名馬電機社長の事業報告という名の日記

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ジャパンカップダート 2009

2009年12月03日 | G1(Jpn1)
昨年から阪神D1800で行われるようになったため、「どのような適性を持った馬が強いか」という傾向がハッキリしない。なので今回は「昨年の結果」を参考にして
「たぶんこういう傾向の馬が良いんじゃないかな?」
という推測をして、それを提示することから始めたい。

2008年 JCD結果
1着 カネヒキリ
2着 メイショウトウコン
3着 ヴァーミリアン
4着 サンライズバッカス
5着 ブルーコンコルド

・距離実績
まず掲示板に乗った5頭すべては「2000m以上のダート重賞での連対歴」があった。
そのうち3着までの3頭は「2100m以上のダート重賞勝ち」があった。このことから1800mという字面以上にスタミナが求められる条件なのかもしれない。(ちなみに「2100m以上のダート重賞勝ち」があったのは、南関重賞勝ちのボンネビルレコードを除くと上記3頭以外ではフリオーソのみ)

・阪神D1800適性
馬券になった3頭の父はフジキセキ、マヤノトップガン、エルコンドルパサー。
「阪神D1800過去5年間(2004-2008)の成績」を見るとこの3頭の産駒は

フジキセキ(勝利数順3位) 【14.13.8.86】 11.6% 22.3% 28.9% 164-95
マヤノトップガン(勝利数順14位) 【8.8.5.52】 11.0% 21.9% 28.8% 170-146
エルコンドルパサー(勝利数順4位) 【12.11.10.73】 11.3% 21.7% 31.1% 52-104


集計期間の都合上該当する3頭の成績も含んでのものだが、それでも優秀な数字であり、フジキセキ、マヤノトップガンの2頭に関しては「勝率、連対率、複勝率、単回収値、複回収値」の5部門すべてでコース平均を上回っており「阪神D1800では黙って買いの種牡馬」であった(エルコンも単回収値以外は平均をオーバーしている)。このことから「通常の阪神D1800における適性が応用できるかも」という推測できる。以下に同様に「阪神D1800で率、回収値が全て平均オーバーで単複どちらかの回収値が100以上」の種牡馬、父系を今年の出走登録馬の中に該当馬がいるものを挙げておく。(カッコ内は勝利数順位)

種牡馬:ブライアンズタイム(1)、マヤノトップガン(14)
父系:ロベルト系(1)、ミスタープロスペクター系(2)、ストームバード系(10)


・一応過去5年の傾向
武豊【3.1.0.0】75.0% 100.0% 100.0% 410-140
関東馬【0.0.1.13】0.0% 0.0% 7.1% 0-25
3歳【2.0.1.10】15.4% 15.4% 23.1% 133-71、6歳【2.1.2.13】11.1% 16.7% 27.8% 121-141
1番人気【2.2.1.0】40.0% 80.0% 100.0% 88-122
叩き2走目【3.1.2.11】17.6% 23.5% 35.3% 160-92

比較的コース替わりの影響が少なそうな部門に限って東京阪神両開催ごちゃまぜの過去傾向。

以上の点を踏まえて、全頭チェック。


アドマイヤスバル
休養後の5戦連続で連対中。これまで戦ってきた相手と比較すると相手は強化されるが1400から2100まで幅広い距離で連対できている守備範囲の広さと「D2100重賞勝ち(白山大賞典)」を評価したい。


ヴァーミリアン
前走JBCクラシックは苦しい展開ながら、最後は狭いスペースを割っての勝利。実績は文句なしに一番だし、鞍上もこのレースで好相性の(東京時代だが)武豊。ただ一方で昨年のJCD3着、今年のフェブラリーS6着とJRAの速い時計のダートでは連続して連を外しているように、スピード面での衰えが気になる。消すことはないが、どうせ人気なんだしあえて危険な人気馬と割り切って評価を落とす手もあり。

エスポワールシチー
かしわ記念→南部杯とマイルG1を連勝中。内容は立派だし、年齢的に若いというのも魅力。ただ問題は適性面で、冒頭に書いたように「字面以上のスタミナ」が求められるとしたら2100どころか2000の出走経験すらないこの馬を中心視するのは怖い。


ゴールデンチケット
JDD3着、シリウスS3着、ブラジルC2着と2000m以上のオープンでそこそこに走っているから意外と距離は持つのかもしれない。ただ祖母スキーパラダイス~母アグネスショコラという母系を考えると、長い距離向きとは考えにくい。先週ウオッカをいとも簡単に距離を持たせたルメール鞍上という事を加味してヒモくらいか。


サクセスブロッケン
前走武蔵野Sの10着というのは59キロを背負っていたとはいえ負けすぎ。早熟性あふれる母系なのでそろそろお釣りがなくなってきているのかもしれない。昨年大敗の舞台でもあるし、「前走だけであまりに人気が落ち過ぎ」という状況にでもならない限り買いたくない。そして買ったとしてもヒモ止まり。


シルクメビウス
前走は後方から追い込んで突き放すという派手な勝ち方であったが、レースのラップを見ると道中2ハロン目で11.2というのを挟んでずっと12.1~12.3のラップが刻まれるハイペース。それを3角からトーセンアーチャーやオーロマイスターがマクリって最後にインから外に出した同馬が差し切ったというもので、展開を考えたらそれでも2着に粘ったアドバンスウェイの方を評価したい。確かに強い馬であるだろうが、前走の見た目の強さに引っ張られるようなら評価を下げたい。またダート走ってる時点で他のステイゴールド産駒とは一線を画す存在だから、参考外かもしれないがステイゴールド産駒の阪神D1800成績は
【0.1.3.39】0.0% 2.3% 9.3% 0-23
と散々(ちなみに京都D1800は【4.1.6.33】9.1% 11.4% 25.0% 230-107)。「阪神D1800適性が大切」という仮説を立てている身としては推しづらい。


スーニ
能力はあるが、やはり燃えすぎる気性がネックとなり、距離延長はマイナス。千八はギリギリカバーできるかもしれないが、「字面以上のスタミナ」が要求されたらアウトだろう。


ダイショウジェット
これまでの実績などからスタミナ勝負になったら不安があるが、準オープン以上で馬券になった時の人気が9,10,7,7,13,5,11という生粋の大穴ホース。だからたぶん人気しない今回も怖い。なので「6歳」「父母父ともこのコース好相性」という条件を強調して買おうと思う。


ティズウェイ
毎年書いているが、日本のダートとアメリカのダートは「砂と土」くらい差のある別物であり、「良馬場で行われる限りアメリカ馬はしんどい」というのが私の変わらぬ見解。これに昨年からほとんどもれなく「初めての右回り」というマイナスオプションがアメリカ馬には追加されることになったし条件面の厳しさは増している。血統面を見てもインリアリティ系が阪神D1800得意というわけではないので(むしろ苦手)消し。


ボンネビルレコード
一昨年から昨年にかけてなら「的場文男が乗れば黙って買い」な状態であったが、今年の成績を見る限り、そんな特性も消えてしまった模様。その上、そんな成績が良かったころですらJRAのダートはほとんどダメだったことを考えると今回も苦戦必至か。


マコトスパルビエロ
マーキュリーC、日テレ盃と連勝し、JBCCもあわやの2着と充実。これまでのイマイチっぷりは賞金不足で使い所を計算して使えなかった事もあったのかもしれない。2100以上のダートでは3戦して未勝利なので極度のスタミナ勝負となると部が悪いかもしれないが阪神D2000で【1.0.1.0】という点、父が当コース得意のブライアンズタイムという点を考えれば極端にマイナスではなかろう。


マルブツリード
前走浦和記念から中10日で出走。一応阪神D2000で勝ちはあるがベストは1700から1800の印象だし、G2やG3でも馬券圏内に入れていない点から力不足の感も。


メイショウトウコン
昨年の2着馬だが、今年の一連のレースを見ると、若干の衰えが感じられる。また前走にしても4着とはいえ3着のワンダースピードからは8馬身離されてのもの。遠征が苦手な馬なので前走が大井のJBCCとかなら大幅の変わり見も考えられたかもしれないが前走はこれまで得意としてきた名古屋競馬場でのものという事を考えるとやはり苦しいと見ざるを得ない。


ラヴェリータ
前走は展開面に恵まれた感はあるとはいえ3歳牝馬の身で古馬の男馬相手に5着というのは立派。今回はさらに相手が強化されるわけで、それ以上の着順となると苦しいかもしれないが、一応関東オークス勝ちで「D2100以上重賞での勝ち鞍」を持っているわけだし、そろそろ鞍上の「空気読まない一発」があっても不思議ないと思う。


ワンダーアキュート
前走武蔵野Sは2-5着全て後方から競馬した馬が占める中、1・3/4馬身差をつけて逃げ切ったんだからお見事。前半5ハロンのタイム自体は今年のフェブラリーと同じなわけで、「後続がだらしなかった」と取れん事もないが14キロと大幅に馬体重を減らしながら、これまで結果を残していなかった関東圏の競馬で勝ったことは褒められる。今回は2100以上の経験がない点と、前走大幅馬体減で勝った反動が気になるが、父ストームバード系は阪神D1800で好相性だし、父カリズマティックも阪神D1800は
【11.9.3.55】14.1% 25.6% 29.5% 86-69
と複勝回収値以外はコース平均以上の数字を残しており、コース適性面も心配ない。


ワンダースピード
昨年のJCDは9着と敗れたが、この時は当時苦手としていた内枠(JCDまで【0.0.2.4】)で外からどんどん被されて位置取りを悪くしてのもの。ただその後、年末の名古屋GPで内枠を克服して勝ったことで一皮むけたのか今年に入って4連続重賞連対。休み明けで58.5キロを背負ったシリウスSは5着と敗れたものの、前走JBCCは勝ち馬からコンマ1秒差の3着。


◎ワンダースピード
○アドマイヤスバル
▲ワンダーアキュート
△マコトスパルビエロ
注ヴァーミリアン
☆ラヴェリータ
×エスポワールシチー、サクセスブロッケン、ダイショウジェット、ゴールデンチケット

得意の外枠を引いたワンダースピードが昨年のリベンジを果たすと見た。
この枠なら前半で多少置かれても揉まれるリスクは小さい。

アドマイヤスバルは「好相性の6歳」の中では一番信頼できそうだし、距離の心配もない。前走1400を使ったことで今回の厳し目のペースも置かれずにしっかりついていけそう。

ワンダーアキュートは前走減った馬体重が木曜段階ではだいぶ戻せたようなので単穴評価。

マコトスパルビエロは展開面で厳しそうな点と、2100以上の勝ち鞍が無い点が気になって△まで。

ヴァーミリアンとラヴェリータは人気こそ両極端になりそうだが、拾った理由は「2100以上の重賞勝ち」があるから。

×の4頭は3連複のヒモ要因。

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2 コメント

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Unknown (kynthia)
2009-12-03 23:14:13
アドマイヤスバルはここが絶好の狙い所だと思うんですよね.
理由はほぼ社長と一緒なんですが.

ワンダー兄弟とは今まで比較的相性がいいので,ここで真価を問われそうです.
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Unknown (名馬電機社長)
2009-12-03 23:26:23
・kynthia様

>アドマイヤスバル
程よく人気しなさそうですしね。
私もワンダースピードが内枠引いてたら繰り上がってアドマイヤを本命にしていた可能性があったくらいなんで。
返信する

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