかくにも、日記の過去ログをとっておいてよかったと思います。
近々アップするので、興味のある方はどうぞ。

かなり恥ずかしいですが、院生なら
誰しもぶつかる部分なので、自分だけじゃないんだ!
ということをアピールできたらと思います。

樋口一葉を授業に

2004年07月22日 | 樋口一葉
昨日、塾で私の好きな授業をしていいと言われ
1コマ分だけ一葉関係の授業をやりました。

小学生や中学生、一葉の顔を知っている子もいれば
知らない子もいます。

ニュースでみたことがある子もいれば
まったく知らない子もいたり…

樋口一葉の「一葉」という名前は
どう読むのかという質問も出たりしました。

写真を見て、この人が誰なのか?
どんな人で、どんな時代にどこで生まれ育ち、どんな作品を書いたのか
一緒に考えながら授業をしていったところ
生徒がどんどん食いついてきて、一葉のことを知りたがるようになりました。

特に、日本初の、女性の職業作家であるということは
意外に知られておらず
しかも文体を知らない子が多すぎるので
いくつか文章を比較してもらいました。

たけくらべの冒頭を音読していくと
やっぱりかなり漢字が難しい。いかにも古典
という印象が強いようです。

もうちょっと小中学生用に、ルビが多い本を
出した方がいいかな?と思いました。

授業の最後の一葉確認テストでは、満点の子がたくさんいました。

知らないことは、学べばいい。

学校のような調べ学習をしたら
楽しいだろうなぁと思いながらも
塾はそれをメインにできないのが残念。

それでも、一葉のことを少し知ることができた
満足そうな表情をしていた生徒を見たとき
なんだか嬉しい気持ちになりました。

国境を越えて

2004年07月18日 | 文学関係
兄の友人(フランス人)が家に遊びにきてくれました。

通訳をしていて、日本語がとても流暢。
日本文化がとても好きだということで、文学の話をしたら
遠藤周作や夏目漱石が好きだとか。

私が樋口一葉が好きだということを知ったら
一葉のこと、知っていました!
日本人でも知らない人は知らないのに…

と思いながらも、若くして父をなくし
職業作家になったことなども知っていてビックリ。

瞳を輝かせながら、話をしていて
すごいなぁ~と思ってしまいました。

フランスでも、実学以外はやはり役に立たない印象が強いとか。
(ようは経済に影響を与えないということで)

けれど、文学や文化を学ばなくなったら、それこそ日本が消えてしまうのでは?
勝手に染まるだけ染まって、何も残らなくなるのでは?
と危機感を感じるのです。

これは国を越えても同じなのですね。

自分は、日本のことをまだまだよく知らないなと
情けなくなる反面
もっと知りたいという気持ちに駆られます。

あまり研究に結びつかないことでも
好奇心にまかせてしまうときでも
それが何かに繋がったり、楽しみになったり…

でも、それでいいんじゃないかな?と思ったりするわけです。

その方は、日本がすごく好きで、日本文化についての記事を書いているとか。
イキイキとした発言は、まさに「好奇心」からくるものでした。

人から学ぶことは本当に多いですね。

講演会

2004年07月13日 | 樋口一葉
先日、山梨文学館で行われた、山田有策先生、森まゆみ先生、菅聡子先生の講演に行ってきました!!

普段じゃ山梨の甲府まで足を運ぶことはないのですが
やっぱり樋口一葉展と、講演があるんじゃ、行かないわけにはいきません!

ゴトゴトと各駅停車で揺られながら、甲府駅に到着。
そこからバスで15分くらいのところに文学館はありました。
まだ新しいです。以前も一度足を運んだことがありますが
ホント広くて開放的で大好きです。

司会はあの紅野敏郎先生!
いつも「解釈と鑑賞」で拝見していたこと。
確か、早稲田の名誉教授だった記憶が…

司会をなさってくださってビックリ!
しかも、すごくユニークで、来ている方々も和やかになって
講演会とはこういうものなのだなぁと思いました。

もちろん学会や研究会などではこうはいきませんが
地元の方もけっこう来ていたので
ああいう和やかな雰囲気は、来た方も楽しかったのでは??
と思ったんですね。

やっぱり対象を考えて進行をすることは大切だなぁと感じました。

ちなみに展示内容ですが、あの「にごりえ」の未定稿が
ズラーッと並んでいました!
樋口一葉全集を持参しましたので
全集の未定稿と比較してみました。

筆の走らせ方や、削除した部分、端っこにメモのように
話が書いてあったりなど
まるで小中学校の頃に書いた作文用紙を見ているようでした。

今では論文を書くとなるとWORDなどを使いますが
訂正したあとなどが、未定稿からわかるので
こんな風にして作品を書いていったのだなぁということが
少しですが、わかった気がします。
けれど、現代ではそういったことは難しいかなぁと。

100年以上も前の原稿をあんなに目にすることができて
本当に幸せでした。

みなさんも是非足を運んでみてください。

一葉文学は古典??

2004年07月09日 | 樋口一葉
明治文学が現代では古典扱いされている昨今。

確かに文体は独特的だし、普通の人じゃあの生原稿は読めないし
一葉文学を読ませること自体が、教育の世界からしたら
こちら側の自己満足に終わってしまうのかな?とも思います。

けれど、一葉文学から、明治を知ることができると思うので
そういう意味では「調べ学習」なんかにいいんじゃないかなぁと…

例えば、一葉のような文体は、明治のいつ頃まで主流だったとか
いつ頃消えて言ったのかなども調べてみると面白ろそう。

俗に言う現代語訳と、実際の文体を照らし合わせてみたら、
こういう部分が強調されているとか、短歌の解釈のように
見えてきそうだなぁ。やる価値はあるなぁと思うのです。

研究のような解釈でなくてもいいので
「一緒に読んでいって、こう感じた」
という学生の感性の部分を引き出せたら
それもりっぱな国語教育かな?と。

短大時代、文学史で名前は覚えたけれど
どういう作品かしらないものが多かったです。
けれど、教授がテクストのコピーを用意してくれて
それを読んで初めて、文学史と作品が繋がった感じがしました。

そのときは嬉しかったですね。

自分には何ができるのかな??
そんなことをつくづく感じさせられる毎日です。

インターネットの情報

2004年07月01日 | 文学関係
インターネットが普及し、
学校や一般家庭でも普通に使われる今日。
けれど、一部の情報はまだまだだなぁと感じるわけです。
確かに5年前に比べたら、資料も膨大な数となりました。

公式サイトなども増えましたが
学問関係はまだまだだなぁと思います。

むしろ、使える!と思うのは図書館関係。
図書館の蔵書をチェックできたり
国文学年鑑のデーターベースなどは
本当に便利です。

ただ、データーに過ぎないので
やっぱり実際図書館などに足を運んで
論文を読んでみないと、なんともいえません。
ニュースなどはすごく早いんですけどね。

けれど、古いものに関しての情報は
やっぱりまだまだ…

あとは、情報が古くなってしまうこと。
日々世の中が変化しているのだから
それに対応していきたいのはやまやまなのですが
変化が激しすぎて、ついていけないのが現状です(;;)

けれど、書物とネットを上手に使っていけば
時間をある程度短縮して、情報収集をすることが可能です。
ただ、ネットに頼り過ぎないように…というのが
私自身に対して言えることかなと(^^;

私ももう少し情報発信をできるよう
この夏は目的をもった更新を心がけたいです。

感想も好きなのですが、
ある程度根拠のある情報を
発信していきたいなという気持ちも強いです。

教育関係と、樋口一葉関係で頑張ってみます★